【わかな】
転校生か〜
(自分の隣の空いた席を眺めながら朝の日直を机に膝ついて待つ。たぶん自分の隣の席に来るだろうと思ってると日直が始まったあと見慣れない子がこっちにくる)
【ヨハン】
Hi!Something’s wrong with my eyes, because I can’t take them off you!おっと…ごめんごめん。可愛い子を見るとつい、ね?(転校生の紹介をしようとする先生を置き去りに、好みの女の子が座る席に真っ直ぐ歩いていく。道端でするナンパの口説き文句を口にしてはっとする。)
【わかな】
‥?かわいい‥?
(英語力皆無なのでどんな口説き文句だったかはわからないが可愛いとは言われたのできょとんとする。見知らぬかっこかわいい子に話しかけられたくらいの印象で何者か分からず警戒してる)
【ヨハン】
うん、可愛いね…あ。俺はヨハン。アメリカからまた日本に戻ってきたんだ。
(キョトンとする好みの顔が可愛くて和む。名乗る前に口説いてしまったことに少し反省して、彼女に目線を合わせ、軽く自己紹介。)
【わかな】
私が‥?へぇ、わたし若菜。よろしく
(可愛いと言われ驚く、凡人だと思うけど‥と自覚なく。軽く自己紹介されて向こうの国の人だから英語を言ったのかと納得し"戻ってきた"という含みのある言い方は気になったが軽く自己紹介しかえす)
【ヨハン】
ふーーん。わかな、覚えた。これから俺のこと、しっかり見てて。
(自分の口説き文句を軽く跳ね除けられて少し驚く。可愛い顔にぴったりな可愛い名前。きっと忘れない。頭の中で何度も繰り返す。)
【わかな】
‥?うん
(しっかり見ててと言われどういうことだろうと考える。これは口説かれてる流れなのか?と今更気づいて頷く。ちょっと唐突なのだが国柄かなとと思う)
【ヨハン】
Will you be my boyfriend/girlfriend?…俺だけのものになって欲しい…って意味。わかなはきっと俺の運命の人だ。一目見て惹かれたんだから。ね、俺のことどう思う?
(口説いていることに気が付いていないのか、首を傾げる彼女を煽りたくなる。どんな言葉をかければこの顔が真っ赤に染まるのか楽しみにして…)
【わかな】
運命の人///えっとかっこかわいい容姿だなと。。さっき会ったばっかでわからないよ
(運命だとか惹かれただとか雨のように甘い言葉が降ってきて少し照れる。悪い気はしなかった。どう思うか聞かれて素直に答えるが困った顔をする)
【ヨハン】
真剣に答えてくれて嬉しい。わかなは可愛いうえに優しいんだ〜。ねえ、ほんとに俺と付き合わない?
(運命、と言う言葉に少し顔を赤らめてくれて純粋に嬉しかった。日本ではナンパは受け入れられないことが多いのに、ここまで真剣に話を受け取ってくれる人は珍しい。純粋さに愛らしさを感じて、ずいっと顔を近づけて目を見る。)
【わかな】
優しくないし///いや会ったばっかだから
(強気だと言われるがヨハンは転入生だから特別優しいのか?と自覚なく照れる。すぐ告ってく?のが向こうの国の人らしい‥顔を近づけられドキドキを感じ。でも私には十代くんが!と揺れる。揺れてる間に一時限目がはじまり教科書開く)
【ヨハン】
ふーん。わかなは俺が誰にでもこういうこと言うと思ってるだろ!わかなにしか言わないよ。ねー聞いてる?
(なかなかアプローチを理解してもらえず、苦労する。チャイムが鳴っても相手にしてもらえるなら…と話しかけ続ける。)
【わかな】
そうなの?その話は昼休みにとっておこう
(お国柄なのかと思ってたから思わず聞き返す。自分が特別なのは嬉しいけど授業が国語という好きなものだから集中しなんだかんだ昼休みまでちょいちょい話しかけられてきたが授業受けたいからスルー。昼休みになった。今日の十代くんのお弁当なんだろ‥)
【十代】
わかなーっ!昼ごはんだぜー!はやくいこ!…ってヨハン?!久しぶり〜!!!!でも俺のわかなだからそんなくっつくなよ?!
(やっとわかなに会える時間だとうきうきして教室の扉を開ける。…とそこには懐かしい顔がわかなと親しく話している。久しぶりに見た友人の顔は嬉しさと嫉妬が入り混じっていて複雑だった。)
【ヨハン】
Wow!? It's strange!十代、久しぶりだね。でも…昔馴染みの友人からの頼みでも、わかなは俺の運命の人なんだ。だから離れないよ。
(今日は運命の人に会って、昔の友人にも会って…不思議な日だ、と叫んでしまう。懐かしい友人の成長した声と顔立ちに感動するが、わかなとの間に入られるのを嫌がるようにわかなとの距離を詰める。)
【わかな】
二人とも知り合いなの!?
運命の人‥///
(いつも通り弁当持って早く食べようと言われ振り向く。十代の知り合いだったことに驚いて完全に外野にされた万丈目を横目に堂々と運命の人と言われて照れる。距離が近くなるとさながらカップルっぽく見える)
【十代】
ヨハンが引っ越す前はすごく近くに住んでたんだぜ!ヨハンは変わらないな!あの時から美少年でモテモテで…それで、いつわかなから離れるんだ?
(わかなの質問にはきっちり答えるが、ヨハンとわかなの間に入ろうと必死になる。「運命の人」なんて言うからわかなを取られるんじゃないかと不安になる。)
【ヨハン】
十代はいろいろと大袈裟なんだよー。モテモテなんて…俺にはわかながいるし。ね、わかな?
(必死に間に入ろうとする十代にわかなと親しくなったことをアピールするようにくっつく。顔を近づけ、わかなの目をじっと見て、期待して返事を待ってみる。)
【わかな】
え、あ、うん
(十代がいつものようにひっついてこないのでヨハンから絶対領域的なものが放たれてるのかなと接近しない十代を見ようとすると寧ろヨハンにくっつかれ顔も近づいて見つめられ照れながら、ぞっこんなのはヨハンも同じだという反応で。いつもなら万丈目と十代が冷戦状態でお昼を共にしてたがヨハンの口は次元が違かった)
【万丈目】
…おい。黙って見てれば…わかなが不安そうな顔してるの気がつかないのか。
(ヨハンと十代のバチバチとした目線に割って入る。わかながおろおろとした表情をしていたため、気遣って…)
【十代】
準…ごめん俺ムキになってた。わかなの気持ち、ちゃんと聞くべきだよね。
(わかなのことは大好きで、自分のことばかり見ていて欲しいが、それは自己満足だということを自覚してしゅんとなる。)
【ヨハン】
…その通りだね。ねぇわかな?俺は本当に運命だと思うけど、わかなはどう思ってる?
(運命の人に会えて嬉しい気持ちでいっぱいでわかなの気持ちを考えていなかったことに、不服ながら反省する。3人でわかなを見つめる感じになって…)
【わかな】
いや不安じゃない‥正直に言おうか。ヨハンくんのことは気になるしドキドキしたよ?でも会ったばっかだし‥てか十代くんがいつもみたいにべったりくっついてこないのに驚いた。ヨハンくん結界でもはったの?ってかんじ
(万丈目に不安そうと言われ確かに感情は揺らめいてるが不安ではない。それからモノローグを言う決意をし深呼吸する。会ったばっかの相手にドキドキさせられてる時点で運命の赤い糸で結ばれてる気もするが‥ケラケラと笑って最後は誤魔化した)
【万丈目】
…わかなが不安じゃないなら、俺はそれでいい。困らせるのは許さない。
(わかなが不安になっていないことに少しホッとするが、2人に遅れをとっていることを少し気にして、わかなを困らせる2人を横目でじろりと睨んでおく。)
【十代】
そっか、不安になってないなら安心だ。わかながドキドキしたって…俺はヨハンには負けないぜ!
(さっきのしゅんとした態度から一転して、ポジティブ思考全開になる。ヨハンの脇をすり抜けて、わかなの隣に入る。鼻が当たるくらいの距離感が落ち着く。いつも通りわかなに全力の笑顔を向けて…)
【ヨハン】
わかなもドキドキしてくれてたんだね…俺嬉しいよ。…って、あ!!!十代ずるいよ。ねぇ、わかな、俺も一緒にお昼いいかな…
(わかながもじもじしながらドキドキしてくれたことを教えてくれて、いっきにわかなが倍愛おしく見えて、見つめていると、脇をすり抜けて十代に隣を取られてしまうが、不思議と憎らしさは感じず。)
【わかな】
はぁ〜落ち着く。いいよ!
