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規格外の薬剤師也

本職は病院に勤める薬剤師ですが、
実際は乳がんを勉強し、がんに関連したNPO法人に参画している事務員です。

NEJM Volume 353 December 29, 2005 Number 26分

2006-01-03 10:58:37 | 文献チェック
BIG(The Breast International Group) 1-98の結果の文献が載っていました。

この内容自体は6月に行われたASCOにて発表されていて、
結論を言うと
閉経後のホルモン受容体陽性の患者の術後療法には
ノルバデックスよりも、アロマターゼ阻害薬であるレトロゾールの方が
無病生存期間において良かったという事です。
血栓や不正性器出血、骨折や関節痛など、
副作用によって選択する薬剤は変わるかもしれませんが。

この試験の内容は、
・タモキシフェン(ノルバデックスD)
・レトロゾール(フェマーラ:今年日本でも発売する見通し)
の、2剤を用いて行われ、
・タモキシフェン を5年間投与
・レトロゾール を5年間投与
・タモキシフェン2年間投与後にレトロゾールを3年間投与
・レトロゾール2年間投与後にタモキシフェンを3年間投与
と、いう4群比較なのですが
切り替え群に関しては切り替える所までとして解析された結果でした。

切り替えも含めたちゃんとした結果は
2008年に明らかになるようです。

まぁ、ATACトライアルの結果もあるので
そんなに驚く結果ではないのですが
もーすぐ発売される薬に関するペーパーなので
ちょっと注意しようと思ったわけです。

げん。

JCO 2005.12.1分

2005-12-18 12:34:19 | 文献チェック
腹減った…。

1件外来をこなし、
何故か同僚から電話があって
メールで資料を送り…
お湯を沸かす手はずを整えて
さぁ、次に参るかな。

スタチン(コレステロールのお薬ね)と乳がんとの関連を
いくつかの文献をひっくるめて検討したやつ
なんだけれど

渡辺先生のブログにもあったので
省略しやす。

げん。

JCO 2005.11.20分

2005-12-18 12:28:47 | 文献チェック
今日の日曜出勤はかなりバタバタしていました。

錠剤を潰す処方が来たり
注射の在庫が無く、
外来の注射カートを探して無く、
他の病棟在庫から借りて、やりくりをつけました。

さておき、JCOですが

高用量と普通の用量の化学療法と疲労、Hb、筋肉…
などの関係を乳がんの患者さんにおいて3年間で比べたのですが
疲労の方に投与量で無病再発率に違いはなかったとの事。


CAFとCMFと比べて10年。DFSやOSに有意な差はないし
これだけ毒性強かったら、CAFが良いとは言えません…。


転移性乳がんのファーストチョイスで
ファルモルビシン+ハーセプチン(EP)と
ファルモルビシン+エンドキサン(EC)を
比べたら、PFS、OSも差が無かった。
毒性は、粘膜炎と神経毒性がEPで多かった。


と、まぁこんな感じでした。
さぁ、次に進むかな。

げん。