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Die Mondsonde -イギリス航海日誌-

2011年春よりLondon勤務。WEのミュージカルと日々の生活を綴ります。
Twitterはmondsonde。

De Nachtwacht -アムステルダム(3)-

2013-04-22 00:21:11 | イギリス国外旅行
Night Watch、正確には、
De compagnie van kapitein Frans Banning Cocq en luitenant Willem van Ruytenburgh、「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ローテンブルフ副隊長の隊」、通称が「夜警」として有名なレンブラントを代表する絵画。

これを見ることこそが今回のアムステルダム探訪のメインポイントでした。所蔵するのは国立アムステルダム美術館。
https://www.rijksmuseum.nl/en



レンブラント、ロイスダール、フェルメールといった錚々たるオランダ画家たちの収集で知られる国立アムステルダム美術館(ゴッホはゴッホ美術館収蔵なのでここにはありません)。実は、この美術館は2003年より改修工事を行っていて、部分的に開放したりはしていたそうですが、10年の時を経て2013年4月13日にめでたく全館再オープンにこぎつけたんだそう。私が訪れたこの4月13日は、11:30から女王陛下ご臨席の下、開館式が行われ(再開館だけど)、一日中何かしらイベントがあったとか。4月末に退位される女王陛下にとってはこれが最後のご公務だそう(退位に際し、女王陛下主催の晩餐会もあるから最後の、じゃないんだろうけど、公に対しては、ということですね。)。
その日の午後からは普段は15ユーロの入館料をとるところ、夜中まで市民に無料開放。
わたしも、オランダ行きの日程を決めて、美術館のHPを見て始めて知ったわけですが、そんなイベントあるなら参加しないわけに行かないよね、ということでオランダ国民じゃないし、改修費払ってないけど並んで見てきました。


国立美術館正面
この日は出口。普段はどうかしりませんが。

日中色々アムステルダムを歩き、夜ご飯を食べ、国立美術館に到着したのが夜9時半。夜9時半の時点でも人が並んでいること。霧雨が降っていましたが、整理中のお姉さんにレインコート(これもオレンジのオランダカラー)を貰って並ぶことに。お姉さんに、入れるのにどのくらい並ぶ?と聞いたら「2時間半くらい」と言っていたんですが、無事1時間並んだあと、22時半には中に入れました。ディズニーランドか。となりの一人で来ていたおじいちゃんがやさしくて、終始傘にいれてくれました。ありがとう、おじいちゃん(改修費払ったんだからただで見れてもいいはずだ、といったのはこのおじいちゃん)。なんと、私たちからあと20人くらい並ばせたらあとはもう今日の入場は受け付けていませんでした。なんてラッキー!!



入るころには空が真っ暗に・・・。



やっと入れた!こんな風に順路がきまっているのも今日の特別なところ。
一日中イベントをやっていた名残で、ピアノが置いてあったりします。流石にもう誰も弾いてない。


というわけで、「夜警」を夜警の時間に見てきたわけですが、「夜警」は実は昼間の風景だ、ということらしいですね(笑)。時間の経過で表面のニスが黒ずみ、全体的に黒くなったから次第に夜の風景だと思われたそうな。全く知らなかった。夜なのかと思っていました。

でも国立美術館のHPでも宣伝文句がNight WatchをNight Watchの時間に見ようとなっていたし、どうなんだろう。ただ、こんな夜中に美術館に入るチャンスなんてないですから夜警でも昼警でも、貴重な体験でした。この「夜警」は、国立美術館のなかでも目玉扱いで、正面大きい良い部屋をレンブラントに割り当てています。レンブラント部屋に至るまでの回廊は、オランダ名誉回廊と名付けられ、フェルメールの牛乳を注ぐ女などが飾られています。フェルメールの絵、小さい、ちいさーい!レンブラントの集団肖像画比べてはいけないのですが、本当に小さい。ロンドンのNational Galleryの絵も小さいですが、真珠の首飾りの少女もこんな小さいんでしょうか。


名誉回廊の突き当たりにはこんなひとだかりが!ちなみに、通常どうか知りませんが、この日はフラッシュ使わなければ写真とってもOKだったのです。
ん、遠くに見える絵、あれが「夜警」か!?



