ストーリー:帰還の日も間近いあるイラク駐屯部隊が、最後の輸送任務に就く。しかし目的地に到着した部隊を、武装勢力が襲った。若い兵士のトミーとその親友ジョーダン、ジャマールたちは応戦するが、ジョーダンはトミーの目の前で撃たれ息絶える。同じ部隊のヴァネッサは爆弾で負傷し、軍医のウィルが応急手当にあたった。やがてヴァネッサ、トミー、ウィルは故郷に帰ったものの、生活に順応できなくなっていた…。
「イラク症候群」という言葉がある。イラクから戻った元兵士たちが日常生活に馴染めず、精神的な病に陥る事だ。異常な緊張状態が続く戦場と平和な日常のギャップからくる喪失感。本作はイラク帰還兵に広くリサーチを行い、実際に元兵士たちが体験したエピソードを織り込んだ群像劇だ。
戦場へ行けば兵士たちは心の傷を抱える事になるのだ。イラクでの戦闘シーンは迫力十分で、その分、帰国後の平和に馴染めない兵士たちの姿が浮かび上がる。
『ロッキー』シリーズの名プロデューサーであり、「ザ・インターネット」・『真実の瞬間(とき)』『五線譜のラブレター DE-LOVELY』などで監督も務めるアーウィン・ウィンクラーが、監督・製作・原案の三役をこなしている。
東京・銀座シネバトスで5日から公開、順次各地で上映。
---------● シリーズ米軍の危機:その3 イラク帰還兵とイラク症候群 ● 米国民68%がイラク戦争に反対、最高比率 世論調査(CNN)