番組(オランダ旅行)の途中ですが、Scott Garnhnamのキャバレーに行ってきたのでその感想でも。
前回のキャバレーから約1年弱、レミゼを卒業してからは本当に久しぶりに見るんじゃないかしら?というくらいお久しぶりのScott。

だいぶ短髪になったね。短髪だとますますはにかんだときにスティーブンに似てるんだけど、私はもう少し長い方が好みでーす(誰も聞いてない)。今回のお衣装はカーキのジャケットにダークグリーンのチーフ、黒いベストに黒パンツ。しかしさ、黒ベスト、お気に入りですね。前のキャバレーもその前のキャバレーも着てたよな。まあ、フイイのときといい、アンジョルラスのときといい、黒ベスト似合ってるからいいんですけども。ただ、ベストが短めでベストの裾から白シャツがちらちらみえるんですよね。くぅ、そこはもう少し長めのでPleaseと言いたい。
前回のキャバレーは、今Book of MormonをやっているPrince of Wales Theatreと同じ建物のライブハウスでやりましたけれど、今回はSloane SQにあるPizza Expressの地下のライブハウス。いやー、家から近いのでうれしい。そして、キャパがちっちゃいのでScottがとーてもちかくに見える。いいんです。服にケチつけたって、髪型にケチつけたって、結局Scottが笑って歌ってくれればもう。
それにしても、Scott、本当に本当に歌上手いですね。2時間たっぷり、前半約10曲、後半約10曲聞かせてくれました。(約、というのは記憶が定かではないため)今回、とてもうれしかったのは彼はゲストとセッションしても必ずデュエットで、ゲストだけが歌うことがなかったところ。ゲストもそうですけど、やっぱりScottの歌を聞きにきてるのですから、この配慮は嬉しい(Raminのコンサートで若干不満だったのはここ)。多分WEでRaminの次ぐらいに素敵な飴色の声の持ち主で、RaminとKillianとDavidの次ぐらいにカリスマ性があって、Killianより演技が上手いと思う彼は、曲を選ぶセンスも、MCも知的で頭がいいんだなと思わせます。個人的には、若干そこにそれをわかった上でやってるほんの少しの「ヤな奴」要素も入っているんじゃないかと。頭がいいが故に計算もできて、だからこそ嫌われない限界すれすれの下ネタや、宗教とかのタブーラインを渡り歩く様なMCができるんじゃないかと。あ、誤解なきように言っておきますと自分がかっこよくて歌が上手くて頭いいっていうの分かってるScott嫌いじゃないからこうやってキャバレー行くんです!(笑)自分がかっこよくて頭いいのわかっているからこそ、彼のアンジョルラスはあんだけカリスマ性があるんだと思うんです。MCも、客の煽りもほどよく取り交ぜてラストから2番目の曲の時に「これ歌ったらThank youっていって帰るからWe want more!って言ってぼくを引き戻して」といって客のテンション高め、且つ唐突に最後の曲となる残念感を払拭してしまうセンスには脱帽。まさに「Scott on Stage」にするのが上手いんですね。
今回のゲストはとても豪華なラインナップで、一緒にレミゼをやっていたCraig Mather、今Billy Elliotに出ているKillian Donnelly、PotOでないほうのPhantomに出ていたKieran Brown、Phantom25周年ツアーのラウルのSimon Bailey、We will rock youに出ていたSabrina Aloueche。

Craig Mather。名字はメイザーって発音するんですね。
前のScottのキャバレーの時もCraigはゲストで登場したんですが、彼も本当に才能豊かな、将来楽しみな役者さんだと思います。18か月務めた彼のマリウスは私の中でのベストマリウスです。あ、もちろんEddieもね!甘ちゃんで、涙もろくて、全力でコゼットを愛し、エポニーヌの喪失に打ちのめされる、歌の上手いマリウス。あー、Craigマリウス、Scottアンジョでもう一度みたい。。。
http://www.craigmather.com/
CraigのHP。ArtistかActorを押すと写真がみれます。
24だったかな?若いんですよね~。ScottはどうもCraigが自分の弟分みたいでかわいくてしょうがないらしく、Craigをちっちゃい(身長的に)、かわいいかわいい、若い、babyだってからかうんですけど、そんなにちっちゃくないんですよね、身長的には(笑)Scottだってちっちゃいだろう、というお話で。Scottがどれだけからかっても「Craigどこ?ちっちゃくてみえないよ!」とかにこにこ笑ってるだけでけして怒らないCraig、偉いなあ。
Craigとのセッションは2曲やってくれました。そのうち1曲は、なんとEmpty Chairsの替え歌(笑)。Craigがマリウスで、Scottもマリウスの2ndUnderだったことを考えるとベストの選曲で憎いな~なんて最初は思ってたんですが、
「On the lonely barricade at
dawn Queen's」
「That I
livestay and you are gone」
「There's
a pain show must go on and on」
とか替え歌うたわれた日にはもうおかしくて。くくく。全然悲しくない!
