三河姫的 喜動愛楽

「怒りは敵。泣くは修行。怒りは無知。笑うは悟りなり。」by徳川家康 アロアロ。 

ヒッタイト帝国!!

2007年01月09日 16時04分24秒 | 
一昨日、「天は赤い河のほとり」28巻を読み終えました。
古代っておもろ!!
今まで古代どころか世界史なんて全く興味がなく
ヒッタイトが教科書に出て来てたことすら記憶の中から消えてたんだけど^^;

鉄で農具や武器を作った。。。
ってコレが紀元前14世紀?って言うんだから凄いなあ。。。

お正月に江口洋介がこの時代の遺跡を旅してる番組があったけど
もっと気合入れて見ておけば良かったな。。
ビデオに撮っておかなかったことを後悔しているんだけど
双子っちママからこの番組見る前に
「天は赤い河のほとり」を全巻読んでおくようにって言われてたのに
番組を観た後に読んだ事を後悔してる(><)

んで、この「天河」の話で盛り上がりたくて
昨日は風邪で寝込んでる双子っちママの家へGO~。
買出しと晩ご飯つくりのヘルプのため出かけたら。。
晩ご飯ができた頃から私自身もどんどん熱が上がって。。(笑)
体調悪くなって帰れずそのまま泊まる(爆)

双子っちママの家にJ.M.ロバーツって人が書いた
「古代文明」の本があって借りて読んだら面白いの。

「天は赤い河のほとり」に登場する人物や地名が出てきて興奮!
マジで実在してたんだ~~。
エジプトのファラオ、ラメセス2世のミイラが残ってて
歯痛や心臓・関節炎を患ってた事が今の医学的見地でわかったりして
「天河」読んだ人はこのラメセスの名前にぴくっと反応しちゃうよね^^

建築技術も天文学の発展も古代の文明ってスゴイわ。
死に対する宗教観とかちょっと現代人には理解しがたいけれど
そのお陰で古代のミイラや遺跡が残って
現代にロマンを与えてくれているのかも。

ヒッタイト!しばらく嵌りそうです。

ああ、また熱が><(知恵熱?)
咳が止まらず、悪寒がして体中の関節が痛いのに
双子っちママのPC借りてブログ打ってる(笑)     

デート前夜に『天と地と』オール

2006年06月16日 15時03分55秒 | 

昨夜は読書オールしてしまった(><)
魂が1561年の川中島に飛んでた。

掃除も洗濯も終わったことだし、
とっとと昼寝すりゃ~良いのに日記書いてます(笑)
しかも今夜デートだし!!


謙信登場の小説をあれこれ読み漁ってて
(今日の画像ね)

なぜか後回しになってしまったのが海音寺潮五郎の「天と地と」
昨夜から今朝にかけて読んでたのは「天と地と」5巻。


この小説は当初は1年、50回の連載で契約したにもかかわらず
100回で終わらず、なんと116回の連載に伸びてます。
でも、長いとは感じない。
作者は最後まで書けなかったと悔やんでる。さもアリナン。
私ももっと先が読みたかった。。


今まで海音寺潮五郎の書いたものは
「戦国風流武士 前田慶次郎」ぐらいしか読んでなかったけど、
この作者は読者をワクワクさせたり「ふふっ」と笑わせたりするのが上手い!
戦闘シーンも想像力を刺激する書き方で
私も槍持って暴れたくなります^^

さて、「天と地と」は5巻という長編なので
感想述べてるとえらく長いことになってしまうのですが、 
子供の頃から~川中島4戦目の直後まで。

 
読んでると、謙信大好きになるのよ。宗教観も含めて。
そして信玄をブッ殺したくなってくる。

ホント、憎たらしい!!しつこい!!手口が汚い!!
謙信に感情移入して読むから一緒になって信玄が憎たらしくなってくる!
謙信も私も、ぶっちギレ怒ってるよ~~!

