東方のあかり

東アジア(日、韓、中+その他)のまとまりを願ってこのタイトルにしました。韓国在住の日本人です。主に韓国発信の内容です。

🐕犬の孝行

2021-03-27 10:18:14 | 韓国物
今回は、ネットにあったもので、ちょっとおとぎ話のようなお話をお届けしたい。
全羅南道順天(チョルラナムド・スンチョン)に今も生きている実際の犬の話だ。
順天(スンチョン)で、あるおじいさんとおばあさんが住んでいた。
二人には子どもがなく、一匹の犬を子どもみたいにして暮らしていた。
家が貧しくて、おじいさんがたまに山で木を切ってきては、
それを売ってなんとか暮らしを営んでいた。
そこにさらにおばあさんは、白内障で目がほとんど見えない状況。 
子供のない二人だから、犬をこよなくかわいがっていた。
犬の名前は仮に「ペック」としよう。
ペックを飼って三年となったある日、おじいさんが老衰で天に召された。
おじいさんが亡くなった翌日、
ペックが自分のエサの碗をくわえてどこかの家へ行った。
その家は、ちょうど奥さんが台所仕事をしている最中だった。
ペックはエサの椀を庭の真ん中に置いて、
ちょっと離れたところで腹ばいになってじっとお椀だけを眺めていた。
その奥さん、ペックが飼い主を失ってご飯が食べられないんだろうと思い、
椀にご飯をよそってやった。
「さあ、お食べ」と言ったら、ペックはご飯が盛られた椀をくわえて自分の家に行ったのだ。
「ははあ、自分の家に持って行ってご飯を食べるんだろうな」と思って 
台所の仕事も途中にして、一人になってしまった目の見えないおばあさんの家に
行ってみることにした。
驚いたことに、ペックは家に帰ってもそのご飯を食べるんじゃなくて、
しきりに目の見えないおばあさんの袖をくわえて、手をご飯に近づけ
「食べて」
という仕草をしているのだった。
はじめは何なのかわからなかったおばあさんも、ペックの仕草に気がつき、
椀をさわってみてご飯を確認したあと、半分は自分で食べて
残り半分はペックにやった。
そうしてはじめて、ペックが椀の中の残りのご飯を食べ始めたのだった。
通りがかった人たちが、皆この光景を黙って見ていた。
噂はその日のうちに村全体に広がった。
この事があった翌日、ペックは昨日行った家じゃなくて
別の家にご飯をもらいに出かけて行った。
犬も人情を知っているようで、同じ家にまた立ち寄ることはしなかったわけだ。
なんと鋭利な犬なのだ。
その家の主人は、ペックのことを知っているから、
きれいな新しい器を用意してそこにご飯とおかずを入れてやった。
ペックはやっぱりまた、それをくわえておばあさんのところに帰っていった。
おばあさんがまず食べて、残ったものを押してやるると 
その時やっと自分が食べるのだった。
こんなことが続くと、村人たちが「人間よりすばらしい犬」だとして
親孝行の賞を与えなければならないと郡庁に建議した。
郡庁では戸惑いながら、人ではないから賞をやるのは難しいという話をしたらしい。
公務員に、ペックに賞を与えるような度量があったら、
ここは観光名所として、人々が押し寄せてくることになったはずなのに。
最近の韓国では、幼い子どもが親の暴力で命を落としたり、
保育園での(保育士らの)、たたく、蹴るの暴力によって
身体的、精神的なダメージを受ける子どもたちのニュースが毎日のように登場している。
動物にこそ学ばねばならぬことが、どんどん増えてきているような気がしてならない。
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