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邦楽(TMR西川、Gackt、OT、ユニコーン(復活おめでと♪))、インターネットのことなど。できるだけニュースも。

「他の人のHPの内容、どこまでコピペしてよいの?」---Web上での著作権マナーについて

2005-05-26 | 著作権関連
スゴイことをしてくれちゃった……。文化庁。

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文化庁サイトにMac OS Xのアイコンが?(IT mediaサイト)

※「IT media」のサイトは、表示がとても遅いけど、画像が見られるのでここへリンクするね。
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文化庁の著作権に関する記述がされているHPに掲載されている画像が、「MacOS Xのツールのアイコンがそっくり」という指摘があった。

著作権をうんぬん言っているHPに、著作権違反があったというミイラ取りがミイラになったお話。
(文化庁のHP、週末はメンテナンスで閲覧できないそうです。そうきたか)
きっと業者任せにしてしまって、何次受けまであったか分かりませんが、一次受け、二次受けあたりで、ガイドラインがぼやけちゃったんだろうな。大きな組織ではありがちなことデス。

検収はしたのかい!……きっと担当者の方はWinの画面しか見たことナイんだろうな。ついでに、HPも自分のところのものをちょっと見たことがある程度なのかもしれナイ。すっごくありえる。というか、既視感さえ覚える……。

著作権について、Web制作に携わっている手前、やはり気になっている。
紙媒体のものと違って、Webの世界ではコピペやリンクをはる事で簡単に情報をいただいちゃうことが出来るから。さらにWebで公開っていうことは、世界中の人が閲覧できるわけで、多チャンネルの1局を担ってるってことよね?

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たとえばこんな場合はどうだろう?

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アサヒコムに自分たちが手掛けている事業に関係のあるニュースが掲載された。
このニュースを自分のHPに転載するのは、どうだろう?
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答えはアサヒコムのWebサイトへ! ⇒ アサヒコム

※マスメディアのサイトや大手企業のサイトなら、サイトポリシーとかそんな感じのページに、似たようなことが記載されてることが多い。ちなみに日本では著作権は自然発生するから、はっきりと記載されてなくても、著作権は放棄しない限り持ってるのよ。

なんと全てのページのフッダーに「記事・写真の無断転載を禁じます。」との文言がある。
⇒ さらに詳しくは著作権についてのページ!

「インターネットのホームページ(ここではブログも含まれている)に記事や写真をコピーして貼り付けることは、その運営者が個人であっても私的使用ではない」と明記され、記事の転載をかなり厳しく使用を制限している。

※ちなみにHPでフレームを作成されてる場合、フレーム内に他のサイトを表示させるリンク方法は、窃盗罪になる……らしい。気をつけて!

じゃあ、一部の記事を「引用」するのはどうか。
これは著作権法という法律で引用のためのルールが定められている。
曰く、「引用部分がはっきり区分されていること」。
曰く、「出所を明示すること」。
曰く、「本文に主従の内容があり、引用部分は『従』であること」。
曰く、「引用部分の内容を勝手に歪曲しないこと」。
だったかな。こんな感じ。
(アサヒコムにも少し紹介されてる)

そして、著作権は記事の内容だけではなく、画像にも、もちろんついてくる。
今回の文化庁も「アイコン」は画像だったわけで、そっくりそのまま使うのはNGだよね。

写真の内容によっては、肖像権とか、それによって発生する利益の権利(有名人にはパブリック権)とかがあり、もっとややこしい。プロのカメラマンに寄ってはデザイン料とかかかることも。
とりあえず、自分が撮影した写真でも、写っている人に肖像権があるってことは忘れないどこう。
これが「本の表紙とか、商品の写真とかが写りこんだ場合はどうなの?」って聞かれた事があるけど、それはどうなんでしょ?ねぇ? 表紙、出てるとCMになるしねぇ(笑)。

そして・・・国によって考え方が異なるってことも、また著作権を難しくしている。
「財団法人日本ユネスコアジア文化センター」の「著作権の保護と普及」に、どこの国がどの著作権に批准しているのかが分かる一覧表があり、一覧表は日本語で閲覧できる。(PDFだよん)
⇒ 「著作権の保護と普及」

やっぱりあの国は・・・。

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<<2005年06月08日 追記>>

※1997年に、社団法人日本新聞協会が、ネット上での情報の無断利用を憂いて、改めて無断転載の禁止を訴えている。「転載」と「引用」は、「主文」と「本文」ほどに違うよ。
⇒ ネットワーク上の著作権について――新聞・通信社が発信する情報をご利用の皆様に

※そういえば、読売新聞社が「ネット記事の見出しにも著作権を!」と裁判に持ち込んだこともあった。結局認められなかったけど、読売新聞のサイトの「サイトポリシー」には微妙な表記がある(笑)。
⇒ 読売新聞(著作権について:サイトポリシー)

