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ウィーン八重奏団のシューベルト。

2021年05月16日 23時43分00秒 | シューベルト
ついに、マリーンズ佐々木朗希くん、初先発でしたね。5回107球6安打4失点でした。最速154㎞のストレートとフォークが主体。たまにスライダーも、でした。勝ち投手になるかと思ってましたが、8回に唐川が打たれ、勝ち負け付かずでありました。残念でした。しかし、盗塁5でまあフリーパス。クイックをしっかりしないといけないんでしょうかね。それと変化球の精度もあげないといけないでしょうね。また次回期待したいのでありました。

ということで、今回はシューベルトの八重奏曲ヘ長調D.803。ウィーン八重奏団の演奏であります。1958年3月、ウィーンのゾフィエンザールでの録音。この八重奏曲、ベートーヴェンの七重奏曲を手本として作られたもの。シューベルトの短調に見られがちの哀愁を帯びた美しさはなく、機会音楽として、ゆったりとしたくつろいだ明るい雰囲気に満ちています。約50分間のとめどもない、悠久の音楽に体を浸す、という感じでありましょうか。

この曲、VPOとBPOのふたつの系統の演奏があります。前者はウィーンコンチェルトハウスSQとVPOメンバーによるもの、このウィーン八重奏団、そしてウィーン室内合奏団のもの。後者は、BPO八重奏団による、1965年、1971年、1998年の三種類のもの。同じ団体名ですが、メンバーは異動があります。この6つの録音なら、どれも素晴らしい演奏ですねえ。このうち4つは、近年タワーさんによって復刻されたものです。タワーさんに感謝であります。

この2系統の演奏は、それぞれのVPOとBPOの特徴がよく現れています。BPOは、スキの無い強固なアンサンブルとキレのある演奏。そしてVPOによるものは、ゆったりとしたテンポで、優雅な響きで、それぞれの楽器のよさがよく現れているもの。甲乙付けがたく、それぞれのよさがそれぞれを聴く度にいいな、と思うのであります。しかし、これらの演奏に対して、古楽器系の演奏もあるんでしょうね。私はその方面には疎いのであまり存じ上げませんが、それはそれで楽しみであります。

それで、このウィーン八重奏団の演奏です。まず、全体的にゆったりとしたテンポで、たっぷりと旋律を歌い上げているところは、やはりさすがですねえ、ということ。どこを取っても、柔らかく、そして音楽はたいそう優しく、しっかりとした腰のすわった安定感に満ちていますね。そして、ウィリー・ボスコフスキーのヴァイオリンは、艶のある音色で典雅の極みであります。また、管楽器がこれまた素晴らしい。アルフレート・ボスコフスキーのクラリネットとヨーゼフ・フェレバのホルン、大活躍であります。ニコラウス。ヒューブナーのチェロも低音をよく押さえています。いつまでも聴いていたいようなシューベルトになっております。

第1楽章。ゆったりとした序奏からアレグロの主部。それぞれの楽器が快活に演奏し、たいそうバランスがいい。やはりVPOの奏者の名人芸が光る。第2楽章アダージョ。クラリネットの美音が印象的でヴァイオリンなどとのかけ合いなどで美しい歌が流れる。第3楽章スケルツォ。もはやメヌエットではない躍動感がある。豪華なユニゾン。第4楽章アンダンテの7つ変奏曲。次々と変奏が現れ、愉悦感に満ちた展開で屈託がない演奏。ホルンやチェロも活躍。伸びやかであります。第5楽章メヌエット。スケルツォとの併存がおもしろいし、ここは優雅さはあまりないメヌエット。ここでも伸びやかに、明朗にクラリネット、ホルン、弦が歌いますね。そして第6楽章。不気味な序奏のあとアレグロの主部。非常に引き締まった演奏で、かつテンポの速めに歌う。この楽章は、他の演奏に比べて、鋭さや緊張感をも感じながら、でありました。

今週は、雨が多いみたいですね。もう梅雨入りですかねえ。あまり今年は5月らしい天気がなかったような気がします。長い梅雨なんでしょうか。
(Decca PROC-1601/3 TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION 2014年)

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