そうだ~、これが夜警か。レンブラントに割り当てられた部屋の正面に飾られています。上には「レンブラント」の文字が。


この「夜警」、なんと縦3.6メートル、横4.3メートルの巨大な絵。遠くからでもその大きさが分かります。これでも完成後に飾るべきところに収まらず、縦横ともに両端を切り落としたというのだからびっくりします(ちなみに、切り落とす前の小さい模写がこの絵の右隣にあります。)。黒い服が隊長、その右側が副隊長だそう。それにしてもこんなに大きな絵、どうやって書いたんだろう(と、モネの睡蓮とか、ティツイアーノとかルーベンスを見るたびに思う私)。余談ですが、National Galleryにもレンブラントの絵がたくさんあります。最初の奥さんザスキアをモデルにした絵、次の奥さん(?)を描いたもの。そして34歳の時と、63歳のときの自画像。さらに余談ですが、私そういえばNational Galleryって昼間はいったことなかった。いつも、金曜日に9時まで開放しているので会社帰りに好きな絵だけ見に行くのです。


この部屋には夜警の他に、もレンブラントの絵が4枚。どれも壁面いっぱいの巨大な絵です。


そのうちの一つ。
出口では、今日の開館記念の日付が入ったレンブラントの葉書をくれたので、記念に自分に送ってきました。オランダから。
まさにNight Museum。


ところで、レンブラントの本名はRembrandt van Rijn、レンブラントはファーストネームなんですね。ラファエロみたい。アムステルダムにはレンブラント広場というのがあって、ここには夜警の登場人物がレンブラントの銅像を背景に並んでいます。セットでおとずれると面白いと思います。(こういうのの新撰組バージョンとかあったらいいなあ)


流石に1時間寒空の下で並ぶと、足がぱんぱん。ホテルまでの帰り道は足が痛いとか腰が痛いとか独り言いいながら帰りましたが、そのあとお風呂に入ってゆっくりほぐしたらだいぶよくなりました。



これにて、アムステルダムは終了。2回目とはいえ、一日で良くまわったな~。運河に囲まれた、美しい都市です。

Dutch Design -アムステルダム(2)-

2013-04-20 22:54:38 | イギリス国外旅行
さて、今日はちょっとアムステルダムでも穴場的な2箇所。
と言っても見所というにはニッチすぎるかも。


まず1箇所目は図書館。
http://www.oba.nl/



この図書館、外見からも分かるように非常にモダンな建物で、ウィーンのプルンクザールやダブリンのトリニティカレッジのように昔の重厚で書架に革表紙の本と著名な作家の胸像が並んでいるような図書館ではありません。というよりも、一般の人が普通に利用する公共図書館なんです。


が、まず、第一に、開架式の図書館内部のダッチデザインで構成されていて見ごたえがあること、次に最上階にカフェを創設し、確りした食事が取れるスペースになっていること、さらに、この最上階は外のテラスも併設していて、外からはアムス市街が一望できること(ちょっと視界はさえぎられますが)。場所はアムステルダム中央駅の出口を出て線路と平行に左に歩いて7分ほどのところなので、街歩きに疲れたなーとか、駅ついてとりあえずゆっくりしたいな、とか建築に組み込まれたダッチデザインみたいなという方にはお勧めです(オランダに来てそんな図書館なんていってる時間あるのか、という話はあるかと思いますが)。



最上階からの眺め
海洋博物館と海上交通。屋上のカフェにはちゃんとビールもワインも売っているのです。流石(笑)ドイツは大学のカフェテリアではビールおいてましたけど、そんなようなもんかな?子供相手につかれちゃったお父さんとか、良さそう。



