9月9日(木)
8時半頃から隣地の工事が始まったが、境界線からこちら、の敷地の崩落は半端ではない。
昼前に言われて出てみたら境界のレンガどころかU字溝を並べて作られてあった排水溝、幅30センチほどの植え込み等もすっかり姿を消している。
早い話、境界と並行して作られている通路のところまで、「地面がなくなっている」。
通路が崖の上にある。喩えて言えば、玄関から門扉までの通路は「蜀の桟道」状態。こちらの敷地が幅50センチ、長さ数メートルにわたって忽然と姿を消してしまった。
ともかく境界線を垂直に掘り下げ、家を建てる計画だったらしい。平地ならともかく、傾斜地の雛壇型分譲地で、元々は下の段にあるこちらの土地よりも数十センチ高いのに、そこを家の一階分程度掘り下げようというのだから不都合も出てくる。
何でもここから先は岩がある、とかで崩れないということだったらしいが、山の尾根上の造成地だ、そんなに都合よくできている筈はない。
それが証拠に全部石垣で固めて作った宅地だ。頑丈なのは石垣のおかげで、その内訳は山の風化した、ただの土だ。それが証拠に掘り下げたところからは土が出てくるだけで、岩は全く出て来てない。
下手をすると門までのコンクリート舗装の通路も、崩れ落ちるかもしれない。そうなると玄関からの出入りができなくなる。
勿論、最悪の場合は、だけれど。
昼過ぎ、カブで資源ゴミを捨てに行こうと家を出た。
その際に削られたところを見て驚く。
門の横、階段の手すりに合わせて作られたブロック塀が隣地の方へ数度傾いている。それだけでなく門扉も一方だけ、隣地側に傾き始めている。
当然、何の処置もしなければ早晩崩落するため、今は鉄骨を支えにして辛うじてその形を保っている。
ブロック塀が倒れる時は、片側の門扉も無くなる時。
まずいぞ、これはマズイ。
そう思っていたら、隣地の土台のこともあってか、コンクリートミキサー車がやってきて、支えとなっている鉄骨の土台の部分にコンクリートを流し込んだ。
勿論、その程度では地面は歪み続ける。新しい敷地を確保するために、工事は一ヶ月余りかかるらしい。その間にこちらの敷地復元も行われる。
一ヶ月。気を緩めることができない。