視方

・・・坂本龍馬の死を「暗殺」と読むか、殺人罪の罪で裁かれたとみるかで、だいぶ印象や心象が変わる。おいらには志は高いが、武器商人の営業マンにしか思えない。とにかく薩摩と長州をペアリングしたことは大罪に等しい画策だから龍馬を尊敬する気はない。日本初の株式会社である亀山社中の創立は認めるけどね。

つい人は二面性があると思いがちだけど、人間は一人なわけで、伝聞で肉付けしたり、理想を重ねることで虚像をでっち上げる。

まあ靖国神社に合祀されているという時点で、さすがに坂本龍馬という人物に興味が失せた。鬼になったんだから、この国を良くするはずはない。だって、戦争とはまったく関係がないんだもん。靖国信仰は神道とも仏教ともまったくかかわりのない思想と目的をもって作られた斎場施設だから、長州閥が何を考えていたのか・・・ちょっとしたホラーなんだよね。

人間が神となる場合は、祟り鎮めないといけない。けど靖国神社の神霊化は少し様子が違う。なんとなく政令により当たり前に合祀されたけど、まさか幕末の暗殺部隊やテロリストと一緒にお祀りされていたとは遺族も知らなかったんだろうし・・・。それじゃ浮かばれない。

戦争で亡くなったおいらの親はちゃんとお寺で供養されているから、それで相殺してすんでいるんだと思うけど・・・。

龍馬に松陰に高杉に・・・この辺りの志士らの御霊は鬼なんだよね。鬼が人気のある偉人になったからこそ、この国は乱れに乱れたんだと思う。

とにかく「人殺し」に何を学ぶのか、おいらにはよくわからないし、謎である。当時の正規軍である見回り組を殺してる時点で、龍馬はただの殺人犯なのに・・・。ちゃんと歴史を改ざんしないで考えないといけない時代なんだと思う。

今の安倍晋三の許され方は、まるで志士のような許され方なんだよね。おいらは株もしないし、禁じ手を使って今回も株価を操作していると言われてる。その恩恵に預かる人からすれば安倍の政策はそれこそ神がかってるんだと思うけど、あの傍若無人さはただ身勝手でもあると言える。

根本的に日本人は半島に対する差別心が埋め込まれているから、北朝鮮、韓国「ごとき」が偉そうになんて思う人って多いんだと思う。慰安婦問題なんか見てると国際ルールにも従えない韓国にイライラするのは事実である。だから「ミサイル実験を繰り返す北朝鮮を叩き潰せばいい」という感情は分かるような気もするけど、それが単にメディアや政権に焚きつけられてる気がして、なんとなくその情念的な差別は違うんじゃないのかなぁと思う。

何故か日本という国は古来から半島征服を目指し、そのたびにとん挫して国内に経済危機を齎してるのに懲りない。有事になるとみんなが大好きな「株価」一気に下がるし、観光立国なんてありえなくなるのに。安倍さんを支援するということは半島有事の可能性が高くなるというのに、選んでしまう。

野党がバラバラで自民党しか選択肢がなかったけど、安部内閣は支持したくないし、総裁は変わって欲しい・・・。こんなに圧勝したんでは政治のルールでは総裁が変更されるはずはないよね笑。気持ちはわかるけど比例区で自民党に投票するなんて暴挙としか思えない。

ただ世の中には絶対的に安倍晋三を崇拝する国民もいるわけだから、安倍自民党の強固な支持層もいるんだろう。おいらはそういう層とは違い、安部内閣は支持しないけど、自民党を支持するという、たまさかあり得ない民意を注いだ層の気持ちがよく分からない。

戦乱の世を気づいた戦国武将の誰一人もおいらは興味がないんで、人の命を虫けら同然に扱った戦国時代をリスペクトする気などさらさらない。この時ほど国土が血塗られたことはない。そして平和な時代を経て、幕末から終戦まで日本は残虐非道に国民の命を犠牲にしている。

おいらは武士にも忠義にも憧れない。だから忠臣蔵に感情移入が出来ない。たぶんこういう日本人の方がはなから少ないんだと思う。それはしょうがないことなんだろう。

自民党を支持することは「安倍晋三」を支持することである。

これが正論なんだよね。自民党は支持するけど「安倍晋三」は支持しない、は決して自民党に届くことはない。民意と政治のルールは違うから。だから絶対安倍(自民党)層を除く、良く分からない人たちの投票コードに腹が立つ。

どっちつかずで他人任せな民意に腹が立つ。

ちょっとでも半島びいきな意見を言うと左派だと決めつける世のなか。国を守る一点において国防は大事だと思う。けどおいらの意識は左派でもないし右派でもない。中道という、ど真ん中があるなら、そこにいたいと思ってる。ただそれだけ。

でもね、戦国時代、幕末の尊王攘夷にしても、元の思想は朝鮮から伝来する「朱子学」に基づいていることを忘れてはいけないよ。日本オリジナルの思想だなんて思うのはバカの極みでしかない。志士らはその朝鮮朱子学と西洋のキリスト教を基盤にした規律に統制された社会のメカニズムを融合したに過ぎない。