壁が白、本棚も白とガラスで館内図書館特有の重苦しい雰囲気ゼロ。
本棚自体は決して高くなく、本棚と本棚の間はしっかりゆとりがあって、これも開放感の一助になっているかも。本棚の端のディスプレイスペース、交互にガラスと白い棚になっているのわかりますか?おしゃれ。。。


法律書コーナー。別に職業柄法律書を写したわけではけしてなく、単にこの階は人が少なかったのです(苦笑)
照明は、天井のダウンライトだけでなく、書架にも付いていて、面白い(写真右側の灰色の出っ張りみたいなところがライトになっています)。


そしてこの閲覧スペース!!
高い天井とおしゃれなライト、そしてデザイン性の高い椅子!!
この椅子、デザインだけじゃなくて座り心地もとってもいいんです。図書館とはとても思えない、どこかのホテルのロビーみたいな雰囲気。


そして、これが本の検索システム。コンピューターの台もスタイリッシュなら、スリープ画面までスタイリッシュ。


3階部分から見下ろした1階(左側)および2階(右側)。左上のガラスの部分は写真をとったのと同じ3階。こうやって吹き抜けの部分を作ったり重ならないようにすることでより広く感じられるスペース。雑誌の閲覧コーナーにしても、その一段下がったところにしても、本当に空間に余裕があります。


そして、こちらはなんとCDとDVDコーナー。まるでお店のような雰囲気(そして大量)。奥の丸くなっているところも、全部CDとDVD。右側と左側の書架がちょっとデザイン違うの、わかりますか。おんなじデザインが並んでるわけではなく、すこしずつ違うんです。脱帽。


そして、極めつけがここ。子供の本のスペースです。私がいままで見てきた図書館の中で一番子供用のスペースが広い。子供の書架は、丸い書架の中側からでも外側からでも本がとりだせるようになってます。さらに、なんと遊びスペースを兼ねていて、右上の書架は2階建てになっていて上で子供があそんでるんですね。


図書館で子供の遊びスペースがあるとか、滑り台があるとかの図書館はみてきましたけど、ここまで童心に配慮した図書館は初めてです。楽しいだろうな、図書館にくるの。


2箇所目は、今は五つ星のホテルGrand Hotel Amarathとなっている、元船会社の建物。ここは、図書館の屋上でアムステルダムをみていたときに、そこにあった案内板に載っていて、行ってみようと思ったのでした(これが不思議で、オランダ語は書き物なら半分くらいわかるし、言葉なら2割は分かるのです。テーマが分かっていると、6割以上わかりますから、飛行機のアナウンスとかはほぼ分かる。わたしが思わずドイツ語で返事をしてしまっても、相手は理解できるし、便利なものです。ま、オランダ人みんな英語うまいから問題ないんだけどね。)。


ホテルの入り口は見逃してしまいそうなくらい小さくて、回転扉が1個あるだけですが、ああ、いかにも船会社、と思わせる入り口の天井。


わかりますか?おおぐま座の中に輝く北斗七星が、天頂にひときわ鮮やかに煌めく北極星が。


元々がホテルではないため、入り口は本当に狭く、入ったらすぐ階段になっています。ホテルのカウンターはその脇に。この階段がホテルの1番上まで続く半吹き抜けの階段ホールになっているのですけど、窓は船をモチーフとしたステンドグラス、ドアのデコレーションはネプチューンの三叉の槍となっていて流石。

