居残りハクチョウ問題

田植えが一段落した時期、翼などをケガして渡れなくなったハクチョウが田んぼに入るので捕まえられないかと、よく相談を受けます。それで見に行くと、何とか捕まえられなくもないのですが、水辺に逃げ込まれるとお手上げですし、かなり難しいことが多いです。それに、捕まえたとしても、捕まえたハクチョウはどこへ行くのでしょう？現状ではきちんとした救護を受けられる施設も仕組みもありません。
また、ハクチョウは多くの場合、田んぼで苗を食べるのではなく、泥の中を探って何かを食べているので、アイガモ農法ではありませんが、雑草防除に一役買っているかもしれません。次に心配なのは苗を踏み倒す倒害ですが、苗がある程度生長してしまった今では実害に結びついてなさそうです。それでは害がないなら捕まえる必要もないじゃないかということですが、農薬を散布した後にハクチョウが田んぼで歩き回るとその効果が薄れるという問題も考えられるそうです（水面を覆う農薬の膜を壊される？？）。
ということで、できれば暖かく見守っていてほしいのですが、そうもいかないのが悲しい現状です。