走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

子宮頸部癌検診

2015年07月08日 | 仕事
先日スクリーニングプログラムのことを書いたので、もう一つ。

子宮頸部癌検診。

現在、BC州のガイドラインでは
21歳以上の女性、もしくは性行為から3年経つ女性となっている。どちらか早い年齢から開始。例えば16歳で性行為を始めたのなら19歳から。性行為を始めていなければ21歳からということ。

よく間違えられるのが

-私は誰とも性行為をしているから癌にならないからしなくていい

いいえ、性行為で移るのはHPVと呼ばれるウイルスから発癌する癌。それ以外の可能性もあるのでガイドラインに沿って検診を受けることを勧める。

- 頸部癌予防接種をしたからしなくていい

いいえ、予防接種の種類にもよるが予防できるのはウイルスの中の数種類。他の可能性があるので検診を!

- 同性愛者なので、しなくていい。

いいえ、性行為と言うのは、口、指、インターコースを含み女性から女性への感染も可能なので、やはり検診を勧めます。

BC州では現在、検診の頻度は12ヶ月ごと。過去に陽性結果がなく3回陰性が続くと24か月ごと。人それぞれなので12ヶ月ごとと勘違いしないように。住所やプライマリーケアプロバイダーを変更した場合は、スクリーニングプログラムを管理するがんセンターに連絡しましょう。そうすることで忘れた時に検査を勧める手紙が必ず届きますから。

この検査は痛いからしたくない!と言う患者の声を聞きます。子宮頸部癌も末期になるまで症状が出ない癌。早期に発見できれば100%完治することができる癌。無痛ではないけれど、チクっとするぐらい(検査を行うプロバイダーの力量によりますが)で命を落とすことがないのなら、我慢できるのでは?予防できるもので命を落とすことほど悲しいものはありません。

女性の方々、定期的に検診を受けましょう!

ちなみに何歳まで続けなければならないか?
69歳で、過去10年間3回連続で陰性ならばそこで終わり。69歳以上でも性行為の相手を変えたら、そこから3回陰性になるまで勧められます。

詳しいことはこちらまで。



沖縄県 県庁サイトより
http://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/kenkotyoju/kenko/ganku-pon.html

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