謙信が海音寺潮五郎にのり移って
その時々の感情を吐露して書かせてるんじゃ?
だからきっと読み手も謙信の気持がよく理解できちゃうの。


謙信の魅力って一言ではいえないんだけど、
人格は潔癖で私利私欲がない。

戦上手のうえ、義を重んじたのであちこちから頼られちゃうんだけど、
期待に応える男です!!
そんな謙信の周りに集まってくる長尾時代からの家臣
愛すべき武将たちがたくさん登場します。

越中方言で喋る鬼小島弥太郎
頼りになる参謀宇佐美定行
まだまだいっぱい。

この二人、架空の人物では?いや、実在している!
という両方の説があるのね。
どっちなんだろう?
今まで読んだ他の本にも出てきて良い味出してますが^^;

歴史小説は史実に沿っていても
作者がその時代のことを見てきたわけじゃないから
架空の人物を使ったりして読者を楽しませるフィクションも入ってる。
 

小説の中に出てくる数々のせりふも作者が脚色してるけど
海音寺潮五郎のは生き生きしてるんだよね。
リアリティーあるっていうか。。
そのせりふを言ってる人物の表情や仕草まで目に浮かぶ。

これから読むDearsも居ると想うけど。?。
ネタバレしちゃうかもだけど。。?

「天と地と」の中に出てくる架空の人物に
謙信の初恋の人で心の妻、最後まで結ばれずに亡くなった
乃美(定行の娘で”なみ”と読みます)が登場します。

本の中で、謙信と乃美は、生涯で数回しか顔をあわせないんだけど、
お互いに想いあってるのね。。。

謙信は生涯独身で女性を知らず、
不犯”ふぼん”といわれてるけど
(仏語で僧が戒律を犯さないこと。特に、淫戒を犯さないこと)
謙信と乃美の秘めつつ静かに抑えてる恋愛がね、すご~く良いの。

遠くから聞こえてくる乃美の笛の音に心癒されて会わずに立ち去る謙信と
帰ってきてください(戦から)と祈るだけの乃美の奥ゆかしさとか。。。
じれったいくらいだよ!(笑)

告ってキスぐらいしちゃえよ!!みたいな。爆


川中島4回目の戦に出る前夜、病床の乃美を見舞った謙信。 
このとき、乃美は自分の命の終わりが近いことを知ってるのね。

そんな乃美に謙信は初めて自分の気持を伝えるの。
ちょっと長いので省略して書き出すと

『そなたのことを俺は1日として忘れることはなかった
治ってくれな。このままではあまりにも二人とも哀れだ。
養生してきっと治ってくれ。俺は必ずそなたを妻にする。
きっとだ。きっとだ。

なぜ長い命ではないなどというのだ。
俺はいつまでもそなたとこの世を楽しみたい
今日以後、そなたには生きる精がついたはずだ
きっと元のように元気になる。俺がしてみせる

そなたの病気がいくらか良くなったら春日山の屋敷に移れ。
俺は毎日見舞ってやる。そうしたらきっと治るのも早い。

俺は時々琵琶をひいたり小鼓を打ったり
尺八を吹いたりしてそなたを楽しませてやろう
どうだ?これで治らぬということはあるまい』

DearsはこのせりふをGacktが言ったら。。。
なんて妄想をするかな?
でも、『風林火山』の謙信じゃありません。念のため。

こうして夜が明けると謙信は川中島に向かいます。

最後ね、 
川中島で謙信が信玄に切り込んでいるその時間に乃美が息を引き取るんだけど、
読みながら泣いちゃったよ。
謙信が凱旋して帰ると乃美の父である定行が出迎え
乃美の死を知らせるんだけど
謙信が空を見上げながら

『あくせくと32年の間、俺は何をしてきただろう。
関東管領職、上杉の名跡・・・虚しい限りのものではないか。
・・乃美、そなた死んだのか、俺をおいて・・・』

もう~~、胸キュン(><)

戦から勝って帰ってきても乃美は出迎えてくれない。
「ただいまー。」「お帰りー。」のハグハグが出来ないんだよ。(TT)

他の戦士たちは家族が出迎えて喜んでるのに。。
それを横でひとりで見てる謙信って。。(TT)



まだまだ書きたいけど、川中島のこととか。宗教観とか。。
しかし眠い(><)オールのつけが。。。

戦国という時代、男のロマンがぎっしり詰まっているのだけど、
切ないんだよね。。ホント。 
相手を殺さなくちゃ、こちらがヤラれる命がけの駆け引きがあって
命を懸けてまで何のために戦うんだ?