三本マストの立派な帆船がモチーフの扉。


てくてくあがっていく吹き抜けの階段。図書館と同じく(といってもこちらは古い建物ですが)、採光の妙です。全然暗くない。

極め付けは、階段を上りきったところの天井全面のステンドグラス。

写真ではちょっと見えませんが(すいません)天井に星座、両脇に世界地図のステンドグラスです。天井部分が丸々ガラスだから明るいんですね。



アメリカ大陸のステンドグラス。いつの時代の建物かわかりませんけど、少なくともこのステンドグラスはアメリカ発見後ですね(笑)。両脇の帆船がまた素敵。


流石、オランダ東インド会社を擁し、17世紀に一大海洋国家を築き上げたオランダ。オランダ東インド会社の支社が置かれ、海洋貿易の主要な窓口となったミデルブルクも訪れたことがありますが、ここに残っているオランダ東インド会社の建物も、それで潤っていたミデルブルクの市庁舎の建物も立派でした。


なかなか主目的にたどりつけない。アムステルダム、もう1回続きます。
(3)に続く。

het beter worden moet al doende komen en door probeeren -アムステルダム(1)-

2013-04-18 01:47:03 | イギリス国外旅行
タイトルの英訳はgetting better must come through doing and through trying、上達するにはとりあえずやってみる、試してみるしかない。Vincent van Goghの言葉です。


そう、アムステルダムに行ってきました。
オランダは今月女王陛下が退位されて久しぶりに国王になるんですよね。


朝10時のアムステルダム

オランダには出張で何回か行っているんですが、アムステルダムは2004年以来ですから、ほぼ10年ぶり。10年ぶりに訪れてもあまり変わっていないような感じがするところがいいですね、アムステルダム。前回はベルギーからドイツに行く途中に立ち寄ったから陸路だったし、オランダ出張のときはやっぱりEurostarかアントワープ空港を使うことが多く、スキポール空港を使ったのも今回が初めて。イギリスから45分の飛行時間でつくなんて!


スキポール空港、いいな!
広いし、空港と電車の駅も近いし、アムステルダムの中央駅まで15分くらいだし、Wi-Fiフリーだし、なによりハイネケンのドラフトがおいしいこと!


大人も子供も自転車なアムスの街


前回、アムスの主要どころは回っているし、カナルツアー(自分たちでボート漕ぎました。。。)もやったので、今回は美術館巡りとダッチデザインが主な目的。ゴッホ美術館(実は4月一杯まで改装中で、エルミタージュ分館に移設してあります)と、国立美術館。



マヘレの跳ね橋。
エルミタージュ美術館から至近距離。夜のマヘレの跳ね橋もとても綺麗。今回は諸事情あって昼のみ。
エルミタージュ美術館に間借りしているゴッホ美術館。ゴッホの絵って本当に面白いですよね。筆のタッチが見たいから近くで見たいけれども、間近で見るのと3メートル離れてみるのと10メートル離れてみるのと全然表情が違う。近くでみると何でここにこんな色乗せたんだろうと思うような色使い、主線の使い方、立体的で計算されてないかのような筆の置き方、運び方が10メートル離れるとあっと驚く完成された絵になる。ゴッホほど、印刷された絵を見るのと生で自分で見るのと印象が違う画家はいないんじゃないかと思います。ゴッホの絵に感銘を受けたのはパリのオルセーだったけれど、何回見てもそのたびに新鮮で、驚嘆します。

今回気に行ったのは以下の5点。サン・レミ時代が多いな(笑)
The Harvest(1888/アルル時代)
The Sea at Les Saintes-Maries-de-la-Mer(1888/アルル時代)
Undergrowth(1889/サン・レミ時代)
Irises(1890/サン・レミ時代)
Almond Blossoms(1890/サン・レミ時代)

特にお気に入りはUndergrowth。今は、エルミタージュ美術館分館にあるので、造りとして一部の絵が2階部分からも眺められるんです。この上から距離を置いてみたときの完成され具合。。。
それにしても、このゴッホ美術館、サイトの充実がすごい。大抵の絵はみれますし、絵によっては筆致の確認ができるくらいアップにできます。事前に勉強していけるので行ってからより楽しめます。オンラインでチケット買えるし。
http://www.vangoghmuseum.nl/vgm/index.jsp?lang=en




そしてアムス市内を移動するのにとっても便利なトラム。アムステルダム、I amstrdam cardというのを買うと主要な美術館にただで入れたり、トラムに無料でのれたりします。時間なくて美術館そんなにめぐれないからもったいない、という方でもトラムの1日券は買っておいた方が便利。私は諸事情あってこちらに(笑)24時間券は7.5ユーロ。最初にactivateしてから24時間使えるので、次の日の朝も使えるというところがいいですよね。アムスのトラムは大抵2両編成で、真ん中くらいに車掌さんが乗っていることが多いです。真ん中くらいに乗っているというのが面白い。乗る時ときと降りるときの両方ピッとタッチする必要があるのがちょっと面倒なのと、トラムといえど降りるボタンを押さないとドアをあけてくれないというところがちょっと。でも、車内放送もあるし、表示もあるので街中移動はとっても便利。


そんな中、前回行ってなかったので今回訪れたのはここ、ベギンホフ。


買い物通りから本当に一本中に入っただけのアムステルダムの中心部にある、修道女ではないけれど、女性だけで修道院的生活を送っていたところ。今でも女性だけが住んでいるそうです。アムステルダムで一番綺麗な庭ということ。


クロッカスが咲き乱れるベギンホフの中庭。
うん、本当に綺麗。しかし、本当に"Hof"(中庭)なので見つけにくい(笑)私もないなあ、と通り過ぎそうになり、ちょうど都合よく人が出てきたのでここか、と分かったくらい。中庭には修道女の像とキリストの像とあり、ちょうど日が射して、背景の青空と如何にも大陸の家々と芝生の緑が相まって得も言われぬ美しさ。表の喧騒がうそみたいな静けさ。



西教会の前に建つ、アンネ・フランクの像。アンネは西教会からほど近いところに隠れ住んでいたんですね。西教会にはレンブラントのお墓もあります。


アンネ・フランクの家の前のカナル。お隣のベルギーは昔窓の大きさで税金をとったので窓がちいさいんですが、オランダは家の窓が大きくて、なんかいいですね。


(2)に続く

Frohe Weihnachten!

2012-12-12 23:06:57 | イギリス国外旅行
先日はWest Endよりクリスマスをお届けしましたが、今度はドイツはニュルンベルクより。
といっても、今年は諸事情で行っている暇がなかったので、去年の写真ですが。




ドイツでは、11月の終わりから私の愛してやまないクリスマスマーケットの季節です!!もう、あの雰囲気とGluehwein(スパイスを利かせたホットワイン)だけで毎年ドイツに行こうか画策してしまうくらい好き。ドイツに住んでた時はもう住んでいたSaarbrueckenのクリスマスマーケットはもちろん、近郊のクリスマスマーケットにはほぼ行きました(州内電車ただだったし、州外にでても学割で安かったし)。2年前はLeipzig, Berlin, Wienと行ったので、去年はドイツで1番有名だというNuernbergのクリスマスマーケット(あと去年はミュンヘンもいったけど)。



ニュルンベルクの綺麗な街並み。
さっむかったですけど。



遠くに見えるのはニュルンベルクの街の中心にあるフラウエン教会。その前の広場が全てお店で埋め尽くされ、クリスマスマーケットになっています。ストールは、、、200以上あるんじゃないですか。日本の大きな花火大会みたい。一個一個のお店は小さいんですけど、パンにはさんだソーセージ(ニュルンベルクはニュルンベルガーという特産のソーセージが有名)とかカラメリゼしたアーモンドを炒っていいにおいがする、食べ物を売っているお店、クリスマスのオーナメントを売ってるお店、木でできた人形ばっかり取り扱っているお店、そしてグリューワインを出すお店と一杯。


