やっと梅雨も明けましたね。夏が今年は短そうです。もうすぐ立秋ですもんねえ。そうは言っても、楽しい夏が過ごせたらと思います。
今回は、チャイコフスキーです。というのも、先日『くるみ割り人形』全曲を聴いていまして、そしたら、交響曲も聴こうか、と思いました。そんで、いつもの交響曲第5番ホ短調作品64であります。ほんと、私はこの曲が好きですねえ。このブログでも何回とりあげたことか。そのためにわが家には、この曲のCDもあまたありける、という状態です。で、その中から、カラヤンとなりました。カラヤンはこの曲を5回も録音しています。まあ「悲愴」は7回と言いますから、カラヤンにしては「普通」なんでしょうか。①1952年PO、②1965年BPO、③1971年BPO、④1975年BPO、⑤1984年VPO、とまあこんな具合です。考えてみれば、なんでこんなに録音を重ねていったんでしょうねえ。オケが変わるとか、録音方式が新しくなったとか、そんな理由は頷けますね。そう考えて妥当性のある録音は、②と⑤ですね。オケも変わったし、ステレオとデジタルの録音となっています。これに対して、③と④はオケは一緒ですが、レコード会社の変更が最大の理由ですね。②DG→③EMI→④DGと変わっています。そんなところからも、カラヤンの再録音は、商業的理由によるものと言われるんですねえ。もちろんカヤランにしてみれば、解釈上の大きな違いがあるんでしょうが、それはそれほど感じないのです。まあ専門的にはあるんかもしれませんが…。そんなことはともかく、今回は、1952年のPOとの録音です。BPO音楽監督就任以前に多くの録音をEMIにしています。これらの録音は現在入手出来にくいものも多いのですが、幸にも生誕百年でEMIからの例の全集が発売されました。私もそれを買ってしまいましたので、これらの録音も容易に聴くことができることは、うれしいことです。
さてさて、そのチャイコフスキーですが、のちのBPOとの録音とは、少々違う印象を持ちます。それはBPOの凄まじい威力を前面の押し出したものと比べれば、モノラルということもあるんでしょうが、多少おとなしめです。それはBPOとPOとの違いなのかもしれません。また、テンポも少しゆっくりめ。チャイコフスキーの優美な旋律をゆったりと甘く奏でられています。第2楽章は落ち着いた優しい美しさを感じます。第3楽章ワルツでも優美であります。でも、ここぞというところも一気呵成に轟く凄さは、後の演奏を彷彿させるものです。そして、この演奏のもう一つの大きな魅力は、ホルンのデニス・ブレインの演奏が聴けるということです。特に、第2楽章の冒頭のソロがいいですねえ。最初、消え入るような音とゆったりとしたテンポで入りますが、その表情の豊かさと小さな音でも安定感はさすがですね。そして、その純粋で味わい深い音色は、無限の深みから湧き出るようです。このホルンと絡むクラリネットやオーボエもいいです。当時もPO、恐るべしであります。
この録音、例のオーパス蔵からの復刻も出ているそうですが、未聴です。音質は向上しているのか、気になるところですね。
((EMI Karajan THE COMPLETE EMI RECORDINGS 1946-84、5 12080 2.2008年)
今回は、チャイコフスキーです。というのも、先日『くるみ割り人形』全曲を聴いていまして、そしたら、交響曲も聴こうか、と思いました。そんで、いつもの交響曲第5番ホ短調作品64であります。ほんと、私はこの曲が好きですねえ。このブログでも何回とりあげたことか。そのためにわが家には、この曲のCDもあまたありける、という状態です。で、その中から、カラヤンとなりました。カラヤンはこの曲を5回も録音しています。まあ「悲愴」は7回と言いますから、カラヤンにしては「普通」なんでしょうか。①1952年PO、②1965年BPO、③1971年BPO、④1975年BPO、⑤1984年VPO、とまあこんな具合です。考えてみれば、なんでこんなに録音を重ねていったんでしょうねえ。オケが変わるとか、録音方式が新しくなったとか、そんな理由は頷けますね。そう考えて妥当性のある録音は、②と⑤ですね。オケも変わったし、ステレオとデジタルの録音となっています。これに対して、③と④はオケは一緒ですが、レコード会社の変更が最大の理由ですね。②DG→③EMI→④DGと変わっています。そんなところからも、カラヤンの再録音は、商業的理由によるものと言われるんですねえ。もちろんカヤランにしてみれば、解釈上の大きな違いがあるんでしょうが、それはそれほど感じないのです。まあ専門的にはあるんかもしれませんが…。そんなことはともかく、今回は、1952年のPOとの録音です。BPO音楽監督就任以前に多くの録音をEMIにしています。これらの録音は現在入手出来にくいものも多いのですが、幸にも生誕百年でEMIからの例の全集が発売されました。私もそれを買ってしまいましたので、これらの録音も容易に聴くことができることは、うれしいことです。
さてさて、そのチャイコフスキーですが、のちのBPOとの録音とは、少々違う印象を持ちます。それはBPOの凄まじい威力を前面の押し出したものと比べれば、モノラルということもあるんでしょうが、多少おとなしめです。それはBPOとPOとの違いなのかもしれません。また、テンポも少しゆっくりめ。チャイコフスキーの優美な旋律をゆったりと甘く奏でられています。第2楽章は落ち着いた優しい美しさを感じます。第3楽章ワルツでも優美であります。でも、ここぞというところも一気呵成に轟く凄さは、後の演奏を彷彿させるものです。そして、この演奏のもう一つの大きな魅力は、ホルンのデニス・ブレインの演奏が聴けるということです。特に、第2楽章の冒頭のソロがいいですねえ。最初、消え入るような音とゆったりとしたテンポで入りますが、その表情の豊かさと小さな音でも安定感はさすがですね。そして、その純粋で味わい深い音色は、無限の深みから湧き出るようです。このホルンと絡むクラリネットやオーボエもいいです。当時もPO、恐るべしであります。
この録音、例のオーパス蔵からの復刻も出ているそうですが、未聴です。音質は向上しているのか、気になるところですね。
((EMI Karajan THE COMPLETE EMI RECORDINGS 1946-84、5 12080 2.2008年)
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