ささやかに平穏に
大切な人と一緒に笑顔で暮らすこと以上の幸せってない気がするけどね。。
 

嗚呼、もう昼寝しなくちゃ(><)
日記打ってる場合じゃない。
だって今夜はオールで新宿デートだもんσ(^◇^)
例の美味しい物食べてくるよ。

体調整えて隊長とデートさ!
・・・寒いオヤジギャグ。ぶるる

その後二人で裸になって朝まで****

岩盤浴・・・爆



「上杉謙信」長峯清成

2006年05月26日 23時04分00秒 | 
嗚呼。。。今日は地味な1日だった。
日記に書くような事件もネタも何一つない。 

ごみ当番したり。。
郵便局に税金払いに行ったあと歯医者さん行って。。
帰りに晩御飯のおかず買ってきた。

。。歯医者さんに行ったために前後に寄った郵便局もスーパーも
マスカラつけただけですっぴんで行ってました(爆)

ま、そんな平凡な1日でした。。 



歯医者さんでの待ち時間に「上杉謙信」を読み終えたんだけど、

謙信って元服してから死ぬまで、生涯戦ばかり。
もうねぇ。。。いくら戦が商売の武士でも
アレだけ次から次へと戦が続くとうんざりすると思う。。

倦むと思うよ。

 
天下を取ろうという野心より
将軍家を支えて関東からにらみを効かせるだけで
よかったと思っていたんじゃないかな?
この人、関東官僚になったために背負わなければならない戦が増えたのね。
 

援軍要請されたら儀のために立つ。
足元荒らされたら放っておけない。
一揆は年中勃発して沈静化するのに忙しい。
同族は謀反を起こす。。

中には意味の無い戦もあって。
あの信玄がたきつけて謙信の地元で一揆起こさせたりね。。--;

「風林火山」と違って「上杉謙信」は
逆の立場の謙信側から書かれているので。。。

信玄ね。。しつこい。いいかげんウザイ!

山に囲まれた甲斐の人だから、相当海にあこがれてたっつーか、
海路に出られて塩のとれる越後が欲しかったと思う。
太平洋側の北条や今川攻めるより
日本海側の謙信攻めた方が容易い。。。って軽く見てたような。。

ちなみにこちらの本では勘助はほとんど出てきません~~。^^

来年の大河、
「風林火山」と「上杉謙信」足して2で割ったような脚本ならいいのに^^





っつーか、こうして日記打ってる間も左の上奥歯の歯茎が痛いです(><)
ちょっとほっぺた腫れてふっくらしててシワが伸びた感じ(笑)
どうせなら両方腫れてくれたらぽっちゃり顔になってバランスいいのに。。。

虫歯じゃないんだけどね。。。
歯茎の痛み止めもらってきた。

早く治ってくれないと、みよしラーメンの開店に間に合わんじゃないか!!
ねえ・・・誰か、一緒に行こう?

あ、明日はロボットのブログスタートだわ!


風林火山・井上靖

2006年05月22日 21時04分27秒 | 
来年の大河ドラマの予習をかねて[風林火山]をこの前読み終えてて
・・あちらのブログでちょっと触れたんだけど。

 
謙信、本の中で一言も発してない・・・・・そっか

アップが必要な描写も無く・・・・そっか

歴史上有名な川中島の一騎打ちの場面も無く・・・・そっか

って!!そんなのあり~~!?(@@)みたいな終わり方。(爆)

まあね、主役は勘助なので。。
一騎打ちの前に勘助が死んじゃったらそこで終わるのもしょうがない?

