長かったDチューナー修理~改造の顛末もいよいよ完結、写真も記事も大増量でお送り致します。
前回の記事はこちらです。
仮組み状態
実はこの仮組み時に致命的とも言える状態が発覚しました。
上の画像は、その部位を無視して組み立てた状態なのです。
あいたたた・・・
ポストとウォームギヤが噛み合う嵌合部が全く足りません!
Dチューナーのスイング機構の厚みが、そのまま不足分になっています。
これでは実用は無理です・・・
ほんの少しだけ噛み合いますが、せいぜい0.3mmと言う所です。
GOTOH FB3(左)HIPSHOT BT-2(右)
HIPSHOT BT-2のポストはスイング機構部の分延長された物になっています。
残念ながらこの部位はYAMAHA花ペグは全く互換していません、入れ替えは不可能です。
考える事数十秒、私が出した結論は「ポストを延長分削り、嵌合部を飛び出させる」でした。
しかしその加工は手加工では無理です、旋盤が必要です。
そこで私は金属加工業者を検索し単品の追加工をしてくれる業者を探し連絡し、加工を依頼する事にしました。
未加工(上)追加工(下)
多忙の中、この追加工を快く引き受けて下さった高谷精密工業様にお礼申し上げます。
高谷精密工業株式会社
追加工指示図
・・・また仕事と趣味を混同してしまった(苦笑)
しかしこの図面は万全な内容だと自負しています、自分で自分に設計費を支払いたい位です(笑)
実はこの部位、追加工の方が高精度でして(笑)
追加工を依頼する際、切削部の公差(寸法の許容範囲)を「それほど細かい精度は不要なので」と伝えて追加工図を渡し実物を見てもらいその場で計測した所、驚くほど実物の精度が低く・・・いや、精度が無くて(笑)
何せポストの円筒度が全く成っていない(汗)ポストの円柱がイビツに偏心してまして(笑)
ベースプレートに噛み合うインロー部も極めてルーズ。
もっとも、ベースプレート側自体がプレスの打ち抜き穴ですし、ポストが偏心してても大勢に影響無しなのです。
直接伺った事でこの辺を改めて説明出来たのは良かったと思っています。
・・・社長の高谷さんにはちょっと怪訝そうな顔をされてしまいましたが(笑)
今度は完璧!
一番上の画像と同じに見えますが中身は全く違います、これは完成品です!!
嵌合部
根本までしっかり噛み合いました、文句無しです。
様々な経緯がありましたが何とかHIPSHOT XTENDER-KEY BT-2“Flower-Petal”ここに完成!
意気揚々とベース本体へ取り付けに掛かります・・・と、ここでまた落とし穴が(汗)
HIPSHOT(上)YAMAHA(下)
止めネジの位置は同じでもネジ径が違いました(汗)
多分メートルとインチの違いかと思います、そのまま入れ換えてしまうとネジがスカスカです。
そのまま締めてしまうとネジ穴がバカになってしまいます。
穴埋め
ワンサイズ大きなドリルで穴を整形し、タモの丸棒で埋めます。
位置決め
下穴を開孔。
取り付け
ベースプレートはいきなり取り付けません、ポストを使って位置を決めてから本締めし取り付けます。
この取り付けが決まったら、部品にグリスを塗布しながら組み立てて行きます。
今度こそ本当に完成です!
・・・感慨ひとしお・・・
正面から見る
黙ってたら誰も気付かないレベルだと自負です。
如何にも「自分でやりました!苦労しました!」ってのが見えないのは残念なような気もします(笑)
これはもう(苦笑)
HIPSHOTのGB7タイプ等も同様なのですが、スイング機構分ポストの背が低くなってしまっています。
その差4.5mmはかなり大きいですね・・・弦の巻き付け量は2周が限度かな?
世界で唯一!花ペグDチューナー付YAMAHA SB600!!
いやー、本当にイイ仕事したぞ自分!!
・・・そもそも仕事じゃないし、自分一人じゃ完成しなかったんですけどね(笑)
検討を開始してから完成までほぼ1ヶ月、幾多の苦難を乗り越え(笑)超完璧な結果になったと胸を張って全世界に自慢したいと思います。
前回の記事はこちらです。
仮組み状態
実はこの仮組み時に致命的とも言える状態が発覚しました。
上の画像は、その部位を無視して組み立てた状態なのです。
あいたたた・・・
ポストとウォームギヤが噛み合う嵌合部が全く足りません!
