走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

暴力を受けた人を保護する

2018年09月02日 | 仕事
家庭内暴力で、暴力が嫌なら逃げ出せば良いのに、と言う人がいます。嫌でも残らなければならない理由を持っている人もいます。

特に女性の場合、収入の多い男性に比べて、家庭を離れた時に経済的な自立が出来ない為に居残ってしまう人もいます。着の身着のままで逃げ出してシェルターへ逃げ込んだは良いが、IDも現金も着替えも歯ブラシもない状態になってしまう人がいます。

なので安全に逃げ出す計画を立てる時は時間があれば、IDの確保、資金の準備などをバレないように少しずつ準備することもあります。しかしそんな事を知っていてIDを隠したり、貯金のカードなどを隠したり一切お金を渡さない、用意周到な暴力者もいます。

暴力者から逃げ出すのは口で言うほど簡単ではありません。しかしカナダでは保護団体もあるし、自立の援助もしてくれるので、暴力者と離れる決意さえすればサポートしてくれるので1人にはなりません。

その上最近、暴力から逃げ出すための引越しを格安で行う引越し業者がバンクーバーにもやってきました(トロントから)。心強い事です。

どんな理由があろうとも人間は暴力を誰からも受ける義務はなく、自由に生きる権利があります。忘れないでください。


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