武田の軍師・山本勘助ファンは美味しいけども。
勘助に何も思い入れが無い私は
戦国時代の小説として面白いと思っては読めなかった。

小説の中に山場があってもその山が低いんだ。。
物足りない。。。
 
諏訪や甲斐の山や川中島の地図が脳裏に浮かんでも
戦闘シーンの描写が血を騒がせてくれないんだ。。


さほど長くない小説なので1日暇があればすぐ読めるはずなのに
夢中になって集中して読めなくて
ワクワクすることも無く。。感動することも無く。。

勘助が夢を託す信玄にも由布(諏訪御前)など
登場人物のだれかに感情移入することもできなかった。

この短い1冊を1年分の大河にして話を膨らませるには
今年のように小粒な主人公の周りにいる
メジャーな武将をどんどん出して盛り上げていかなくちゃだよね。。
ってことは来年謙信の出番も原作よりは増えることを期待!


大河は勘助X由布の部分がメインになりそうな。。
やっぱ、由布姫いっぱい出さないと、絵的に華が無いよね。
って、由布姫短命なんですけど~~。
後半まで引っ張るんでしょうか?

今年の大河の信長も引っ張ってまだ生きてるんですけど~~。

ま、信長ファンはいいよね?
視聴率獲れるのは一豊ファンより信長ファンだから^^

さて、今夜読むのは「上杉謙信」長峯清成 著書 

「高台院おね」著者 阿井景子

2006年02月19日 17時21分33秒 | 
今日の私は過激です。
近寄ると怪我するぜ!(爆)

「高台院おね」
これほど読みながらイライラした歴史小説は初めてだった。
この怒りはブログにぶつけないと治まらない!!(笑)
 

途中何度もゴミ箱に投げ捨てたい気持ちと、
もうちょっと読めば面白くなるんじゃ?と言うかすかな希望と戦ってたけど
最後までおねの人間像なんて魅力のカケラも表現してない。
TVドラマならチャンネル変えるけど、
お金払って買った本なので最後まで我慢して読んだ感じ。

この本に書かれている時代は秀吉が死んでから正妻おねが没するまで。

当然この間には関が原の戦い・大阪冬・夏の陣も絡んでくる。
なのに!!
関が原の戦い当日に触れてるのがたったの5行。(爆)
オイオイ。。。この日を境に豊臣家に暗雲が忍び寄ってくるのに
さらりと5行で片付けて、おねの心情はスルーみたいな。。。
このときのおねと子飼いの大名や秀秋との絡みももっと読みたかったのに。。
おねの人生の中でも転機になる山場なのにたった2行で凹んだよ。。。

「このときおねは戦況が分らぬまま18日豊国社に詣で
亡き秀吉の太刀・装束などを奉納」

これだけ。。? 
もうちょっと深みのある心情とか書けないのか?みたいな。
その時々の事件に触れたおねは
「嬉しい」「悲しい」「喜んだ」で片付けていいの?。。。
女性作家なんだから男性の作家とは違って
女性の視点から見たこの激動の時代を書くとかさ。。。
なのに目新しい発見も何もない。。

おねが主役じゃない本でさえ、
もうちょっと深みのある人間像を感じ取れる文章に触れることがあるのに
事実関係だけ集めた資料を読んでるような気になる。
小説なんて面白く脚色してる部分があってもいいとおもうの。


この本、小説じゃなくって金銭出納帳とスケジュール表が合わさったような。。。
数字ばかりが目に付いた。。
読んでて数字の多さに嫌気がさして何度も読むのやめようかと思ったほど。

○年○月○日○○神社へ詣
銭○○貫を奉納
 
○年○月○日○○社参
○○に小袖○枚を贈る

○年○月○日○○
○○が発病、祈祷料○○

○年○月○日○○
○○が死去。○○日喪に服す

○年○月○日○○
○○来訪。供に昼を食す。

ずっとこんな調子で読んでて頭にきた。
小説って読んでて主人公とともに泣いたり喜んだり感情移入するのが面白いのに
痒いところに手が届かない歯がゆさが残る。
感情移入も何も出来ないないつまらない本でもう読み返すことはない。

著者の阿井景子。。。この人の書いたものを読んだのは初めてだけど
「高台院おね」を含めて他の本のレビューも探したけど、見つからない。
もう他の本を手に取ることはない!!

