東方のあかり

東アジア(日、韓、中+その他)のまとまりを願ってこのタイトルにしました。韓国在住の日本人です。主に韓国発信の内容です。

4回目の北朝鮮の核実験

2016-01-12 10:29:58 | 韓国物

新年早々の北朝鮮の核実験(1月7日)。
北は水爆を爆発させたと主張しているが、水爆ではなくて原爆のようだ。
水爆であれ原爆であれ 北が4回目の核実験を実施したということが重要だ。

キム・ヂョンイルのとき2回。今のキム・ヂョンウンになってからすでに2回。
北が核を放棄することはありえない。
北が核を放棄することはイコール北の体制の放棄だ。
だから北(キム・ヂョンウン)の核の放棄はありえない。

北を懲らしめるために、経済制裁をしようと米、日あたりは言っているが、
米、日はすでに北との経済関係をすべて絶っており、これ以上制裁のしようがない。
頼みの綱は中国だが、中国は中国で北の崩壊を嫌い、決定的な制裁はしたがっていない。

北は、すでに開発した核兵器を保有したまま、米国と和解することを求め、
米国がこの北の要求を了承して和平条約を結ぶまで何度でも核実験を繰り返し、
核兵器開発をどんどん進めていくと言っている。
しかし米国は、北の核保有を認める気はまったくない。
会談の場に米と北が着席することはいまのままだったらありえない。

こうしたなか、
オバマ政権に近い筋が、すごいシナリオを描いているのが見えてきた。

オバマと同じ民主党の、90年代のクリントン政権の国防長官だったウィリアム・ペリーが、
1月10日に米国の政治分析サイトのポリティコに掲載した
「北朝鮮をどのように封じ込めるか」という論文。

ペリーは以下のように書いている。
「北はすでに核兵器を持っており、廃棄させるのは不可能だ。
現実的な新たな目標は、北に核を廃棄させるのでなく、
北が開発した核を封じ込めることだ。

(1)北にこれ以上の核兵器を作らせない
(2)これ以上高性能な核兵器を作らせない
(3)核技術を他国に輸出させない

という『3つのノー』を新たな目標にすべきだ。
この目標は中国とも協調できる内容で、米中で6カ国協議を再開できる」

「3つのノー」はペリー自身の発案でなく、北朝鮮を訪問して寧辺核施設などを訪問したことがある
米国政府の核専門家シグフリード・ヘッカー(Siegfried Hecker)が考えたという。
ペリーは「目標を達成可能な現実的なものに転換せず放置すると、北に対抗して日韓が核武装するだろう。
北から買った技術でイスラム過激派が核兵器を作り、米国で爆発させかねない」とも書いている。

ペリーのこの案には、たぶん北朝鮮も中国も了承できる。
オバマ政権がペリーの案を正式な戦略にすると、
6カ国協議が再開され、北朝鮮が3つのノーを受け入れ、
約束の履行を確認できる検証機構を北の核施設に設けるだけで、北の核問題が解決される。
順調に進めば、来年初めのオバマ政権の任期末までに、
核問題の解決と、南北の和解、米朝の和解、南北和解に不可欠な在韓米軍の撤退構想にまで
進むことが可能だ。

果たしてこの案をオバマ政権が採用するかどうかだ。
日韓の核武装も含め、この先どうなっていくかは予想がつかない。
が、今のままではラチがあかないことだけは確かだ。
米も態度をちょっと和らげて北の核保有は認め、これ以上は作らせないようにするのが
最善の策のような気もするがどうだろうか。

参考サイト:田中宇[北朝鮮に核保有を許す米中]

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