映画の日ということもあって
興味あった映画を観てみようと決意した
映画館そのものにはすでに8~9年は行っていない
最初のパニック障害を発症する前の年が最後だったか・・・
私の場合は公共の施設でひとつの椅子に座り続けることが
とても苦手なので映画館などはかなりの試練があるのでは
ないかと心配はしていたが
ここ数ヶ月ほとんど公共施設をりようしていないので
とにかくチャレンジしてみない事には
自分がどのような状態になるのかまったくわからないから
行動に踏み切った
その前に電車に乗るという事も大きなチャレンジだった
なにしろパニックが再発してからは一度も電車に乗っていなかったから
映画観賞の前哨戦となった
自分の住む駅は地方都市の始発駅なので
余裕を持って座る事が出来た
車両乗車率も10%程度とガラガラだ
そういうことがだいたい予想できていたので
おそらく空いている電車は克服できるだろうと思っていた
しかし車両に乗り込んだ後
電車特有の臭い(普通は意識しないレベル)が
過去のパニック発作の記憶が蘇るような不安が襲ってきた
そして動き始め加速するスピードに
胃が加速Gについていけないというか
乗り物酔いしてしまいそうな気分の悪さが
サッと襲ってきた
過去のパニックの症状と同じだ
しかし今回の目的は3駅先
地方だから都内の各駅停車に比べると
やや一駅が長いのだが10分弱でつくのだから
とにかく目的駅まで座っていくと決めた
減速時は気分が楽になるが
再び加速する時は同じ症状が襲う
目的駅までそれを繰り返したが
最後の一区間がものすごく長く感じてしまった
おそらく立って乗ればもう少し楽だったのだろうが
リハビリ意識が高かったので我慢をしたのだ
駅に着いた時はホッとはしたけど
実は自分はもっとパニック症状が90パーセント以上
克服できていると信じていただけに
この結果にはかなりのショックを受けた
映画館も映画の人はいえ
地方都市の映画館で平日の昼間ということで
ガラガラだったのだが
念のため一番後ろの通路側の端の席を選んだ
コマーシャルが流れている時は
それなりにリラックスして観れていたのだが
本番が始まり大音量の効果音が響き始めると
何故か不安が襲ってきた
胃がキリキリ痛み出した
ここでデパスを
飲むかどうか非常に悩んだ
飲むと帰宅してから強烈な睡魔が襲ってきて
仕事に支障がでそうなのでなるべくなら
飲みたくない・・・
しかし徐々に息も荒くなってきてしまったので
思わずデパスを口に入れた
するとその瞬間わずかに気持ちが楽になった
これは当然薬が効いたというより
ほとんどブラシーボ効果だ
因みに映画館の席はガラガラだったが
私の座った席の周辺には
同じ列ながら8席ほど離れたところに一人
前の列に数人、通路を挟んで隣の席に一人
こういう状況でも不安感があった
私は隣や後ろに見知らぬ人がいるのが
とても苦手なようだ
なんというか見知らぬ人が私の存在を見てないにしても
視界にわずかながらでも入る位置にいる事がとにかく嫌なのだ
だから一時的に席をはずし
後の壁に寄りかかるようにして全ての観客より
後ろの位置を陣取ったかたちとなった
そうすることで気持ちはだいぶ楽になった
そんなことをしていたから
当然映画の序盤は集中して観ることができず
いまひとつ物語の導入部分の意味が理解できなかった
更に20分もすると知らず知らずのうちにリラックスしすぎて
不覚にも寝てしまったのだ
デパスの影響が早くもでたのかもしれない
ということで気がつくと
クライマックスシーンにはいろうかというところ
ほとんどストーリー展開がわからない状態だった
結局感動も何も無いまま映画館をあとにした
因みに観た映画は「真夏のオリオン」だ
わたしは大東亜戦争関連の映画に興味があったので
観るに至ったのだが
他の戦争映画に比べ戦争の悲惨さや悲しみを誘うような
内容ではなかった(自分が観た範囲においては)から
少々拍子抜けしてしまった
余談だが映画館はいわゆるシネコンなので
他の映画も上映されていたが
ターミネーター4やエヴァンゲリオンなどに
人が集中していたようだ
映画ちょうど12時をはさんで2時終了だったので
観終わったときには小腹が空いていた
映画を観る前は帰りの電車内で気持ち悪くなるのを恐れ
自宅に帰ってから食べようと思っていたが
その時の気分はすっかりリラックスムードで
激しくざるそばが食べたくなったので
一人で余裕で食べ(苦手のはずの外食もまったく問題なし)
何事も無かったかのように電車とバスに乗って帰宅した
映画を観終わった後の私は
パニック発生以前の普通で健康で当たり前の一人の大人であった
あらためてデパスの偉大さを感じる
ま、いろんな意味でリハビリが出来
自分の現在の状況がわかり
今後どのような行動ができるのかがよーくわかった一日だった
それも地方都市の真昼でどの公共の場においても
人が少なかった事がかなり助けにはなった
つまり都心などではまだまだ私はただのパニック野郎なのである
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