「タイガーと呼ばれた子」

2005年12月22日 00時28分47秒 | 
暮れでやることはいっぱいあるのに
『タイガーと呼ばれた子』読み始めたら引き込まれちゃって
ちょっと暇があった時やキッチンで煮物作りながらも読み終えました。

『シーラと言う子』と続編の『タイガーと呼ばれた子』をこのブログで紹介したら、
周りのお友達、私と同世代の子育て中のお母さんだけでなく
20代の男の子も女の子も興味持って読み始めてると言ってくれて
ちょっとブームになってます。

 
私は『タイガーと呼ばれた子』を買う前にユーザーレビューや
データーベース読んでしまってちょっと誤解してた部分があって(汗)。
 
レビューに書かれてたのが、
 
髪はオレンジに染めてパンクファッションに身を包み
7歳の頃のことを何も覚えていなかった
『あんたは自分があたしの人生をよくしたと思ってるんでしょ?
あんたのおかげでよけい悪くなったんだよ。
うんとうんと、何百万倍も悪くなったんだよ!』
 

こんな文章が目に付いたので 
「トリイとシーラの間に亀裂のようなことがあったんじゃ?相当悲惨な続編か?」
と思ってしまってしばらく買わずにいたの。

けど。。。
やっぱりその後のシーラのことを知りたくなって買って読みました^^

不幸せで一度も愛情を与えられない(愛情すら知らない子)が
いったん暖かい愛情に包まれてひと時の幸せを手にしてしまうと
喜びに溢れていた分、再びもとの独りぼっちに戻るのは何百倍も苦しいよね?
愛情を知らなかった頃以上に深い悲しみの中に沈んでしまうんだよね。

振り返るとトリイとの楽しかった時間が思い出として残っていても
もう二度とあの楽しい時間は戻ってこない。。と思ったら
記憶さえも消してしまった方が楽になるんじゃないかな。。
辛かった思い出より、楽しかった思い出の方が少女の胸を締め付けることもあるんだね。
楽しかったのは奇跡だったのでは?と思ってしまったら
輝いてた時間を記憶から消したくなるのかも。

恋愛関係でも失恋した後なんかにこういうことってあるかな?(爆)
「もうあの人のことは忘れよう。。その方が楽だ。。」みたいな気持ち。


シーラはトリイに向かって
「トリイは行ってしまうときに全部を一緒に持っていってしまったんだよ―――
太陽も、月も、星も、全部を。
もう一度すべてを持っていってしまうのなら、
一体どんな権利があって私にあんなものくれたの」と言います。

7歳のシーラにとって、トリイとの別れは本当に心が痛かったと思う。
実母に捨てられ、やっとめぐり逢えた自分を愛してくれる唯一の人、トリイともお別れが。。
養子に行った先でも虐待があって人間不信になっちゃうよね。。
可愛そうなシーラ。ギュッと抱きしめてあげたくなりました。


人って誰か一人でもいいから自分のことを心配してくれたり、
気に掛けて守ってくれるだけで安心して強くなれるんだよね。
その誰か一人を失ったとき、心が痛すぎて悲鳴上げちゃうよ。
でも、その寂しさを乗り越えて
「タイガーと呼ばれた子」の中で、シーラは素敵な少女に成長してたよ。
いや、成長過程なのか。。
私には魅力的な少女に映りました。

14歳にしては身の回りで起きてることを冷めた目で見てる感性の鋭い一面があったり
平均台の上で必死で精神バランスを取ってるような・・
たまに情緒不安定になって浮いたり沈んだりする危うい中、
SOSを出せるのはトリイにだけ。
再び出会えたトリイーの愛に包まれて成長していってます。

2人の出会いは砂浜で見つけたダイヤモンドのように貴重な偶然なのか、
それともお互いが引き合った出会いで必然なのか。。。?
本当の親子よりも親子のような絆が生まれて
「タイガーと呼ばれた子を読んでよかったです。



