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ギーレンによるブルックナーの5番

2023年10月29日 23時57分00秒 | ブルックナー
日本シリーズも始まりましたが、タイガース岡田監督。インタービューなどでの露出度は関西ではかなり高いのですが、気になっていたのは、この談話など発言の言葉遣い。「ええねん」「あかんわな」「わからんけど」とか、まあ話した言葉がそのまま活字になっている。他の監督でも談話などを活字にするときは、丁寧または上品な言葉に直しているのに、岡田監督はそうではなくそのまま。うーん、これは関西人の親しみゆえのことかなあ。でも私は違和感があるなあ。

それで、今回はミヒャエル・ギーレン指揮西南ドイツ放響によるブルックナーです。ドイツのSWRレーベルによるギーレン・エディションでこの指揮者のブルックナーの演奏もかなり安価で入手できます。その昔、IntercordからのCDで、5・7・8番を見つけて買いました。1990年代の後半あたりのことと思います。その後、全集を安価だったので買いました。5、7番は以前かったCDと同じ録音のものでありました。

ギーレンのブルックナー全集は、最初の録音が1968年の2番が最も古く、2013年の9番が最も新しい。その間、40数年あります。これだけ長い間に録音された全集というのも珍しいですねえ。私は、まず最初に5番を買って、そのあと7・8番を見つけて買いました。8番は全集では、2007年の録音で第一稿による演奏ですが、私のは1900年の録音となっています。それで、今回は交響曲第5番変ロ長調であります。1988年12月8-10日,1989年11月9-10日カールスルーエ、ブラームス・ザールでのセッション録音です。

ギーレンは、2019年に91才で逝去されたドイツの作曲家としても高名な指揮者であります。前述のギーレン・エディションのお陰でいろんな演奏を聴くことができるのですが、あまりこの人の演奏は聴いたことがありません。おそらくベートーヴェンやヴラームス、そしてマーラーなどは聴いたことがあるような…。もっともよく聴いたのは、このブルックナーではないかと思っています。インターコードからの三枚は、よく聴いたように思います。

中でも、5番の演奏は好きです。7番はテンポが速く、4番や8番は第一稿であったりで、この5番が一番安定していますかね。年代的にも60才台ということで、まさに壮年期の元気や覇気がいっぱいの演奏であります。西南ドイツ放響、それほどの派手さや艶っぽさはないのですが、堅実です。もう少しの柔らかさも欲しかったりするところもありますが、これはこれで立派な、スキのない演奏になっております。そしてギーレン、これまた実に堅実。少々速めのテンポと思いきや、表情は深く、決して軽さを感じさせない。むしろ重厚なところもありですね。そして、金管もしっかり歌い上げる。そして力強さをいろんなところで感じさせています。ブルックナーと真摯に向き合い、そのよさを余すところなく表現しており、最初から最後までブルックーのよさを満喫できすのでありました。

第1楽章、力強いオケの叫び。豪快な演奏であるとともに、いたるところで繊細さも感じる。それが合わさって、たいそう心地よいし、曲のよさを実感できる。第2楽章では、木管や弦が深い祈りを奏でる。オケの響きが実に純粋。そして、ゆったりとしたテンポで優しく歌い上げる。魂が浄化されていうよう。第3楽章スケルツオ。金管の荒々しさより、むしろ意外な優しさを感じところが魅力的。そして、中間部は柔和な表情がいいです。第4楽章、この楽章でも音楽の流れがとても優しく、フーガも非常に明快です。その一方で適材適所の力強さが曲をうまく表しており、それがこの演奏の魅力を引き立てます。

しかし、マリーンズ残念でしたね。やはりバファローズには勝てませんでした。なんだか毎試合ブルペンデーのような展開で、それでも中継ぎや押さえの投手のみなさんがよく頑張ってくれました。お疲れさまでした。
(INTERCORD INT860.907 1990年 輸入盤)

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