(万丈目いいやつだな。正直彼がいないと収集つかなかっただろうと思いながら感謝しようやく十代くんが隣にきて笑顔を向けてくるから癖で香りを嗅ぎに抱きついて独り言を言ってしまえばヨハンに話しかけられ慌てて離れもとの距離に戻る。それから明るくいいよと言い今日十代くんの持ってきた弁当のメニューが気になる。お揃いのお弁当は万丈目も羨ましいと感じてたが‥)
【万丈目】
いただきます。
(わかながいつも通りの顔に戻ったところで重箱を開き、手を合わせる。ニコニコした十代とわかなを微笑ましく見ながら食べ出す。今日は1人だけ見慣れない顔が一緒だが、わかなが楽しそうで何よりだ。…またライバルが増えたなと思う一面も。)
【十代】
今日はヨハンも一緒か!楽しいお昼だな、わかな!はい、今日の弁当
(ようやくいつも通りの顔になったわかなにぐちゃぐちゃになっていないか確かめてから弁当を差し出す。今日の卵焼きは自信作だ。どんな顔をして食べてもらえるか楽しみにして…)
【ヨハン】
ありがとね、わかな。…え、わかなの弁当って十代が作ってるのか?
(平和な空気が戻り、受け入れられたことに安堵する。…十代がわかなに弁当を差し出しているところを凝視して問い詰める。)
【わかな】
ありがと!うん。十代くんの弁当美味しいよ!
(万丈目と十代を見てると、ああ日常だなとほっとして十代から弁当を受取りお礼を笑顔で言う。今日はなにかなぁ?と思ってたらヨハンに聞かれ十代はわかなの胃袋を掴んでるらしかった)
【十代】
わかなは美味そうに食べてくれるから俺は嬉しいんだぜ!
(にっこにこで弁当を受け取り、楽しそうに開ける姿を見てほっこりする。準の重箱にチラチラと目線を送りながらも自分の弁当を頬張る。今日の卵焼きは本当にうまく行った。)
【ヨハン】
て、手作り弁当か…俺も負けてられないな。わかな、俺も今度作ってくるから食べて欲しい。
(十代に料理のマウントを取られたようで少しあ悔しく、負けてられない、と菓子パンの袋を破りながらチャンスを作る。そしてやっぱり顔の距離は近く…)
【わかな】
十代くんのお弁当美味しんだけど無難なんだよね
いいよ!ヨハンくんの母国の味しりたい!
あ、でも十代くんと交互にね。いい?
(わかなてきにパスタ食べたいのだが十代は不得意だ。逆にヨハンは本場のパスタを作れる。そんなことは予測してないがヨハンの申し出に快く了承し十代くんのお弁当を食べる日とヨハンのお弁当食べる日を一先ず平等に権利を与え十代に聞く)
【十代】
あー!わかな今さらっと俺の弁当に文句言っただろ!わかなに気に入って貰えるように頑張るから見捨てないでくれーーー!
(美味しい、という言葉には思わず顔がニヤけるが、無難、という言葉に弁当を食べる箸がピタリと止まる。わかなの期待に応えたいが、難しい…)
【ヨハン】
母国の味…か。何が食べたいの?十代が作れないようなもの作るから俺に任せて。
(少しマウントをとるように十代の方を見る。わかなが望むなら…と難しい料理のリクエストも覚悟する。)
【準】
手作り…か。
(いつも豪華(?)な弁当を作ってもらっている身としては、これ以上の物を作れる自信はないため、少しづつ頑張っていけば…と頭の中でシュミレーションする。もんもんと考えて…)
【わかな】
見捨てないよ。交互だもん。
生野菜は嫌いだけどヨハンくんのおすすめを食べたいな。
(十代が焦ってるようなので『交互』を強調する。それからヨハンの質問に対して野菜が嫌いなのでいう。隣国には洋食が多いと聞く。おすすめを食べたくてヨハンにニコっとしてオーダーをする。それにしても万丈目は重箱にシェフが作った料理が綺麗に入ってるからいつも格が違うなと思う)
【十代】
こうご、、、そうか!交互に弁当作るってことだな?!絶対負けないぜ!!!!
(自分の作った弁当を否定されている訳では無いと知って安堵し、ヨハンの弁当に自分の居場所を取られないようにと気を引き締め直す。)
【ヨハン】
わかな…ありがと。俺にチャンスくれるんだね。俺、頑張るから楽しみにしてて。
(勝負に燃える十代に負けてられないなと、わかなにウインクをする。何を作ろうかともんもんと考え始め、お昼ご飯を食べる手が止まって。)
【万丈目】
わ、わかな。俺、 料理はほぼ初心者なんだ。えっとな、俺も頑張るから。チャンス、くれるか?
(料理上手の十代と、わかなに積極的に声をかけるヨハンにジェラシー。自分がとても存在感がないことを気にしながらも、わかなの目をまっすぐ見て。)
【わかな】
うん!えっ、万丈目くん作れるの!?
