走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

組織を動かす

2018年01月26日 | 仕事
もう、ホント嫌気がさしたし疲れた昨日。何せ3対1で3人を説得しなければならなかったから。で、結果は、、、、、決着つかず、続きとなったのだ。 しかし次のラウンドは私を支持してくれる人たちも参加となり、自分のプレッシャーは激減。エキスパートにバトンタッチができそう。 そんな安心感から昨夜は久し振りにバタンキューでぐっすり眠りました。 患者の難しさより難しいのが大きな組織の中で働く辛さ。融通が効かず . . . 本文を読む

看護師の眼力

2018年01月25日 | 仕事
慢性的な腰痛のせいで薬物依存になった彼。 薬をやめたい。腰が痛い。薬がないと腰が痛い。もういい加減薬をやめたい。でも腰が痛い。 自問自答のように彼の意思はぐるぐると巡ります。これはどうかと治療計画を立てますが片っ端から拒否します。 彼のイライラは頂点へ。声を上げ、早口でまくしたてるように喋り続けます。 怖いの? の私の一言で彼は黙りました。彼は薬物をやめたいのです。でも辞めれない自分に私 . . . 本文を読む

NPになる道のり 記録編

2018年01月24日 | 仕事
診断をする者にとって記録も大事です。看護師時代も記録をしていましたが、今は診断に至ったプロセスの記録です。なので第三者が読んだ時、診断と治療計画に至った過程がわかるものであるのが第一条件。 今の学生さんの看護師としての仕事は老人看護で外来で働いています。医師の補助と言う仕事はこちらにあまりなく、彼女の仕事は患者との面接を通して家で高齢者が安全に暮らせるためにサポートが必要な部分を見つけ出して、そ . . . 本文を読む

NP になる道 身体所見編

2018年01月23日 | 仕事
問診の次は身体所見を取ること。何度も書きますが診断は問診で95%決まり身体所見はその裏付けのようなもの。 だから闇雲にするのではなく診断の仮説が立った上で行います。それが今一ピンとこない学生さん。肝機能低下で腹水貯留の可能性がある患者さんの身体所見を取っているのに、虫垂炎の触診をしている。しかし腹水の触診や打診をしない。 おいおい、何やっているの?と言いたくなる。所見の結果を報告させると、 . . . . 本文を読む

ナースプラクティショナーになる道のり

2018年01月22日 | 仕事
ナースプラクティショナー(NP)になってから学生を受け入れたのは3回。1人目は卒業前の最後の実習。2人目は就学2年目の始めの実習。今来ている3人目は1年目の初めての実習。 そう、今の学生さんはNPへの道のりの始めの方に位置する人。学ぶ事も沢山で知らない事も沢山。今の実習の目的は問診と身体所見が取れるようになり、鑑別診断や治療計画の練習と言ったところ。 問診を簡単な事と思う人が多い。しかしある程 . . . 本文を読む