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こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

カラヤンのブルックナー in 1966

2008年11月19日 00時24分23秒 | ブルックナー
私は、かなりブルックナーは好きな方だ、と思っています。1972年12月31日に、カラヤンの4・7番(EMI)とベームの3番(DECCA)を買ったのが初体験でした。その後、カラヤンの9番(DG)を買いました。今回はこのカラヤンの9番についてであります。なんとなれば、この演奏のCDを先日岡山のタワーさんでたまたま見つけ、20%OFFだったので、思わす買ってしまったからなのです。
今は昔のカラヤンの9番というのは、LP2枚組で3000円で買ったもので、シューベルトの9番とのカップリングでした。まだこのレコードは押入の奥深くにあると思うのですが、もう気の遠くなるほど聴いてません。このレコードの解説で、作曲家にとって9番目の交響曲にまつわるお話が書かれていて、多くの作曲家が9番を書いて死んだこと、そしてマーラーはそれを回避しようとして云々…のことも、当時の私にはすごく説得力のあるお話に思えたのでした(このお話は厳密にいうと、事実誤認やら自己矛盾やらがあるんですが、まあおもしろいのでいいでしょう)。それで、あとから知ったのですが、このブルックナーの9番は1966年3月の録音されたものです。カラヤンのブルックナーの9番は、この録音と後のDGへの全集のものがあります。1960年代になぜカラヤンが9番のみを録音したんでしょうか。そのあたりも興味あるんですが…。よくわかりません。そして、このカラヤンの演奏は、実に久しぶりに聴きましたが、妙に懐かしさを感じてしまいました。いろんなところでうなずいてしまいました。このカラヤンの演奏が知らず知らずのうちに頭に染みついており、この演奏が自分の理想とする演奏になってしまっているんでしょうね。これこそ私が理想とする9番だったのです。
このカラヤンの演奏は、完璧なBPOを駆使しての完全無欠の9番とでもいうんでしょうか。正確無比のアンサンブル、伸びやかで一点の曇りもなく、地の底から響いてくる金管、艶やかで美しさに限りない弦、愛らしく調和の取れている木管。それらから聞こえてくるのは、世にも美しいブルックナーの世界だったのです。この美しさには恍惚とさせられますし、限りなく引き込まれていくのです。第1楽章、ブルックナーの曲の常として、大音響の伽藍が鳴り響きます。それにはまったくうるさいとか、そんなことは全く感じず、その安定した響きに感動します。冒頭、弦の安定したトレモロ、その上に登場するホルンの動機が伸びやかに奏せられる。そして、金管による第一主題は、まったくもって揺るぎないもの。そして、弦による第二主題は、流れるような美しさ溢れる表情。続くオーボエに導かれる第三主題もうっとりさせられる。これらの主題がさまざまな展開を見るが、根底には音の素晴らしい競演。そして第2楽章のスケルツォ。荒々しい舞曲的な音楽ですが、一向に乱れず、それが心地よいです。第3楽章アダージョ。第一主題のカラヤンの歌わせ方も好きです。そして、弦による第二主題とそれに木管が応え、その後金管も絡みますが、この弦・木管・金管の音色がすばらしく、その旋律の歌わせ方も重ねていいですね。それから、十数分ほど曲は進みますが、次第に天上の世界に昇華されていくようで…。最後のブルックナーの世界を再現するには、この最上の美の世界が必要なんでしょうかねえ。
しかし、少々褒めすぎましたかねえ…
(DG POCG5064 1996 カラヤン文庫)

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