頑張るって‥うん、まあちょっとだけなら
(ヨハンと十代に元気よく答えると万丈目の申し出に驚いて食べる手が止まりながら聞き返し悩んでちょっとだけならと答える。舌は肥えてるだろうが手作りなんて出来るのかと心配そう。ヨハンは未知数)
【十代】
準も作るのか?!まじかー!またライバルが増えたー!でもやっぱり俺が一番って思わせてやるぜ?
(さっそく弁当のメニューを考えているのか、スマホのメモを開いて何かメモを取る。自分の弁当の特徴「バランスのいい健康的な弁当」を崩さずに、わかなに喜んでもらえる弁当を…もんもんと考え始めて。)
【ヨハン】
うーん…日本とは違ってあっちの特徴を捉えてるものがいいな。
(カロリーが高めの食文化のため、昼に食べても重たくならないようなメニューを考える。横で騒いでいた十代も真面目な顔をするため、自分ももっと真剣になる。)
【万丈目】
そ、そうか。……俺だってわかなのこと大切だ。2人に負けっぱなしは嫌だ。…だから、楽しみにしてろ。
(真剣に考える2人を尻目にわかなの目をじっと見て、珍しく自分の正直な気持ちを伝える。他2人はストレートすぎる。…でもたまには言ってやらなきゃ負けてしまう。好きな人のために変わらなければ。)
【わかな】
‥頑張って!
(十代くんのはオムライスが一番好き。ヨハンのは未知数なんて考えてたら準が2人きりじゃないのにハッキリ意思を伝えてくるからきょとんとし応援する。そして食べ終わる)
【十代】
…はっ!チャ、チャイム鳴った。戻ろうぜ!
(頭の中に弁当のイメージを浮かべ、ぼーっとしていると、聴き慣れた音が脳内に響き渡る。はっとして手元を見ると全く食べられていない自分の弁当。腐りそうなものだけを口に放り込み、バタバタと教室に戻る準備をする。)
【ヨハン】
おっと、でもこれで午後の授業は考えることができた。眠くならなくてすみそうだね。
(チャイムと同時に自分の菓子パンを見る。二口ほどしかかじられていないが、空腹も飛んでいくほどの考えることを見つけて、わくわくと戻る準備をする。)
【万丈目】
あ…ごちそうさまでした。次は数学だったか。
(考えながらもしっかりと完食した弁当箱を風呂敷で綺麗に包む。前回の授業の内容を思い出して予習してきた範囲の授業へ臨む。いつでもわかなに教えてあげられるように。)
【十代】
…わかな。今日の弁当どうだった?嫌なもん、なかった?
(ふと2人に居場所を取られてしまうのではないかと不安になる。2人が屋上の扉へ歩きだし、わかながその後ろをついていく。気づけばわかなの腕を引き、いつもよりボリュームを落として問うてしまっていた。)
【わかな】
次、数学じゃん‥‥ん?いつも通りだったよ
(次の授業が数学だったということを万丈目に言われて思い出して嫌な顔をする。国語以外の勉強を満遍なくこなすヨハンとすべての学業を努力でこなす万丈目‥数学を投げる仲間は十代くんだけなのよねとか思っては、十代にお弁当を返し歩き出すと引き止められ‥好きなメニューではないが嫌いなメニューでもないのできょとんとしながら言う)
【十代】
…そっか、よかった。俺わかなのこと2人に取られたくない。ほんとは弁当だって俺だけが作ってあげたい。わかな、すき。
(いつもより覇気のない声で話しかけたからか、キョトンとした顔で振り向くわかな。取られたくない。泣きそうになるが、わかなの前で泣くのはダサい。堪えながらわかなの手を握って素直な気持ちを伝える。)
【わかな】
私も十代くんのこと好きだよ!