Craigは相変わらず眉毛目いっぱい上げて歌う歌い方健在でしたね。
Simon Baileyは、男前。
http://www.simonbaileyonline.com/
SimonのHP。工事中。いや、非常に男前。彼のPhantom of the Opera 25 UK tourにおけるラウルはとてもとてもかっこよくて、もちろん演出の変更による部分もあるとは思うのですが、大好きなKillianのラウルよりよかったと思いましたもの。それくらい、舞台にいるときの存在感。今日のキャバレーでも歌も上手く(というかゲスト全員本当に上手かった)、格好良くのSimonでした。曲はJourneyのOpen Arms。なんか聞いたことあると思ったら海猿のテーマ曲だったんですね。ピアノ一本の伴奏ではありましたが、Scottと綺麗にしっとりはもってました。うう、おいしい(笑)
Simon、誰かに似てるな~と思って考えていたのですけど、ロイヤルバレエのAlexander Campbellに似てるんだわ。顔の雰囲気が(笑)
Sabrina Alouecheも非常にパワフルな歌声の持ち主で、彼女とのデュエットが唯一の女性とのデュエットだったのですが、今Westendでも大人気のThe Book of Mormonより、Baptize meを。いやいや、Baptize meのこぶしの入れ方とかR&B風の歌い方とかとても上手でした。BoMはWestendに来る前からScottのお気に入りで、前回のキャバレーでも歌ってましたし、本当に好きなんだなあ、と。
今回のキャバレーの構成は第一部は自分のキャリアだとか、歩んできた道と関係ある曲をチョイス(Empty Chairsとか、初恋の曲だとかDisneyが好きでノートルダムのせむし男からの曲だとか)、後半は宗教に関係あるテーマということでBook of Mormonからの曲、自分で作詞作曲した(と思われる。でも楽譜におこしたのはピアニスト)カトリックをテーマにした曲などなど。しかし後半の宗教テーマとかよくやるよな、と思いますけどね。こういうちっちゃいキャバレーだからできるけど、間違いなく大きい箱だと辛い。見に来ていたMatt Lukasからも「レイシスト!」とか野次飛んでましたしね(笑)歌詞聴いていてもよくやるよーーというぎりぎりのライン。
それから、前のキャバレーでも人気の高かった曲の再演。クレアという曲はクレアを好きになっちゃって部屋に忍び込んだり、寝顔を見たり、クレアのおばあちゃんを監禁して離して欲しかったらぼくと付き合って、そしてぼくと君とぼくのおかあさんとで暮らしていこうよっていう面白怖い歌。前のキャバレーの時もそうだったけど、観客は爆笑。2度めに聞くと次何言うかも分かってるので面白さも倍増。Self Indulgent Balladという一種の自己満足下ネタソングも再演。私が嬉しかったのはBon JoviのIt's my lifeをやってくれたことかな?このScottのIt's my lifeはピアノとの掛け合いで生まれていくこれまた替え歌というか、パロディなのですけど、途中でピアノがレミゼのMaster of the houseのメロディを奏でたり、Jesus Christになったり、Phantomだったり、EvitaのDon't cry ArgentinaになったりOne day moreになったり・・・・その都度Scottがピアニストにどうなってるんだって絡む割にはそのメロディとキーでIt's my lifeを歌ってしまうというシナリオだとわかっててもお腹がよじれる驚異の歌。Scottが凄いのは、もちろん変わったメロディでIt's my lifeを歌いこなすところも流石なのですけど、それ以上に凄いと思うのは、バックの音楽に関係なくIt's my lifeのメロディで歌ったかとおもいきやOne Dat Moreのメロディに合わせてうたったりと自在なのに全く音外さず、雰囲気壊さず歌いきるところ。
http://www.youtube.com/watch?v=2RmCSIx2jTU
