昨日、サッカー天皇杯決勝を観戦しましたが、これで国内三冠はすべて終了しています。
J1リーグはヴィッセル神戸の初優勝、J2は町田ゼルビアが初優勝して、2位ジュビロ磐田と3位でプレーオフを勝ち抜いた東京ヴェルディが16年ぶりのJ1復帰、ルヴァンカップはアビスパ福岡が浦和レッズを下してクラブ初タイトル、最後の一冠の天皇杯はスコアレスで延長を戦っても決着つかず、PK戦含めて3時間の死闘の末に川崎フロンターレが柏レイソルを破って3年ぶり優勝という結果でした。
ここの所タイトル争いに絡み続けている川崎の天皇杯制覇以外、各タイトルともフレッシュな顔ぶれで印象的な2023年でした。
そして、昨日からはラグビーリーグワンが開幕。
ラグビーワールドカップ(RWC)に出場した日本代表選手だけでなく、準優勝したニュージーランドから選手を補強した東芝ブレイブルーパス東京(以下BL東京)、神戸コベルコスティーラーズ(以下神戸S)、トヨタヴェルブリッツ(以下トヨタV)が初戦快勝して幕を開けました。
BL東京にはSOリッチー・モウンガとFLシャノン・フリゼル、神戸SにはFL/No.8noアーディー・サヴェア、トヨタVにはSHアーロン・スミスと、FB/SOの超世界的スターボーデン・バレットが加入と、タイトル獲得に向けた本気度がうかがえます。
そして今日は日本代表を最多輩出した昨季準優勝の埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下埼玉WK)が横浜キヤノンイーグルス(以下横浜E)をホーム熊谷に迎え、昨季優勝のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下S東京ベイ)は秩父宮で東京サントリーサンゴリアス(以下東京SG)を迎え撃ちます。
埼玉WKは現有戦力メインですが、前述のとおり日本代表にFW8人含めた最多の11人を輩出し、オーストラリア代表のマリカ・コロインベテも健在。
一方の横浜Eは昨季加入したSHデクラークに、CTBジェシー・クリエルの世界チャンピオン2人を擁する現有戦力にオーストラリア代表のマシュー・フィリップを加えました。
S東京ベイは南アフリカ代表HOのマルコム・マークスをRWCでの負傷で1年間全休が発表されており、ウェールズ代表WTB/FBのリアム・ウィリアムズを補強した他は現有戦力中心。
東京SGは、世界チャンピオン南アフリカの快速WTBステファン・コルビと、ニュージーランド代表FL/No.8サム・ケインの獲得と言う大型補強を敢行。
熊谷と秩父宮どちらを見に行くか迷ったのですが・・・。
イチョウ並木が美しい秩父宮ラグビー場へ!
昨年も前年王者埼玉WKのホーム開幕戦を見に行ったので、今年は当然S東京ベイのホーム開幕を見るしかないっしょ!
今日の席はバックスタンドのまあまあ前の方。
選手入場です!
向かって左に陣を取った東京SGのキックオフで試合開始!
王者S東京ベイは、RWCで負傷したマルコム・マークスの穴はベテランの杉本が埋め、FLラブスカフニやNo.8ファウルア・マキシ、SOバーバード・フォーリー、CTB立川、WTBの木田や根塚、FBゲラード・ファンデンヒーファーら、昨季の優勝を経験したメンバーが先発。
一方東京SGはFL下川、SH流、WTB松島らRWC日本代表に加え、注目のサム・ケインはNo.8,チェスリン・コルビはFBで先発。
CTB中村はリザーブにも入っていませんでしたね・・・。
昨年はカンファレンスBに属して2回対戦、さらにリーグ戦2位と3位で対戦したプレーオフ準決勝で計3回対戦し、すべてに勝利したS東京ベイ。
果たして試合はどう動くのか。
試合はいきなりコルビから松島にわたって長いランで東京SGが攻め込み、押し込んだS東京ベイ陣内で東京ベイがノックオン。
最初のスクラムでしたが、そのスクラムから左に展開し、HO堀越が飛び込んでトライ。
コンバージョンのキッカーは髙本でしたが角度のあるキックをしっかり成功して0-7に。
7分には東京SG陣内で東京SGがノットロールアウェイの反則。
ショットを選択してバーナード・フォーリーが狙いますが、失敗して得点差変わらず。
10分にはS東京ベイのキックでのクリアを、タッチを割らせずにキャッチした東京SGが逆襲、左サイドから右に展開し、コルビ、松島、尾崎晟と渡ってトライ。
早くもコルビが攻撃に絡んでのトライとなりました。
S東京ベイはPGで点差を詰められなかった後に差を広げられる嫌な展開。
今度は右サイド端からのコンバージョンも髙本が成功して0-14。
18分には東京SGの攻撃、右サイドでボールを受けたハリーホッキングスから尾崎晟にわたり、今日2つ目のトライ。
髙本のコンバージョンも三度決まって、20分経たず0-21と大きくリードを広げます。