(何この子可愛いんだけどくらいのノリでドキドキしてはなんて返すか困った末、本音を言うしかなくニコッとしながら残り二名が先に言った隙に言う)
【十代】
へへ、俺も大好きだぜ。
(笑顔で欲しい言葉をくれたわかな引き寄せて肩を強く抱き締める。様子を見に来た2人が戻ってきていることも忘れて。)
【ヨハン】
遅いと思ったら…十代!わかなのこと早く離して。
(予鈴が鳴って3分、中々わかなと十代が階段を下りてこないため、様子を見に行こうと屋上の扉を再度開く。そこには十代が顔を真っ赤にしたわかなを抱き締める姿が見えた。顔を真っ赤にするわかなを見て嫉妬の色を顔に滲ませる。)
【万丈目】
…わかな。行くぞ。
(わかなを抱き締める十代に嫌悪感を抱く。仲の良い友達にこんな感情を抱くのは初めてだった。何故かわかなの手を掴み、早足で教室へ向かう階段を駆け下りた。)
【わかな】
知ってる。え?あ、
(相変わらずだなぁと深く意味を捉えず照れてると思えば笑顔で知ってると答えていたら他2人に見つかりヨハンに言われるなり離れると万丈目が珍しく率先的に前に来て私を連れ出した。おかげで早く席につけて怒られなかった)
【万丈目】
…いみわかんねぇ。
(十代にわかなが抱き締められている光景が頭から離れない。これが俗に言う嫉妬というものなのだろうと自覚はしている。自覚はしているが、十代のことを疎ましく思う気持ちが強く、どうしてもわかなを独占したい。普段なら聞き逃さない授業も、今日は頭に入らず、虚空を見つめていた。)
【十代】
…へへ。
(わかなに言ってもらった一言が忘れられず、口角が上がりっぱなし。授業中にも関わらず、にやにやした顔、時折盛れる幸福のため息。授業は頭に入らなかった。)
【ヨハン】
わかな、わーかな。
(板書をする教師の目をかいくぐり、わかなに声をかける。さっきの十代の行動は全く気にしていない。これから自分が十代よりも大きな存在になればいいのだから。)
【わかな】
え?
(数学は嫌いなので落書きしたりモノ書きしたりなんか紙とペンで遊んでたら話しかけられてなにか不味かったかなといった顔で隣の席のヨハンを見る)
【ヨハン】
今日は俺と一緒に帰らない??
(授業を退屈そうに受けているわかなの髪の毛が揺れる。こっちをみるきょとんとした顔は愛らしい。十代より先に帰り道の予約をする。)
【わかな】
あ〜でも私は十代くんと帰るから
(先約などという考えはなくさぞ当たり前かのようにさり気なく断る‥がヨハンの家は十代より更に近く自分の家の隣のアパートにヨハンは住んでるため強制イベントなのをまだ知らない)
【ヨハン】
えぇーー俺にチャンスくれるんじゃないの?てか、わかなどこに住んでるの?
(キッパリ断られるが、めげずに声をかけ続ける。チラチラと教師の目を気にし、教科書で顔を隠しながら。)
【万丈目】
…チッ。
(転校生のヨハンが、今までずっと一緒にいた自分よりも楽しげに話している。苛つきを覚える。思ったより大きめの舌打ちをしてしまい、隣に座るクラスメイトに驚いた顔で見られる。)
【わかな】
あはは。家遠いかもじゃん。え?残堀5丁目の5の15の60番地だよ〜となりに大きめなアパートあるね。
(言われてみればと思い断る理由を探して言ってみれば家の場所を聞かれてためらいもなく詳細に答える。学校からまあまあ遠い。十代は4丁目で先に家についてしまう。わかなはそのあとを歩くのだ。舌打ちしてる万丈目は違う方向で)
【ヨハン】
へぇーーー!やっぱり俺たち運命だよわかな。そのでかいアパートに俺住んでるから。
(わかなと家が近い。一緒に帰らなくても会える場所。嬉しさに堪えきれず、にやりと笑って。もしかしたら朝も一緒に行けるんじゃないか?????)
【わかな】
ええええええ!
(衝撃のなんであれ登下校強制イベントの発生に驚愕する。にやにやしてる相手に大声で驚くと目立ってしまい口を紡いで何でもないという)
【ヨハン】
あはっ、わかな、目立っちゃったね。俺のせいじゃないよ。ね、登下校は毎日一緒だね。俺うれしーよ。
(大声でクラスメイト、教師に白い目で見られ注意を受けるわかなは顔を真っ赤にしている。その色は自分が染めたのだと思うと優越感に浸れる。自分は教師に怒られないように警戒しながらわかなの顔になるべく近づいて小声でからかう。)
【万丈目】
…わかな?
(転校初日からぶっ飛んだヨハンにわかなが振り回されている。自分はあそこまで反応して貰えるようなことをした事があるだろうか。苛苛が募る。なんだかおかしい。ガタンッと大きな音を立てて椅子を引く。少しでもこちらを向いて貰えるように。わかなの気を引きたい。)
【十代】
な、なんだ?!
(本人のことばかり考えていたせいか、わかなの叫び声がして、ついに幻聴が聞こえたのではないかと自分を疑うが、ほかのクラスメイトもびっくりした様子で安心する。あっちのクラスでなにかあったのだろうか。帰りに聞いてみよう。)
【わかな】
そっか///
(万丈目のアピールに気づかないほどテンパっててヨハンへの返事も短い。そのまま照れたまま放課後になった。レッツ部活!)