それは決して相まみえない陰と陽なんだよね。

それでも明治14年までは日本は正しい道を歩こうとした。

でも大隈、福沢派と岩倉、伊藤派に分かれた憲法論で、画策により岩倉派の王制を重視した憲法が出来上がる。大隈らの考えた民権拡充の憲法は阻止された。それを阻止したのが薩長土肥の人間ではなく、一人の官僚である伊藤毅の手による陰謀であることはあんまり知られていない。

大日本帝国憲法の元はドイツのワイマール憲法だけど、その憲法がすべて悪法だとは言わないが、王制拡充の憲法よりも大隅らが目指した民権拡充の憲法になっていたら、その後の日本が歩む道は違っていたんだと思う。ワイマール憲法の拡大解釈により自滅した国とは、ドイツと日本なんだよね。ドイツは完全な民主主義で、日本は王権主義なんだけど、ともに違う思想を背景にし、倒れてる。

とにかく国家が拡大解釈が出来る憲法には瑕疵があって、ダメだという証明なんだけどね。日本の場合、政治家が法律を弄んだから、たかが政治家が貴族になり、子爵侯爵という冠位を与えられている。成り上がりの志士(多くは暗殺に参加した過激な人たち)たちが、そんな志士たちに爵位を与えてる。王制と言いながらも、自分たちが成り上がるためのステップでしかなかったのが、大日本帝国憲法の正体なんだと思う。

権力と肩書。

そういう社会性をいまだに日本はひこずってる。

世が世なら、安倍晋三も貴族だからね。彼が歴史修正者と言われる所以はそこにある。やってること、政策、法律は戦前に悪とされたものの復古なんだよね。もし今後、日本で欧州並みのテロが起こったら、それは安倍さんのせいなのかもしれない。この人が治世した5年間で世界の味方も作ったけど、それ以上に敵も作り出している。テロ支援国家に目を付けられるようになったのは、安倍さんが推進した米追従型の政治スタイルのせいだからである。

テロを企てる方が悪いよ。糾弾してもいいと思う。だけど安倍さんが声高に脅威を煽った結果、どんどん危険が増していないか。もう対岸の火事ではないんだよ。

戦争を回避する最後のチャンスを日本国民は棒に振った・・・。すでに反省すべき時は訪れている。

党内でも安部政権に対する不平不満がたまっているが、今の自民党に自浄能力があるとは思えない。中道だった自民党はもう保守ではなく、極右化し劣化した政治集団に成り下がっていた。

今の日本は中道な人物が総理大臣であった方がいい。アメリカにノーと言える、たぶん国民から見ると少し頼りない総理大臣の方がいいんだ。今もし総理大臣が安倍さんでなければ、トランプ氏及びアメリカは強引に有事にもっていく可能性を削がれていたはずなのだ。

「預言」があるから「預言」は成就する。

何故かと言えば「預言」を忠実に実行しようとする過激な原理主義者がいるからである。

預言を適えることが神のためだと思うからだ。神が予言しえた事柄を実行するのだから、自分たちは神に責められるはずはないと思い込んでる連中がいる。まあそういうのをひっくるめて秘密結社と言うのだろうね。

だから神の権威は自動的に増すよね。

いま古事記に学ぼうとする思想がぼんやりと広がっているが、それも正しいことではない。どちらかと言えば昔から正史とされてきた日本書紀に学ぶべきなんだけど、どうしてか古事記。

実は戦前の思想教育に用いられた日本のバイブルと言うのが、古事記なんだよね。上手に隠されて、今は神話の教本みたいになりつつあるけど、それはある意味危険なことだと思う。何回も読んだけど、おいらはバカだから人間が神話に学ぶべきことなどないと思った。

ここにきて歴史修正と回顧が急速に始まってる。その頂点に君臨しているのが安倍さんなのかなぁ・・。実際は安倍さんも歴史修正者らの傀儡でしかないんだけど・・・。だから日本会議の方々は安倍さんのやり方にケチをつけ始めている。生ぬるいと。

古事記は長い間、偽書とされてきた。神道復古を呼び掛けた本居、平田の神学を志士らが支持したからこそ、正史になった・・・。まあ平田神学はファンタジーだけどね。神道の精神性をネジまげてしまった。

明治12年の宗教改革と明治14年の憲法論争。日本人はおそらく宗教的な史実に基づいて、近代国家が形成された事柄を意図的に操作されていて知らない。調べると簡単に痕跡は見つかるんだけど、知らないことで平和と平静を装っている。

悪意は常に渦巻いている。

まあ大規模な有事にならないことを祈るけれど、米朝有事がないと、その後の中東戦争はあり得ないから、たぶんそういう「預言」に則って、それらは具現化されていくんだと思う。一人でも被害が出ないことを祈るしかないのが実情だけど・・・・。

確固たる信念もなく惰性で自民党に投票した人たちは猛省すべき。あとで安倍さんをやり玉に挙げて責任を転嫁しても、各々の選択した愚かな未来からは逃れることは出来ない。

日本人の集団性の愚かさをみた選挙だった笑。

これからますます混迷に入る。