Towards the Universe....

~Miyuki Ito-Composer's Life~

book:「黒のトイフェル」Tod und Teufel by Frank Schtzing

2011-08-14 13:18:29 | ♪books/私の作品に影響を与えてくれる本!

8月も半ばに突入しそうで、ちょっと恐怖を感じるこの頃です。
今月は、とにかく作曲中心の生活をと切羽詰まっているのですが、とはいえ、時間がたっぷりあれば曲もさらさらと書けるっていうように都合良くすすみません。今回取りかかっているプロジェクトが大きいだけに、プレッシャーもかなり大きいです(苦戦)
とはいえ、前にすすまなければと、夢の中にまででてくる今日この頃です。

さて、日常からさっと非日常の作曲にうつるには? 
きっと人それぞれ違うのでしょうが? 
問題なくさっと取りかかれる人がうらやましいです。
とにかく、鉛筆をもってさて書くぞと、1音書くのにとてつもなく時間がかかったり。。。。
まずは、絶対に何かしら小説を読み始めることから初めて、何か非日常感がただよってきたら、五線紙に向うっていうか。。。

そんなわけで、作曲中は、次から次へと小説を読みます。曲とは全く関係ないもので、専門書ではなくて小説です。
8月に入って読み終えた1冊。
「黒のトイフェル」フランク・シュッツイングの本です。


この本は、春、ケルン(ドイツ)でのコンサートから戻って買ったもの。というのも、舞台は、13世紀のケルンで、ケルン在住のドイツ人作家のミステリー。ケルン大聖堂建設に関するミステリーです。
時代背景が、十字軍やら宗教、政治とちょっと複雑で(私にとって)完璧には理解してないのですが、読み始めると先が気になりその世界に突入できる本です。
実際に、ケルンには2度自分のコンサートの為に行った事があり、町を散策したので、何か町並みを想像しながら、そして、2度訪れたケルン大聖堂を思い出しながら読みました。1回目は大聖堂の頂上まで上りましたしね! そして、ガウデイは、ケルン大聖堂からインスピレーションを受けたという世界遺産になっているケルン大聖堂! 実際に、当時、最初の建築家が、足を滑らして落下して亡くなったという歴史的事実をもとに、フランク・シュッツイングが色々な書物を調べて、このミステリーを書いたそうです。この本で、大聖堂の建築家が暗殺されるのをみてしまったホームレスのヤコプを主人公に話しが展開します。貴族、商人、修道士、そして主人公のホームレスのヤコプと、身分の差による時代背景が、ますます複雑にしています。
意外なのは、ホームレスでこそ泥が主人公なのですが、誠実で機転がきき、意外に賢くー 過去の生い立ちをひきずっていたりーと。その彼もこの事件で成長していくという構成になってます。(上)(下)の2巻ですが、一気に読めました!
お薦めですよ

自分の行った国の最近の作家の本を探して読むようにしているのですが、ケルンの作家、フランク・シュッツイング(ケルンのベストセラー作家のようです)の本、他にも読んでみたいですね。次回は、アイルランドにコンサートで行く予定なので、アイルランド人作家の本を!!?
アイルランド作家、ジェイムス・ジョイスの本をいつかは読みたいと思っていますが、やっぱりかなり難しく読みにくいのかしらね??
と、ユリシーズが、英語で230円で売っていて買おうかどうか? 日本語訳だと3巻もあり1冊1000円以上する、この差は何なのでしょうか?


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