※正直言って、著作権はWebの世界に、まだ未対応だと言わざるを得ない。
それは今までが、ネット利用者が「ネットのマナー」として、著作権を下敷きにしてきたが、ネットに情報を掲示する者の増加により、そのマナーが通じなくなっているためだと感じる。

著作権をめぐる裁判も混乱している。
ワープロソフト「一太郎」などに特許権侵害部分があるとして、松下電器産業がジャストシステムの該当する製品の販売差し止めなどを求め、それが認められてしまった。しかしその後二審で一審判決を取り消し、松下の請求を棄却するよう求めた。
……というようなドタバタもあった。
つか、松下のPCに一太郎がバンドルされてるのがあったよねぇ?

そういうことで、Web用の著作権の発動として、クリエイティブ・コモンズの活動に注目する。
これは、複製・頒布の際にライセンスをコンテンツにつけることを条件に、Web上のコンテンツを共有・共用しようという取り組みだ。
⇒ クリエイティブ・コモンズ・ジャパン

今回、まずい対応(笑)をしてしまった文化庁にも、似たような取り組みがある。
⇒ 文化庁「自由利用マーク」

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4 コメント

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Unknown (GALLEON)
2005-05-28 08:02:26
こんにちは。



官公庁の場合は「PC=Win」の図式なので、このケースは「十分ありえる話」だと思います。

これが、「どうせ分かんねーや」と下請けしたデザイン会社がやったとしたら、それはそれで凄い事だが…

(通常、官公庁が新たなシステムを導入する時は入札をかけ、あとは落札した会社が責任を持ってプログラムを作ることになります。当然そこからさらに下請けに出している可能性もあるわけで…)



記事の引用の話、なるほどなぁの思いで見てました。

ぶっちゃけた話、私のブログはかなり「グレーゾーン」なわけですが…
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既存のものを使うのは、実はとても面倒かもしれない・・・。 (みお@Weblog管理人)
2005-05-28 14:46:48
GALLEONさん、こんにちはです。



システム会社とデザイン事務所を交互に見てきましたけど、作業者が著作権を知ってることがほとんどありませんでした。コーディング(HTMLとか)やレイアウトは、JIS基準が出来たことでだいぶ浸透してきたのに・・・。



それから、刷り物(雑誌・書籍)比べ、Webが軽視されやすいということもあるとか。って言うか、そういうことがあるんです。



実際、以前某省庁のサイトを手掛けたときも、あーんなことが!!(思い出し怒り) で、一時的なWeb公開だったのにもかかわらず、反響は書籍よりも大きかったりして。



一時受け会社が必ずしもWebに詳しい会社とは限らないって言うのも、Web軽視だと思うんですよ。(まだ怒ってる)



出版を事業にしてるとことか、広告をメインにしてるとことかが落札することも、あったりします。その後、自分たちの得意分野も包括的に仕事をいただいちゃおうって考えがチラチラと見えたり・・・大人の世界だなぁ。
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どもー (えっけん)
2005-06-06 18:16:13
ネット難民になったため、まともに巡回できておりません、すみませぬ。



本題ですが、各ブログサービスは、もっと著作権についてユーザーにベンキョーさせるべき、と僕は思います。

相互に許可が出ているのならともかく、「みんなやっているから」「これくらいで訴えられないだろ」と言う安直な考えが多すぎ。



で、この件でgooブログに問い合わせた事があるのですが、曰く、当事者からの要請がない限り云々……」

まぁ確かに親告罪ですけど、あまりに酷いところで、アクセスランキング上位にのさばる所は、サービス会社の恥でもあるわけですから、ナントカしてもらいたいものです。
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⇒ えっけんさん (みお@Weblog管理人)
2005-06-07 15:26:29
> ユーザーにベンキョーさせるべき

自動車の教習所みたいですね。



1年ほど前に、ちょっとエライ方たちにホームページの記事の書き方なんかを、説明する講習のようなことを依頼されたことがあります。「私、システム系でっせ」と断りつつ、勉強もしたんでやってみたのですが、「Webに掲載した情報は世界中の人が閲覧できます。あなた方は公的な人たちなので、くれぐれも著作権などの法律違反にはご注意を」と言ったところ、皆さん、萎縮してしまいました……。



こういう話をすると、こんなに爆発的にブログが広まることも、なかったのではないでしょうか。

そして、それはブログサーバの管理者もそうなることをおそれて、ワザと言わなかったとか! ……って邪推しちゃいます。



あ。

あと、著作権ってWebについては眼中にないですよね。

だから、Webの世界に著作権の概念を持ち込むと、たまに「ムリだろ???」ってこともあります。

例えば、ソースとか。(ソースがそっくりなサイトっていっぱいあります。これには著作権はあるのか?!)
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