先週、去年のバイロイト音楽祭の『さまよえるオランダ人』が放映されていたので少し見ました。まあ、最近のバイロイトは、ますます先鋭化しておりますねえ。このオランダ人も、もともとの物語から乖離していくことの甚だしいこと。それゆえに終演後は、かなりのブーイングだったとか。まあ、なかなからむずかしいですねえ。ただ、かのブーレーズのリングも最初は、そうだったですから、あまりの先進性は、往々ににして叩かれるのかも。ただ、今回は少しやり過ぎかなあ。でも、十年後にはこんな演出も主流になるかもしれませんね。加えて、このオランダ人、ゼンタのアスミク・グレゴリアンが実によかったですねえ。
そのブーレーズのリング。もう40年も前のものですが、私的には、リングのデフォルトなんですね。バトリス・シェローの産業革命時の時代設定は、それまでの神話物語的で、怒髪天のような髪型の輩が登場するものとは、まったく異なって、画期的なものでした。
ただ、リングの舞台を家庭で見ることなど出来なかった時代。わたしも最初のリング体験は、1970年台のホルスト・シュタインの演奏を年末のFM放送で聴いたことでした。ワーグナーの楽劇を耳だけで対訳を見ながら聴くことは、なかなか辛いことでした。ただ、ライトモチーフのいくつかは耳に残りました。でもわけわからん。そして、1980年代後半になって、いよいよブーレーズの演奏がテレビで放映されました。それを普及し始めていたVHSのビデオで録画して、繰り返し観ることができる。これは、一大革命でしたよね。
その後も、1990年代前後には、サヴァリッシュとバイエルン、レヴァインとメット、バレンボイムとバイロイトのリングが放映されました。ビデオに録画しました。加えて、LDでも発売され、これでも見れるようになりました。年々安価になったので、ブーレーズのリングをLDで買いました。4万円少ししました(でも貯めたポイントを使ったので半額ぐらいになった)。そんなこんなで、家で歌劇場の舞台がいつでも見れる時代になっのでした。しかし、我が家のLD機器自体が不調であることは、以前にも述べたところです。つまり、LDは見れないのであります。
そんなリングの映像で、サヴァリッシュは原発事故。バレンボイムはレーザー光線とか革新的なもの。レヴァインは復古的。今見ると古さをを感じてしまう。これらに対して、ブーレーズは、至極まっとうに感じる。神話の化物が出てくるわけでもなく、未来の意味不明の姿でもないのであります。時代設定もまあ許容範囲。普通の人間が現れる。そんなことから、私的にはデフォルトなのであります。ただ、歌手に関しては、ブーレーズ、ホフマンのジークムントやジョーンズのブリュンヒルデなどはいいですが、総じて分が悪いですかねえ。
そんなこんなで、やっと本題なんですが、この度、ユニバーサルから『クラシックDVD名盤セレクション2021』が発売され、この中にブーレーズのリングが分売ですが、あるのです。目を引いたのが、まず値段が安い。4つ買っても8500円ほど。既売のものに比べても約半額。加えて、国内盤なんで日本語字幕ありなんです。これまでの安かった輸入DVDは、英独仏西中語あるのに、日本語がない。これは何ででしょうね。まあ、なくてもいいのですが、あるに越したことはない。こうなると、俄然購入意欲が出てきたのでありました。
しかし、再生機器がダメになり、過去のメディアが再生できなくなったのは、LDだけではなく、βのビデオテープも同じです。βの愛用者だったわたしは特に痛手。ダビングしておけばよかったのですがね。ドミンゴのローエングリン、マイヤーとイェルーザレムのトリスタン、ベーレンスのトスカ、オランダ人、とまあ見れなくなったものは、枚挙に暇がありません。おそらくは、DVDで再発売されているんでしょうがね。とほほ、であります。
以上、ぐだぐだと述べて参りましたが、最初に戻って、今年のバイロイトのオランダ人、今後の発展が楽しみですね。
そのブーレーズのリング。もう40年も前のものですが、私的には、リングのデフォルトなんですね。バトリス・シェローの産業革命時の時代設定は、それまでの神話物語的で、怒髪天のような髪型の輩が登場するものとは、まったく異なって、画期的なものでした。
ただ、リングの舞台を家庭で見ることなど出来なかった時代。わたしも最初のリング体験は、1970年台のホルスト・シュタインの演奏を年末のFM放送で聴いたことでした。ワーグナーの楽劇を耳だけで対訳を見ながら聴くことは、なかなか辛いことでした。ただ、ライトモチーフのいくつかは耳に残りました。でもわけわからん。そして、1980年代後半になって、いよいよブーレーズの演奏がテレビで放映されました。それを普及し始めていたVHSのビデオで録画して、繰り返し観ることができる。これは、一大革命でしたよね。
その後も、1990年代前後には、サヴァリッシュとバイエルン、レヴァインとメット、バレンボイムとバイロイトのリングが放映されました。ビデオに録画しました。加えて、LDでも発売され、これでも見れるようになりました。年々安価になったので、ブーレーズのリングをLDで買いました。4万円少ししました(でも貯めたポイントを使ったので半額ぐらいになった)。そんなこんなで、家で歌劇場の舞台がいつでも見れる時代になっのでした。しかし、我が家のLD機器自体が不調であることは、以前にも述べたところです。つまり、LDは見れないのであります。
そんなリングの映像で、サヴァリッシュは原発事故。バレンボイムはレーザー光線とか革新的なもの。レヴァインは復古的。今見ると古さをを感じてしまう。これらに対して、ブーレーズは、至極まっとうに感じる。神話の化物が出てくるわけでもなく、未来の意味不明の姿でもないのであります。時代設定もまあ許容範囲。普通の人間が現れる。そんなことから、私的にはデフォルトなのであります。ただ、歌手に関しては、ブーレーズ、ホフマンのジークムントやジョーンズのブリュンヒルデなどはいいですが、総じて分が悪いですかねえ。
そんなこんなで、やっと本題なんですが、この度、ユニバーサルから『クラシックDVD名盤セレクション2021』が発売され、この中にブーレーズのリングが分売ですが、あるのです。目を引いたのが、まず値段が安い。4つ買っても8500円ほど。既売のものに比べても約半額。加えて、国内盤なんで日本語字幕ありなんです。これまでの安かった輸入DVDは、英独仏西中語あるのに、日本語がない。これは何ででしょうね。まあ、なくてもいいのですが、あるに越したことはない。こうなると、俄然購入意欲が出てきたのでありました。
しかし、再生機器がダメになり、過去のメディアが再生できなくなったのは、LDだけではなく、βのビデオテープも同じです。βの愛用者だったわたしは特に痛手。ダビングしておけばよかったのですがね。ドミンゴのローエングリン、マイヤーとイェルーザレムのトリスタン、ベーレンスのトスカ、オランダ人、とまあ見れなくなったものは、枚挙に暇がありません。おそらくは、DVDで再発売されているんでしょうがね。とほほ、であります。
以上、ぐだぐだと述べて参りましたが、最初に戻って、今年のバイロイトのオランダ人、今後の発展が楽しみですね。
私もヨーロッパを中心にしたオペラの演出の『行き過ぎ』にはついて行けないです。新しい解釈を込めなければオペラを上演する意味は無いということでしょうが、音楽そのものを冒涜するようではいけませんね。
グレゴリアンはザルツブルグ音楽祭でサロメを聴きました。この上演も演出は意味不明でしたが、ウェルザー=メストの指揮とグレゴリアンは良かった。
グレゴリアン、今後注目してみようと思います。また、ご教示ください。