Die Mondsonde -イギリス航海日誌-

2011年春よりLondon勤務。WEのミュージカルと日々の生活を綴ります。
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アランデル城

2013-09-02 00:48:26 | イギリス旅行
ロンドンから車で1時間半~2時間、アランデルという海にほど近い街に行ってきました。アランデル?アランドル?まあどっちでもよし。


ここは、丘の上に位置するアランデル城を頂く、小さな城下町。
http://www.arundelcastle.org/



アランデル城
正しく、これぞお城、という感じの外観。おとぎ話にでてきそう。

アランデル城は、ノーフォーク公の居城として、今でも使われていて、お城のうちみはり台、居住区、ベッドルーム(たくさんある)、お庭が見れる、生きたお城。このノーフォーク公、英国の貴族のうちでも世襲を許され、女王陛下の戴冠式や国会入場の先導も務めるような王族を除けば一、二を争う大貴族なのですが、歴史的に国教忌避をして代々カトリックなのだとか。お城のうち、入れる部分にはノーフォーク公の写真などもあり、そのうちの何枚かにはローマ法王との写真もありました。最初知らなかったので、なんで英国国教会なのにローマ法王に謁見?と思ったのですけれど、国教忌避にあたって何代目かのノーフォーク公が聖人になっているんですね。しかし英国は自分たちで宗教を作っておきながら、股肱の臣(かどうか知らないけど)がカトリックというのも面白い話。認めざるを得ないほど有力だったのかしら。



左側が、現在でもノーフォーク公の居住区となっているところ。右側の影になっている建物は、居住区、大広間、ベッドルームがある場所で、見学可能です(ベッドルームエリアに行くためには一番高いチケット17£を購入しないといけませんが)。ヴィクトリア女王とアルバート公が泊った際のベッドルームも見ることができます。2年も前から宿泊の予定が立てられ、そのために改装したんだとか。凄い(ヴィクトリア女王をお迎えするにあたり、2年も前に連絡頂いたので準備する十分な時間がありました、という説明文が面白かったです)。



みはり台から見るサセックスの景色。この光と影と雲がイギリスだなあ、とおもうことしばし(笑)丘の中腹に建てられているお城ですから、このように眼下に見下ろす景色が楽しめます。うーん、立派なお城でこの野を馬で駆ける生活、うらやましい。


アランデル城には、その敷地内にいくつもお庭があって、其々コンセプトが違うので庭好き、ガーデニング好きにはたまらないと思います。それにしても、こう一見野草がおいしげっているようにしか見えないイングリッシュガーデンも、よくよく回数こなしてみていくと計算しつくされた花の高さや色、植える位置など、唸るばかり。奥が深い。


White Garden
アランデル城にいくつもあるお庭の一つ、White Garden。白の植物で統一されたWhite Gardenはシシングハースト城にもありますけど、綺麗。大きさはそれほどないのだけれど、敷地内の教会に行く入り口にあって、植木のアーチを超えたら古い石造りの教会の入り口とともにホワイトガーデンだけが目に入るというのも空間技術として教会に入る一歩手前ですでに神聖な心落ち付く雰囲気を醸し出していて素晴らしい。



The Collector Earl's Garden
アランデル城から一番奥まったところにあるお庭。このコンセプトガーデン、とってもとっても素敵でした。アランデル城をこのお庭に向かってあるいているときはまったくこんな綺麗なお庭があるなんて想像もつかなかったのに、煉瓦の門を抜けるととても広い、お庭がこの通り。これは、東屋から見た景色。東屋自体は東洋風の作り。



上の写真の中心にある水屋。この噴水の周辺は、白、水色、ラベンダー色の花で統一されていて、これまた素敵。訪れたのは8月の頭ですけれど、きっと初夏には初夏の、秋には秋の顔があるのではないかと。細く両側から放出される水と飛沫にあわせたかのような細い茎のアガパンサス。色も白から薄青まで、清涼感たっぷり。



Cut Flower Garden
The Collector Earl's Garedenの隣にある、お庭。ラベンダーやダリアが咲き誇っていました。ノットガーデン風になっていて、ダリアの一角、ラベンダーの一角とわかれているのだけれど、ダリアの幾何学的な咲き方が好きなのでダリアの方を。先ほどのアガパンサスとはうって変わって力強い色。



これもCollector Earl's Gardenの隣にあるお庭。
淡いパステルカラーの金魚草の向こうに見えるのはアランデル大聖堂(中はたいしたことない)。この大聖堂近くに車をとめていたのだけれど、大聖堂からアランデル城の入り口までかなりの距離があるなあ、と言っていたのに、アランデル城をめぐるうちにいつのまにか大聖堂の位置まできていたことにびっくり(笑)広い敷地。


他にも、Edible Gardenや温室、Rose Gardenもあるのですけど、Rose Gardenはちょうど一番花が終わったところで、あまり美しくなかったので今回はパス(笑)でも、このアランデル城、電車でもロンドンからほど近いみたいだし、お庭の美しい季節に訪れる場所としてはうってつけかも。(もともとガーデニングなんて興味のない人間だったのに、イギリスにいればいるほど、イングリッシュガーデンの魅力に取りつかれてきた気が・・・。)


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