PS:
24日のドームライブ終了後、
例年と同じ顔ぶれでドームの近くで食事できるところを予約してあります。
当日、お腹をすかせて彷徨っている方、まだ席に余裕がありますので^^良かったらどうぞ。

お母さん僕が生まれてごめんなさい

2005年11月14日 04時17分17秒 | 


昨日の自分の日記を読み返してみた。
その中で、 


「すべての子どもが「生まれてきてくれてありがとう」と親に想われ
すべての親が「産んでくれてありがとう」と想われるような親子関係があったらなぁ」


私はこんなこと打ったのだけど。。。。
なぜこんな言葉が出たかと言うと、ある親子の書いた詩が頭に浮かんだから。

確か、2年ぐらい前?に私の日記で脳性マヒの15歳の男の子
やっちゃんという子が作った詩を紹介した記憶があります。
もう一度あらためてやっちゃん(土屋康文君)という子の詩を紹介したいです。 

著者の向野先生があげる言葉に対し、表現したいことと一致すれば、目をぎゅっとつぶって
イエスのサイン、間違っていれば舌を出してノーのサインを送るという方法で作られた詩です。

とてもせつなくて、優しくて、暖かくて、悲しくて、世界一美しい言葉の詩で
いつ読んでも涙が出てしまいます。 
今日、再び紹介したいと思います。



お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい 著者 向野幾世 
 
ごめんなさいね おかあさん
ごめんなさいね おかあさん
ぼくが生まれて ごめんなさい
ぼくを背負う かあさんの
細いうなじに ぼくはいう
ぼくさえ 生まれなかったら
かあさんの 白髪もなかったろうね
大きくなった このぼくを
背負って歩く 悲しさも
「かたわな子だね」とふりかえる
つめたい視線に 泣くことも
ぼくさえ 生まれなかったら


やっちゃんの詩に対するお母さんの返事


わたしの息子よ ゆるしてね
わたしの息子よ ゆるしてね
このかあさんを ゆるしておくれ
お前が 脳性マヒと知ったとき
ああごめんなさいと 泣きました
いっぱいいっぱい 泣きました
いつまでたっても 歩けない
お前を背負って歩くとき
肩にくいこむ重さより
「歩きたかろうね」と 母心
”重くはない”と聞いている
あなたの心が せつなくて

わたしの息子よ ありがとう
ありがとう 息子よ
あなたのすがたを 見守って
お母さんは 生きていく
悲しいまでの がんばりと
人をいたわる ほほえみの
その笑顔で 生きている
脳性マヒの わが息子
そこに あなたがいるかぎり


そして、やっちゃんが返事を返します。


ありがとう おかあさん
ありがとう おかあさん
おかあさんが いるかぎり
ぼくは生きていくのです
脳性マヒを 生きていく
やさしさこそが 大切で
悲しさこそが 美しい
そんな 人の生き方を
教えてくれた おかあさん
おかあさん
あなたがそこに いるかぎり



親子でごめんなさいと言いながら、
生まれてきたことも産んでくれたこともきっと感謝しているんだよね。 
やっちゃんはこの詩を作った2ヶ月後、15歳で亡くなっています。


http://www.mm-labo.com/ambookreview/asin/4594035930.html

『シーラと言う子』 トリイ・ヘイデン著

2005年11月13日 20時23分04秒 | 


このところ、衝撃的な犯罪事件の犯人が10代だったというニュースが続いて
背筋が寒くなる。
静岡のタリウムを使った母親殺人未遂も
男子生徒による町田の女子高生殺害事件も
何でこんなむごいことできちゃうの?

