扉
2009-09-18 | 映画
『扉をたたく人』
地位と名誉はあるものの、妻を亡くしてからは心を閉ざし、
ただ同じ毎日を繰り返して生きてきた初老の大学教授ウォルター。
学会で久しぶりにニューヨークの別宅に行くと、
そこには見知らぬカップル、タレクとゼイナブが生活していた。
でもこの二人はアパート斡旋の詐欺にあって、
何も知らず普通に間借りして暮らしていただけの
悪気のない善良な人間だと理解したウォルターは、
途方に暮れ出てゆこうとする彼らを引き止めて、
しばらく泊めることに。
タレクはジャンベ奏者。
放り出されなかった善意にお返しをしようと、
そのリズムに興味を持ったウォルターにジャンベを教えだす。
そして二人の心の交流が始まる。
ある日無賃乗車を疑われたタレク。
誤解は解けたけれど、グリーンカードを持っていないことが知られて、
入国管理局の拘置所へ入れられてしまう。
で、ウォルターは弁護士を雇って、彼の自由を取り戻そうと奔走する。
…と、こんなカンジのサワリです😊📽
たたくのはジャンベだけじゃなく、
ウォルターが閉ざしてきた心の扉であり、
恵まれた環境でありながら型にはまった無気力な生活を打ち破る扉であり、
タレクのアメリカでの自由へ向けた厚く重い扉であり…。
「えっ、ここで終わっちゃうの…?」という最後ですが、
それだけに余韻が残って、その後が気になって頭から離れません。
「I pretend …(ふりをしていただけ)」というセリフが
妙に響きます。
そして、「ハビティ」。素敵な言葉です。
リチャード・ジェンキンスって、長いキャリアの中で初主演ですって。
絶対この人で正解!ですよ!
とてもいい映画だと思います。
札幌はシアターキノでしかやっていないの~。
小さいシアターだけど満席でした。
(^_^)