とりあえずマーケットに来たらグリューワインを一杯。ドイツのクリスマスマーケットでは、街ごとにマグカップのデザインが毎年変わって、そのマグカップにグリューワインを入れてくれます(マグカップ代2ユーロくらいとられるけど、マグカップ返せばお金返してくれます。逆に、マグカップをお土産に持って帰ることも可。なので、うちにはドイツ時代のグリューワインのマグカップがたくさんある・・・)。



ツリーにかざる(?)ガラスのオーナメントを売っているお店。
一個一個綺麗に手書きで絵付けがしてあるんだけど、こういうオーナメントってやっぱり地震のない国だからよね。



こちらは木製のオーナメントのお店。
お値段はそれなりに安い、と見るか木製なのに高い、と見るか。
薄い木の板をくりぬいてオーナメントにしたのが中心。ところ狭しとつるしてあるオーナメント。。。オーナメントだけでなくて、キリスト誕生、東方三賢者の来訪を表した家みたいのもあります。



レープクーヘンのお店。
といっても、上にかかっているハート型のは全部硬くて食べられないものです。ほぼ冗談(?)で買って贈るようなもの。一個一個、甘ーい言葉が書いてあって、「愛してる」とか「僕の宝物ちゃん(ハニー的な言葉、ドイツでは恋人同士では結構一般的)」「僕の子猫ちゃん(ドイツ語ではねずみちゃん)」とか。。。写真の下の方にあるのはカラメリゼしたアーモンド。


ドイツではクリスマスのお菓子といえば、地方にもよるでしょうけど、このLebkuchen(レープクーヘン、食べられるものもあります!!)、それからStollen(シュトレン)、Vanillekipferl (ヴァニレキップフェル)、Zimtsterne(ツィムトシュテルネ)そしてSpekulatius(シュペクラチウス)。どれも好きで、クリスマスの時期は大量にこれをつくって作りすぎるという事態に毎年なります。シュペクラチウスは作ったことないな。



これ、全部爪くらいの大きさ。人形の家において置くよう・・・?
ティーセットとかも。飾っておくよう?毎年買い足す人とかいるのかな。ひょっとして。



木製の人形を売っているお店。
煙出し人形とくるみ割り人形。焦点が合ってる大きい人形がくるみ割り人形。あの、バレエにもなっている顎がはずれちゃうくるみ割り人形です。ほんとにちゃんと割れるのかなあ。
煙出し人形は、下の方にある口が○の形になっている人形。背中と口がくり抜いてあって、お香を焚くとパイプを吸ってる人みたいに口から煙がでるようになっています。最近は、人型ではなくってトナカイとかの人形の鼻の部分から煙がでるようになってることも。。。


しかしね、食べたり飲んだりしてるときは手がふさがってるので写真がない。じゃあ飲む前にグリューワインの写真とればよかったなあ、といま思うけど、多分飲む前はグリューワインで頭がいっぱいだったらしく、食べ物、飲み物はおろか、それらを売ってるお店の写真もないというていたらく・・・おいおい。



ニュルンベルク名物、郵便馬車。

ニュルンベルクでは、Deutsche Postの出張所がクリスマスマーケットにできて、そこではクリスマスの特別スタンプを押してくれるんです。思い出の一枚に是非どうぞ!!

KittyとMichael -アイルランド・ダブリン(5)-

2012-11-03 16:11:47 | イギリス国外旅行
5回にわたったダブリン旅行記もこれでほんとに最後。
最後はお墓参りです。変なひとー。


グラスネヴィン墓地/Glasnevin Cemetary
http://www.glasnevintrust.ie/
これが地球の歩き方にも載ってない(あたりまえか)。(笑)
グラスネヴィン墓地は、空港と市街地のちょうど中間にあり、オコンネルストリートからはバスで10分強で行けます。13、19、19A、140のどれか。でも、バスで行かない方がいいと思います(笑)。


