goo blog サービス終了のお知らせ 

CubとSRと

ただの日記

「中国の文革に酷似している」

2024年02月21日 | 心の持ち様
 
書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ポリコレは憎しみの哲学、国家分裂の元凶だ
 日本は「内戦前夜のアメリカの真似などするな」と知日派元海兵隊員が警鐘

  ♪
マックス・フォン・シュラー『内戦で崩壊するアメリカ』(ハート出版)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 シュラー氏は元海兵隊。岩国基地勤務の経験があり日本語が流暢で、テレビの討論会で評者(宮崎)も二回ほどお目にかかったことがあるが、本物のアメリカの愛国者で、そのうえ日本贔屓。だからこそ危殆に瀕したアメリカと日本の惨状を、その問題点を的確に抉り出している。
 ポリコレは憎しみの思想、国家分裂の元凶だとするシュラー氏は、アメリカ左翼の過激な言動は嘗ての「中国の文革に酷似している」と指摘する。日本の保守論客が見落としがちな視点だ。

 なにしろ現在のアメリカは左翼リベラルの跳梁跋扈と極左のメディア。でたらめな教育現場。不正選挙、嘘偽りの裁判と無法地帯に不法移民。この境遇たるや「分裂状況」などと形容してすまされるほどの生やさしいものではない。内戦一歩手前である。
 リンカーン時代の南北戦争前夜も、これほどささくれだった状況だったのか。

 ところが「まぼろしの核の傘」を信じて安全保障をアメリカに前面依存する日本だから、むしろ日本の危機的状況のほうが深刻である。
 永田町も霞ヶ関も丸の内も、そうした認識がないばかりか、与党指導者をみていると唯々諾々とLGBT法案を拙速に成立させ、北京へ揉み手して参勤交代する財界首脳陣。中国の批判を避けるメディアには愛国という概念がない。
 戦後、日本人には矜持という概念を失った。

 日米同盟に頼る日本は「対岸の火事」ではない。アメリカの危機とは日本の危機なのだと氏は警鐘を乱打し続ける。
 左翼リベラル偏向で愛国主義を悪魔視する日本のメディアの記者たちは脳幹がいかれているが、フェンタニルで毎年10万人が死んでいるのがアメリカだ。フェンタニルによる犯罪もうなぎ登り、仕掛けているのは「あの国」である。

 危機を知覚し、武装するアメリカ国民は(田舎のおばさんでもピストルを所持している)、ずばり武力衝突の一歩手前にあるとして最悪の事態に備え始めた。
 教育は左翼教師の洗脳によって破壊され、「白人原罪論」なるものがアメリカの若者を蝕み、軍では白人兵士の昇級を止め、女性や非白人兵士の昇格人事が目立つ。
 LGBTやらBLMやらで軍の戦闘能力まで劇的に低下した。潜水艦にも女性兵士が乗船すると、半分は妊娠して帰港するという。あまりのことに白人兵士は軍隊を去っている。戦闘できない軍隊に変貌したのも、いったい誰が仕掛けたのだ。
 警官もマニュアル通りに任務を遂行すると『差別』といわれ、犯人を捕まえても警官が有罪になる。となれば誰も警官になりたくない。
 だから全米で治安は悪化するどころか鬼もビックリの地獄の様相を呈している。

 たとえ、トランプが再選されても、それは時間を買うだけで、もはやアメリカは救えないと悲観的予想をシュラー氏が展開している。
 この悲観論は評者にとっても意外だった。
 そこまでアメリカの分裂は避けがたくMAGA(米国を再び偉大に)は浮き世離れしたスローガンになりつつあるのか。
 衰退するアメリカ、日本はその準備をしなければならない。

 「日本よ、アメリカの悪い真似はやめなさい。日本には素晴らしい歴史と知恵があります」と説かれる本書は、英語併記(あ、英語ではこういう表現をした方がコミュニケーションが円滑化するのかと参考になる)。
 外国人との会話を広げる武器にもなる。

               (宮崎正弘 評)  



 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)2月19日(月曜日)
        通巻第8139号より
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする