アトリエから・・イメージの世界で鉄と遊ぶ/上野玄起鉄の造形スタジオ

八ヶ岳南麓、森の中、川のほとり、陽だまりの中にある小さなアトリエ。八ヶ岳の暮らしとそこから生まれた作品たちを紹介します。

鉄さび仕上げ

2011年03月05日 | その他
街なかで錆びた鉄を見ると「この錆いいな~」って魅入ったりします。
学生の頃はそんな錆びた鉄の写真をいっぱい撮っていました。
写真屋さんでプリントしたらこれはプリントしても良かったのですか?なんて訊かれたりしたものです。
今はデジカメなのでどんどん写せます。

作品の中で「鉄錆び仕上げ」あるいは「錆び加工」と書いてありますがどちらも同じ事で鉄を一旦錆びさせて透明の塗料でコーティングしています。
コーティングする事でそれ以上サビが進行しませんので室内で使うものでしたらサビが発生する事はほとんどありません。
雨のかかる屋外に設置する場合はコーティングをしない方がきれいな状態を維持できます。

この鉄錆、色もきれいだし表情が豊かです。
錆びさせる前の段階で鉄にどのような加工をするかでその後の錆の出方も変わって来ます。
薬品を使い錆びさせる事もありますし、雨ざらしにして錆びさせる事もあります。
薬品と言っても水に塩酸を入れるだけですが、鉄の状態や気温、湿度によってその割合を変えます。
これは経験から勘で判断します。
でも一番良く錆びるのは雨。塩酸より効果あるなんてなんだか怖くもなりますが・・・。

先日は雪が積もったので試しに雪の中に作品を埋めて錆びさせてみました。
一旦バーナーで鉄を温めておいて一気に雪の中に入れます。
雪の成分は雨水と一緒なのでこの方法はよく錆びました。
写真はその時の錆のアップです。
既に透明の塗料でコーティングをしているため光を反射していますがなかなかいい具合に錆びました。
これからも鉄錆仕上げの作品が登場しますが錆びさせ方にも興味を持って頂けると思います。

そういえばぬか床に錆びた鉄を入れると色が良くなると訊いた事があります。
う~ん鉄錆はすごい。
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