私たちはホテルに近かったParnell Streetというところから40(もしくは40a)で行きました。ところが、これまた乗ってきづいたんですけど、車内アナウンスがない!!当然、地球の歩き方の地図をみたってout of map。えー、どうすんだよ。頼みの綱のバスマップ。これまたダブリン市を外れるので地図がおおざっぱ・・・。妹と2人、焦って窓際の席に陣取り、ここだったらバス停の名前見えるよね!と安心したのもつかの間、バス乗り降りする人いなかったらバス停さっと通り過ぎるじゃんねー!!読めないよ、バス停の名前!そのそもそれ以前にバス停名前書いてないし!なんとかおおざっぱなバスマップを頼りにしつつ、「墓地広いから墓地が見えたら降りればいいんじゃない?」となんとも適当な会話をする2人。

それでいいのかほんとに。とか言っているあいだに、右手に塀が見え、、、

「おねーちゃん、これ絶対墓地だし!」


え、ぎゃー、降ります、降ります、降ろしてください。
とまあ、なんとか降りれました。が、しかし、降ろしてもらったのはいいけど塀しかないし。入り口どこですか。。。と、うろうろしていると、壁沿いにお花屋さんが。とりあえず、入り口分かんないけどMichael Collinsのお墓に捧げるべく(捧げていいのかも知らないけど)慌ててお花を物色する私。だけど今度はお花のお金を払うところがない!ええ、どうすんだよーとうろうろしていると、なんと止めてあった車の中からおばちゃんがでてきて、「買うの?」と。そこにいたんかい。買うよ、うん(笑)迷ったんですが、黄色い薔薇にしました。だって、一番好きな花だから(私が、ですけども)。で、お花買ったついでに、Michael Collinsのお墓の位置を聞き出しました。もう少しいくとゲート2だけどそこをさらにまっすぐ塀沿いに行って、ゲート1から入ってすぐ右手にあるよ、と。ありがとうおばちゃん。


2番ゲートから1番ゲート(これが正面入り口、そうですよね、バス停1個分ですもんね)に回ると、ちゃんと立派な門が。そしてそのすぐ脇には売店。売店で地図を売っているのでそれを片手にめぐることにしました。



Old Angel Plotから見た墓地中心方向。塔のように見えるのは墓地の中心にあるオコンネルタワー。
晴れた日だったので、暗い、じめじめしたおどろおどろしい雰囲気はなく、なんとも美しい情緒あふれる風景。これが小雨ぱらつく夕方だったら何もかもが違って見えそう。


ここに来れば必ずケルト十字がいたるところで見られます。ケルト・デザイン好きはここが一番種類豊富かも(笑)年代も各種そろってそうだし。このグラスネヴィン墓地は古くからダブリンの中央墓地としての役割を果たしてきたので、墓石が傾いたり、苔むしていたり、かけていたりするお墓もあります。もう、誰が眠いっているのか、文字すらも風化していてよめず、墓石を除いて綺麗な芝生におおわれている一帯も。


しかし、広大すぎる。とりあえず、革命家(と有名作家、ジェイムス・ジョイスとか)に絞って回ることに。幸い、私のまわりたかった人たちは墓地のなかでもSouth Sectionという、1番ゲートから一番近い区画に集中していたので、暗くなる前に回り切れました。



ダニエル・オコンネルの霊廟。ここ一体はオコンネル廟となっています。中を覗くと床にはちゃんとシャムロックのタイルがあるんですよ。ダニエル・オコンネルの霊廟はゲート1からほど近く。塔を目指していけば行きつきます。ものすごーく立派。でも、半地下になっているので入るのちょっと怖い。



嫌われっこ(笑)イーモン・デ・ヴァレラのお墓。
アイルランド大統領を務めた彼のお墓にしては簡素ですよね。妻とともに。MichaelがThe big fellahと親しまれたのに対し、細くひょろ長かったことからThe long fellahとあだ名されたEamon。激怒したとか。何で?ひょろいやつって意味だから?しっかし、アラン・リックマン似てるんだよねー。イーモンほどひょろ長くはないですが、あの訥々としたしゃべりや、鼻の形。ほんとにほんとに。。。



