ホワイトカラー:≠white colour(白色) =white collar(白い襟、教師・販売員・事務員など)
エグゼンプション:exempt=免除する
即ちホワイトカラー労働者の労働時間規制を適用免除すること、またはその制度のことです。
つまり残業代を出さないよ、っていう制度です。
「ホワイトカラー」は、その働き方に裁量性が高く、労働時間の長さと成果が必ずしも比例しない部分があるとして、
労働時間に対して賃金を支払うのではなく、成果に対して賃金を支払う仕組みが必要ということで、
日本経団連が提案しました。
それを受け、厚生労働省が素案を出す(出した?)ようです。
どうもアメリカからの要請(圧力?)が背景にあるらしいです。
じゃ、この制度を導入するとどういういい事悪い事があるんだろうか?
まず、企業側の言い分:
残業や休日出勤の割増賃金を払わなくてすむ。→競争が激化するグローバル資本化が進んでも競争力を維持することが可能になる。
時間という概念を考えずに人員配置などの経営計画をたてやすくなる。
残業が多い少ないによる給与変動がなくなる。
対象従業員の健康管理義務が無くなる。
つまり、この制度を導入すると企業がもうかるわけですね。なるほどね。
阿倍総理は次のような訳わからない事をおっしゃいました。
「残業代が出ないのだから従業員は帰宅する時間が早くなり、家族団欒が増え少子化問題も解決する。」
・・・絶句・・・
すでにこの制度が導入されているアメリカでは本当に従業員は帰宅する時間が早くなっているんでしょうか?
やじが恐れているのは三つあるんです。
1)サービス残業が合法化されちゃうかも?
今は時間外労働に対して「割増賃金を支払う義務」があって、
さらに36協定(時間外・休日労働に関する協定)もあって、
その為に労働時間がいたづらに長くなる事を押さえています。
それが、この制度の実施によって、成果の出ない限り家に帰ることができない状況を生むのでは?
2)労働者の健康は守られるのか?
労働時間は経営者の管理対象から外れてしまいます。
その為万が一従業員が過労死しした場合も、従業員の自己責任という名目で片付けられる可能性が出てきますよね。
ってことは、労災にも問われなくなるので労災保険料(100%会社が負担すべき保険料ですよ)が抑制できるのです。
3)対象者はだんだん拡大する?
経団連の提言:「労使委員会の決議で定めた業務で、かつ年収400万円以上」
それを受けて厚生労働省が2006年末にまとめた最終報告書:「対象労働者は管理監督者の一歩手前に位置する者」、
「年収要件は管理監督者一般の平均的な年収水準を勘案しつつ、労働者の保護に欠けないよう、適切な水準を定める」
ってことは、導入されたらどんどんハードルを低くすることはできるわけだ。
結局この制度はどうなったんだろうか?
法案が提出されるときっと通過しちゃうやろな。
そうすると、今度の選挙は自民党大敗するだろうな。
ま、やじは今残業なしで働いているからもうこれ以上仕事が増えることはないとは思うけれど、
ひょっとして、減棒とかにならないかな。
自営ならともかく、年収400万って、残業代がいらないほど裕福?と思ってしまいました。欲ボケも、ここまで来ると滑稽です。北朝鮮と同じで、そんな会社はさっさと潰れて淘汰された方がいいと思います。
年収400万というと、(ボーナス込みで)手取りで350万くらいですよね。
てことは、平均して月30万行くか行かないか。
住宅ローンを抱えていて、子供がいてその教育費を払って。たまには旅行して、外食して。
とても残業代がなければやって行けないですよね。
自分は独りですから、残業しなくてもやってゆけますが、ってことは独身者が増える?少子化が進む?
会社の責任ではなくて、こういう制度を導入しようとする政府の責任ですよね。