Dチューナーのスイング機構の厚みが、そのまま不足分になっています。
これでは実用は無理です・・・
ほんの少しだけ噛み合いますが、せいぜい0.3mmと言う所です。
GOTOH FB3(左)HIPSHOT BT-2(右)
HIPSHOT BT-2のポストはスイング機構部の分延長された物になっています。
残念ながらこの部位はYAMAHA花ペグは全く互換していません、入れ替えは不可能です。
考える事数十秒、私が出した結論は「ポストを延長分削り、嵌合部を飛び出させる」でした。
しかしその加工は手加工では無理です、旋盤が必要です。
そこで私は金属加工業者を検索し単品の追加工をしてくれる業者を探し連絡し、加工を依頼する事にしました。
未加工(上)追加工(下)
多忙の中、この追加工を快く引き受けて下さった高谷精密工業様にお礼申し上げます。
高谷精密工業株式会社
追加工指示図
・・・また仕事と趣味を混同してしまった(苦笑)
しかしこの図面は万全な内容だと自負しています、自分で自分に設計費を支払いたい位です(笑)
実はこの部位、追加工の方が高精度でして(笑)
追加工を依頼する際、切削部の公差(寸法の許容範囲)を「それほど細かい精度は不要なので」と伝えて追加工図を渡し実物を見てもらいその場で計測した所、驚くほど実物の精度が低く・・・いや、精度が無くて(笑)
何せポストの円筒度が全く成っていない(汗)ポストの円柱がイビツに偏心してまして(笑)
ベースプレートに噛み合うインロー部も極めてルーズ。
もっとも、ベースプレート側自体がプレスの打ち抜き穴ですし、ポストが偏心してても大勢に影響無しなのです。
直接伺った事でこの辺を改めて説明出来たのは良かったと思っています。
・・・社長の高谷さんにはちょっと怪訝そうな顔をされてしまいましたが(笑)
今度は完璧!
一番上の画像と同じに見えますが中身は全く違います、これは完成品です!!
嵌合部
根本までしっかり噛み合いました、文句無しです。
様々な経緯がありましたが何とかHIPSHOT XTENDER-KEY BT-2“Flower-Petal”ここに完成!
意気揚々とベース本体へ取り付けに掛かります・・・と、ここでまた落とし穴が(汗)
HIPSHOT(上)YAMAHA(下)
止めネジの位置は同じでもネジ径が違いました(汗)
多分メートルとインチの違いかと思います、そのまま入れ換えてしまうとネジがスカスカです。
そのまま締めてしまうとネジ穴がバカになってしまいます。
穴埋め
ワンサイズ大きなドリルで穴を整形し、タモの丸棒で埋めます。
位置決め
下穴を開孔。
取り付け
ベースプレートはいきなり取り付けません、ポストを使って位置を決めてから本締めし取り付けます。
この取り付けが決まったら、部品にグリスを塗布しながら組み立てて行きます。
今度こそ本当に完成です!
・・・感慨ひとしお・・・
正面から見る
黙ってたら誰も気付かないレベルだと自負です。
如何にも「自分でやりました!苦労しました!」ってのが見えないのは残念なような気もします(笑)
これはもう(苦笑)
HIPSHOTのGB7タイプ等も同様なのですが、スイング機構分ポストの背が低くなってしまっています。
その差4.5mmはかなり大きいですね・・・弦の巻き付け量は2周が限度かな?
世界で唯一!花ペグDチューナー付YAMAHA SB600!!
いやー、本当にイイ仕事したぞ自分!!
・・・そもそも仕事じゃないし、自分一人じゃ完成しなかったんですけどね(笑)
検討を開始してから完成までほぼ1ヶ月、幾多の苦難を乗り越え(笑)超完璧な結果になったと胸を張って全世界に自慢したいと思います。
想像を絶する大仕事になってる!
海外のマニアが見つけてくれたら面白ろそうですね(笑)
ご高評頂きありがとうございます。
SB600「アニキ」はその後弦をR-COCCOに張り替えて様子見をしていたのですが、ネックの調整に出す必要があるかも知れません・・・
指板面、波打ってるっぽいです(汗)
鳥さん>
私も自分がここまでするとは思っていませんでした(笑)
shinmei_tさん>
もうちょっとアッサリ出来ると思っていたのですが、甘かったです(笑)
ザックリ言ってしまえば、「ペグの持つところが花型かそうでないか」の
違いだけのことにここまでこだわるというのが、もうスゴイというより
すわべさんだなあと(笑)
専門家から見たら、楽器のパーツの精度なんてなんていうか、
必要最低限の物なんでしょうねえ。
というわけで、こういう事には(これに近い事でも)
絶対に手を出すまい、と心に誓った自分でした(笑)(無論、出来ませんが)
ご高評を頂きありがとうございます。
今回の一連で「あれもこれもそれも出来るんじゃないか?」なんて考え始める自分が居たりします。なにそれこわい!(笑)
堪能させていただきました。
ナットはドンピシャでしたね。
ありがとうございます。
仰る通り、今回は丸ナットの入手が出来た時で8割方完成したと思っています。
ちなみにこのSBそのものは本日フレットの擦り合せに出しました。
しかる後、以前にも加工した「ザグリ加工」を施そうと思っています。
ttp://black.ap.teacup.com/kaminarioyaji/1200.html