走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

葛藤を言葉にする

2023年06月14日 | 仕事

毎日書いていたブログも飛び飛び。前回書いたように学校行事に振り回されている、プラス仕事も忙しい、プラス 新年度が始まり日本APN後援会も、そしてワークショップも始まったのでそちらも、と時間がない時は寝る時間を削っての図式になるので不健康になりつつあります。


で、昨夜はベスト グラッド ショーへ行ってきました。グラッドはGraduation 卒業のことです。娘の学校は専攻の選択が音楽、美術、演劇、ダンス、写真、執筆の6つから選べるようになっています。普段はショーや展示会も専攻ごとに行われるのですが、卒業前に横が繋がったショーを生徒主催で行います。普段はあまり見ない、でも小さい頃は見かけていた生徒たちを見るのは感慨深いものです。低学年の時は音楽、美術、ダンス、演劇を全員がやります。中学年は二つに絞り、高学年は一つを選ぶことになります。よって仲良く遊んでいた友達を親は見るチャンスがなくなるのです。


で、執筆(writing major)はポエムとかエッセイみたいなものを発表します。弁論大会とはちと違う、高校生の心の中を覗けるような、率直な気持ちを聞けるとても良いチャンスです。


普段は高校のクリニックで診察をする私ですが、診断へ辿り着けるようにこちらが問診攻めにするので、それとも違う。洪水のように溢れ出る心の葛藤みたいなものを感じます。将来への不安、自信はないけれど自分を肯定しようとする、みたいな。今回はとても心に沁みました。まだ、自分の気持ちを言葉で表せる子供たちは救われます。演劇、音楽、など芸術を通して自分を表現することも同じ効果が得られるでしょう。しかしそれらのチャンスがない子供達の方が圧倒的に多いのではないでしょうか?子供達の心の声を聞いていますか?そんなことを考えながら長いショーを見ていました。2時間の予定が、火災報知器が起動して屋外待機があり、家に着いたのは夜の11時前でした、、、


さあ、この生徒たちの行き先は様々。12年間育ててくれた学舎を巣立つ時が刻々と近づいています。




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