何で?何で?と言う言葉しか出てこない。


先日、ノンフィクションの『シーラと言う子』を読んだのだけど
冒頭の数ページを読み始めたときに、あまりの衝撃で

「何で?何で?」と思いながら読んだ。

著者のトリイという女性は児童心理学者で精神医学の研究者。
通常の授業についていけない子どもが通う特殊クラスの教師をしています。
その当時書いていた日記が本として出版されました。

トリイのクラスには精神障害、情緒障害、肉体的障害など
あらゆる障害を持った子どもが通ってきてるのね。
本の中に登場してくる実在の子供達は
神経の病気で激しい発作を起こしたり、分裂病で幻覚を見る子。
自閉症の子。全盲の子。
自殺未遂をしてそのときに飲んだ配水管クリーナで喉が溶け、
喉に人口のチューブを使ってる女の子もいる。

6歳から9歳までの目が離せない子ばかりのクラスで生徒は8人ぐらいだったかな?        
トリイと素人のアシスタントの男性。
14歳のボランティアの女の子でやっと保たれています。
このクラスは周りから「くず学級」と呼ばれてて。。。
何処にも受け入れ先のなかった子ばかりが集まったクラス。

ある日トリイは新聞を読んでいて
 
『6歳の女の子が3歳の男の子を誘拐し、木に縛りつけ火をつけて焼いた』

と言う背筋も凍るような事件の記事に目を留めます。
このとき、トリイは後に犯人の女の子が自分のクラスに入学してくるとは思ってなかったのね。

この犯人の女の子は身柄を拘束され精神病院に入るはずが、
空きがなくてしばらくトリイのクラスで受け入れることに。
それがシーラと言う重度の情緒障害児の女の子。

乱暴で、垢だらけで、鼻を摘みたくなるほど臭く、
敵意丸出しの目で奇声を発し暴れる子。
クラスの皆が大切に育てていた金魚も平気で殺してしまう。

シーラがクラスにいることで他の生徒達はパニックを起こし
他の生徒達の父兄からも心配の声が上がる。

誘拐され火をつけられた男の子の親の立場・父兄の立場になって
感情移入してこの本を読んだらシーラのことは許せない。
シーラの将来の幸せなんて許せないと思う。。

でも、読むにつれてこのシーラと言う女の子は犯した罪は大きいけど、
生まれてからの6年間に味わってきた辛酸が重過ぎて
将来は幸せになってほしいという気持ちにさせる子。
トリイも心を開かせようと努力します。

4歳の頃、実母は高速道路上でシーラを放り出し、弟だけ連れて捨て去り 
車から放り出された時の怪我の痕と心の傷が深く残ってます。
季節労働者用のキャンプ暮らしをする継父は貧困で食事もろくに与えず
酒飲みで暴力を振るい何度か刑務所へ。
その間シーラはあちこちたらい回し。
シーラの着るものは1着だけでオネショしたままの服を洗いもせず
暑くても寒くても1年中同じものを着てる。

シーラは自分の心の居場所がなく、愛情を知らないの。
「幸せ」と言う意味すら体験してないから知らずに育ってきた。
それが当たり前で、もっと別の世界があることすら知らない。

こういう悲惨な環境でも生き抜いていくためにシーラは幼くして鋼のような心を持って
それがまた悪循環になり冷血な行動に出てしまう。

きちんとした教育も受けていないシーラは読み書きすら出来ないと思われていたけど、
なんと教わっていない小学3年生の算数の問題もすらすら解いてしまい
IQが180以上の天才少女だったことが分る。

そして。。。

この先は機会があったらぜひ読んでください。

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『シーラと言う子』読んでる途中何度もせつない気持ちになってしまって。。
リアルなので、読んでて「嗚呼。。。やりきれない」と思うことがたびたび。。

この本の続きでトリイ著書の『タイガーと言う子』と言う本も出ています。
『シーラと言う子』の続編。
でも私はまだ買ってないので読んでません。
こちらの本の中でトリイは7年後にシーラと再会し、
14歳に成長したシーラのことを書いてます。
データーベースを読むと、なんとなく気が重くなってしまって
まだ手に取る気になれないのよね。。。

 
20年ほど前?『積み木崩し』と言う本が日本でベストセラーになって
娘が更正し一応ハッピーエンドと言うことになったけど、
後にこの家族が味わうの裏の葛藤、有名になったことで娘が受ける世間の風や 
「私のことをネタにして書いてお金をもうけて。。」という親への不信感。。。
先日その後の積み木崩しがドラマ化されてるのを見ました。

