続 一番恐い人…

　　　　　　　

ゴンタだった北斗はあの一件から、聞き分けの良いワンコとして、自分で「反省場所」を設けました。叱られたとき、あるいは叱られそうなとき、庭のある場所に自発的に逃げ込むのです。
その「反省場所」は明り取りの窓のすぐ横で、廊下から様子が手に取るように見えます。「こら～！」と言われると、すぐにそこへ行き、斜め座りして、ほとぼりが冷めるのを待っていました。
クスクス笑いながら、その北斗の「反省」の様子を見ていた母と私…（笑）　反省場所から出てくるタイミングは絶妙だったなぁ…

　　　　　　　
　　　　　　　三つ持っていた犬小屋（笑）の一つ、庭の「別荘」前にて

ワンコは習性として、自分の」「位置」を確認すると言われています。父は、昔ながらの「家長」でした。それは、北斗も重々心得ていました。でも、反抗期に体験した「恐怖」はしっかり刷り込まれていたようです。

数年後、元気さ余って庭から遁走したことがありました。「北斗が出た～！」との母の声に、私は自転車ですぐ追いかけました。車に轢かれたりしたら大変！との必死の思いです。
坂を下ったところ、２０ｍほど先に走っている北斗の姿が見え、「北斗ぉ～！！！」と、大声を発しました。すると、なんと、北斗が腰砕けになってへたり込んだのです。いわゆる、腰が抜けてしまった様子でした…
私の怒声に愕いたのでしょう…　遁走意欲も失せ、リードを付けられてスゴスゴと連れ帰られる北斗…　笑いを噛み殺す私…　庭に戻された北斗が行った先は「反省場所」でした。

北斗にとっての一番恐い人は私となった顛末です。

　　　　　　　

今、改めて北斗の血統書を見てみると、牡３頭牝２頭のなかの一頭として生まれています。北斗の兄弟姉妹たちは今どうしてるのでしょうか？？？
お父さんが「竜太朗号」お母さんが「河南蘭号」。兄弟みんな元気で頑張っていてくれたらどんなに素敵でしょう。