アーサー・グリフィスのお墓。
アイルランド自由国の初代大統領。この折れた柱のような墓石は、彼が道半ばで世を去った無念を意味しているのでしょうか。

英愛条約交渉団のトップだったときからアーサー・グリフィスを支えたマイケル・コリンズは、アーサーの死からたった10日後に暗殺されてしまいます。彼の軍服を着た最後の公務は、アーサーの葬儀に参列することでした(そのときの写真が残っています)。イギリスから700年かけて独立を勝ち取ったアイルランド自由国を支えた二人を短期間に失ってしまったアイルランド。ここからまた長い道のりが始まり、その道はリヴィエラを撃てで描かれるような、アイルランド・北アイルランド・英国の今の歴史へとつながっていくのです。

と、考えると感慨深い~。。。アーサーのお墓の前には、マイケル・コリンズも立ったんだね!と。。。


本当は、マイケルの友人、ハリー・ボーランドのお墓も見たんですけど、人様の墓所を踏みこえていかないと正面に回れず、ちょっと気がひけたので写真はなしです。



そして、誰のお墓よりもここに来たかった、マイケル・コリンズのお墓。
とうとう、ここに来たんだ、と感動。日本に置き換えてみると坂本竜馬の墓参りをするイギリス人、みたいなもんでしょうねえ。でも私は佐幕派で坂本竜馬のお墓がどこにあるのかさえしらないのだった。

非常に広いスペース、且つ、花であふれています。墓石の前の献花スペースは満杯。すごいなあ。今でも愛されてるんだなあ、と思いました。沖田総司みたい。
僭越ながら、私も献花。墓地のガイドマップの案内には、Revolutionaryと書いてあるのです。なんだか、ちょっと嬉しかった。亡くなった時にはアイルランド自由国の閣僚で、地位もあったはずですが、それよりも彼にはRevolutionaryの肩書の方が似合う気がする。



ゲール語で書かれたマイケル・コリンズの墓碑銘。享年31歳。うう、若い。
マイケル・コリンズの棺が安置されていたダブリン市内からここグラスネヴィン墓地まで馬車で運ばれる際には、50万人を超える市民が哀悼の意を示し、沿道で見送ったとされています。今でこそ110万の人口を誇るダブリンですけれど、1922年当時の人口からしたらおそらくほぼ全員じゃないんですかね。。。


マイケル・コリンズの葬儀
映画の最後のシーンで使われている、実際の葬儀の風景。大量の花、人。Long Versionもありますが、そこでは馬車で運ばれるマイケルの棺の後を粛々と歩む軍人たちのしょげかえりっぷり、落ち込みっぷりがすごいのです。若くして亡くなったからこそカリスマ性を今でも保っているといわれる彼ですが、全くその通りでしょう。そして、内戦のさなかに暗殺されているという悲劇性も拍車をかけていると思います。それでも、アイルランドの人にとっては忘れることのできない、重要な位置を占めるに足る人物だったんですね。



黒い墓石は、マイケル・コリンズの婚約者だったKitty Kirnanのお墓。実は、Michaelのお墓のすぐそばにあります。
こうやって、キティのお墓の方に回って、うまい具合に写真を撮ると、左端にMichaelのお墓に供えられた花と、彼の十字架が、そして右端にキティのお墓がフレームインするんですね。同じフレームに入れてあげたいなあ、なんて思うのは、わがままでしょうか。


アイルランド、自分用のお土産は、このグラスネヴィン墓地で買った写真付きのガイドブックと、恥ずかしくて悩んだけれどMichael Collinsの写真入りマグカップ(笑)これ買って買える日本人はほとんどいないだろうなーと思いましたけどね。愛用中。


長くなったダブリン旅行記もこれで終わり。次にアイルランド来るときは、ジャックの愛したアルスターに行きたいなあ。