しかし、22分にはようやくS東京ベイらしい連続攻撃から、最後はLOデービット・ブルブリングがトライ。
バーナード・フォーリーのコンバージョンは決まって7-21と2TG差にしたS東京ベイ。
しかし、S東京ベイの良いリズムは続かず、25分にはS東京ベイがノックオン、そのスクラムから出たボールを流、森谷、尾崎泰と短くつないでラインを突破しトライ。
コンバージョンも成功して7-28と再び3TG 差に。
35分にはS東京ベイのコラプシングからタッチキックでラインアウトを選択。
中央の松島につなぐと、右サイドどフリーの尾崎晟にピタリとキックパスを合わせ、そのままゴールラインに駆け込み、中央まで持ち込んでトライ。
尾崎晟は前半でハットトリックを達成。
ほぼ正面のコンバージョンは髙本が5回目の成功で7-35。
前半はそのまま終了し、東京SGが4TG差で後半に突入します。
エンドが変わって、左から右に攻めるS東京ベイのキックオフで後半開始。
メンバーは両チームとも変わらず、S東京ベイは悪い流れを変えられるか。
42分、S東京ベイはS東京陣内でこぼれたボールを拾ったオペティ・ヘルがそのままゴールラインを突破してトライ。
バーナード・フォーリーのコンバージョンも成功して14-35に。
しかし、やはり流れは続かず、45分には東京SGが連続攻撃で押し込み、ラックから出したボールを流からコルビにつなぎ、コルビはパスフェイント織り交ぜてランで進み、十分に敵を引き付けたところで右サイドを駆け上がった森谷にパス、森谷は難なくトライ。
コンバージョンは失敗したものの14-40に。
その後、S東京ベイもやや盛り返し東京SG陣内に押し込むも、ノックオンが続くなど細かなミスが反則につながり攻めきれない時間が続きます。
しかし、64分にはS東京ベイが右サイドにポイントを作り押し込むと、パスを受けたゲラード・ファンデンヒーファーがパスフェイントからDFラインをブレイクしてトライ。
バーナード・フォーリーのコンバージョンも成功して21-40に。
ここで次のトライを奪えば、2TG差以内になり希望が持てるところでしたが・・・。
東京SGのキックオフのボールをノックオン、更にS東京ベイにノックオンが続いて押し込まれる時間が続きます。
目の前に松島が来ましたが、ボールから遠いと、なんか歩いていて余裕な感じですね。
点差が開いているせいもありますが。
69分にはS東京ベイが右サイドをやぶられて、尾崎泰が今日2つ目のトライ。
コンバージョンも決められて21-47とまたもや差が広がりました。
71分過ぎにはサンゴリアスのノックオン、さらにはそのスクラムでコラプシングと続いて、タッチキックからラインアウトを選択。
そのラインアウトモールから押し込んで、ファンデンヒーファーがトライを奪い、コンバージョンを失敗して26-47に。
しかし、75分には東京SGボールのスクラムとなり、S東京ベイはイリーガルホイールを取られ、東京SGはタッチキックでラインアウトを選択。
ゴールライン近くまで押し込む東京SG。
そしてポイントを中央、右と移して最後は途中出場のサイモニ・ヴニランギがトライ。
コンバージョンは失敗したものの、26-52とダブルスコアに。
結局試合はそのままノーサイド。
後半に3トライを奪ったS東京ベイでしたが連続で得点を奪えず、3トライを失って点差を詰め切れないまま終了。
S東京ベイは木田と根塚の両WTBを活かせず、逆に東京SGには松島やコルビのタイミングの良いランやパス展開から、WTB尾崎晟、CTB尾崎泰・森谷に走られてトライを奪われるという悪循環。
守っても押し込まれてポイントを作られ、SH流のパスやキックに翻弄される前後半でした。
昨季王者の思わぬ初戦のつまずきでしたが、大会は16試合で4位以内のプレーオフに進むのが最優先事項。
今日の試合はその1/16ですので、切り替えていくことが重要です。
次節はD2から昨年昇格の三重ホンダヒート。実力的にはS東京ベイが上と見て良いですが、昨年序盤の相模原ダイナボアーズの活躍もあり油断は禁物です。
東京SGは次節BL東京との東京ダービーで早くも上位候補同士の対戦。
16試合中の1試合と言いながらも、サッカーの30数試合に比べると試合は半分以下。
上位候補同士の星のつぶし合いに勝ち残りつつ、如何にに取りこぼしを無くすかが重要です。
そういう意味では、昨年リーグで15勝1敗の埼玉WKと14勝1敗1分のS東京ベイは抜けた存在でしたが、果たして今年はどうなるでしょうか。
総合力的にはやはり埼玉WKですが、東京SGの新加入選手、サム・ケインとコルビはやはり抜けた存在で、チームとのフィット次第で埼玉WKに土をつける有力候補。
その2チームは別カンファレンスの為、対戦は熊谷での交流戦の1試合のみとなっています。
今シーズンの熊谷遠征はその試合にしたいところですが・・・。