ScottのIt's my life。2010年のですが。ピアニストはこの時と同じ人。
でも、今回のキャバレーイチの演目はKillian Donnellyとのデュエット。もう、この二人ホントに仲いいんだからというくらいべたべたで、Craigのときは完全にScottがCraigをおちょくってる感じでちょっと偉そうなんだけど、Killianとのときは全然違う感じ、言うなればBest Friend。

みつめあっちゃってもう。
この二人が歌ったのはなんとイギリスが誇るBoyband、Take thatメドレー!!前回のキャバレーでScottは「Boybandに似てる、ていわれる(つまり、Boyzoneのスティーブン)」て自分で言っていましたが、今回自虐的にそのBoybandのはしりであるTake thatを持ってくるとはね!しかもKillianとのセッションで。
歌はもちろん2人ともとても上手くて、2人組のBoybandとしてもやっていけるんじゃないかと思うくらいですが、なにせ2人ともとてもリラックスしてて笑顔がほんとにかわいい。ほんとにかわいい。大切なことだから何度でも言います。KillianもScottもとーってもかわいい。Killianは、スタイルよくて、Billyとか舞台で見るとちょっと太った?とか思っちゃうときもあったりするんですが、至近距離でみたらほんと細い。枝のように細いと訳が違ってソフトマッチョ?でもRaminほどマッチョ感を出してないというか、普通に白シャツに黒ジャケットなのにスタイルいい。。。そしてその笑顔が子供のようにかわいい。
この2人は、KillianがScottの話聞いてるようで聞いてなくて水飲んでたり、ぽっけに手つっこんでたり、歌の途中でKillianが水飲んでScottになにやってんのさって言われてむせちゃったり、歌の途中でScottがKillianに手つなごうよって言ったり自由すぎる!彼らの会話というかMCがこれまたかわいくて(しつこい)・・・・一部意訳の上ご紹介すると、、、
Scott「ぼくら一緒にレミゼやったもんね」
Killian「うん、うん」
Scott「クイーンズでもO2でもね!」
Killian「うん、うん、O2でもね。うん、でも僕もっとやったよ。」
Scott「え、何、何やったのさ」
Killian「何って、映画だよ、君、映画みてないの?」
Scott「いや、見た。何回もみた。でもどこにいた?歌ってたっけ?」
Killian「うん、歌ったよ。何やったかって言われると、、、ほらガブローシュの後ろで小声でガブローシュ、こっちおいで!とか」(爆笑)
Scott「あそう!ぼくFraしか見えなかったよ!」
Killian「ああ、うん、Fraね、基本的にFraがいて、その後ろの肩んとこあたりに僕いたんだよ」(爆笑)
Scott「そうなんだ!まあとにかくよくやったね!」
と。シナリオあるんだろうし、彼らにとって演技なんてお手の物なんでしょうけど、とにかくおかしい。
Prayから始まり、ときどきBillyのアクションを交えつつ、ときどきむせつつ、I found heaven、Could it be magic、Back for good、A million love songs、Relight my FireとノリノリのKillian。。。楽しくて楽しくてしょうがないというのがばしばしつたわってきて、こっちまで楽しくなっちゃう。これまたKillianもScottも歌うまくて、Killianのファルセットはいや、ほんとにBoybandでデビューしてもいいよ、君たちというレベルの高さ。RonanとStephenみたいだよ。

A million love songs
特筆すべきはKillianの歌い方。全然舞台の歌い方と違う。普通のしゃべる声はどちらかというと軽い、かわいい声なんですけど、アンジョのときはそんなしゃべり方しなかったし、口の開け方もあのO2のDVDでもわかるような△な感じじゃなかったし。舞台の発声と違うんだろうな。
ほんとにScottは頭いいし、歌上手いし、顔いいし、ちょっと背低いけどエンターテイナーです。彼のキャバレーは、だからまた行きたい。