そっくりなことがシーラとトリイの身にも起こります。
14歳になったシーラはトリイに向かって
「あんたは自分があたしの人生をよくしたと思ってるんでしょ?
あんたのおかげでよけい悪くなったんだよ。何百万倍も悪くなったんだよ」と言います。
 
『シーラと言う子』と著者のトリイに対しての評価は賛否両論。
トリイを教育者として絶賛し、
こんな教師になりたい。出会いたいという声もあれば
一方では偽善者と言う声もある。
私は。。。そんなことどうでもいい。その後のシーラが気になる。
もしこの本を読んだ人がいたら感想を聞いてみたいな。

今、シーラは30代になり、飲食関係で働く独身女性と言うことだけ分ってます。
幸せなのかな?

未成年が犯罪を起こした事件をワイドショーなどで報道するときに
少年犯罪心理学など、専門家がいろいろコメントしてるけど
今の社会って複雑で難しくてひと括りにできないんだよね。
私のような何の勉強もせず知識もない人間が偉そうなことは何もいえないのだけど。

すべての子どもが「生まれてきてくれてありがとう」と親に想われ
すべての親が「産んでくれてありがとう」と想われるような親子関係があったらなぁ・・・と思う。

それでも静岡の女子高生はタリウムを母親に飲ませて犯罪を犯してしまうんだろうか?
精神鑑定をして一体何が分るんだろう?

母親には後遺症も残らずに助かってほしいと願うけど、
意識が戻ったとき、自分の身に起きた事実。自分が生んだ娘がしたことを知ったら。。。
この先ずっと地獄の苦しみを受けると思う。
そして娘も。


「火車」 著者:宮部 みゆき

2005年10月16日 17時42分12秒 | 


今朝、6時。運動会の決行を知らせる5連発の音がして
直後に町内会の役員さんから「運動会しますのでテント張りのお手伝いを宜しく」という電話があった。
で、旦那が出かけてからのんびりと「火車」を読む。 

昨日から結末が気になったまま読む時間がなくって
今日は絶対に一気に最後のページまで読んじゃう!と、決心して残りの約4分の1を読み始め
朝食も食べずに読み終えたのが8時。

この本、お勧めです。是非読んでみて。
推理小説なので、何処までネタバレして書けば良いかなぁ。。。?

えっと。。この本読むと、クレジットカード作るのが怖くなります。
ローンでの買い物が怖くなります。
そして、やたらにアンケートに答えるもんじゃないな。。って思う。

通販の雑誌に入ってる綴じ込みハガキで買い物してアンケートに答えると
粗品プレゼントなんて言葉に吊られて自分のパーソナルを書き込んじゃったりってことあるでしょ?
年齢や仕事、家族構成とか、趣味とか。。。
これ、漏れて悪意的に使われたら怖いよね。。。

そして、パーソナルといえば、こういうブログもパーソナルデーターを自ら書き込んでる。
PCの向こう側に見ず知らずの人がいて私のパーソナルを把握していく。
それが毎日200カウント前後増えていく。。怖いね。


で、「火車」に話を戻しますが。。。

データーベースには
『休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。
自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―
なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか?
謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。』

この本、長い。。無駄な描写もある。
でも、状況証拠だけで犯人と被害者を結び付けていく過程の面白さがあって
犯人にも心底恨みたくなるほどの憎しみが沸かないのは
犯人も不幸で、つい同情してしまう。。やってることはかなりひどいのにね。。。
そして最後、、文中でやっと犯人にたどり着いたと思ったら。。。
え~~ここで終わり?もうチョと先も書いてよ!!みたいな不完全燃焼。。。(爆)


『火車』とは仏語。
生前悪事を犯した亡者を乗せて地獄に運ぶという、火の燃えている車。
また獄卒が呵責(かしやく)に用いるという火の車。

これと似たようなことが冒頭のエピグラフに書かれてます。
こんな車乗りたくないね。。。



今夜は旦那が運動会でもらってきたスタッフ用の幕の内お弁当が4人分もある。。。
なぜか残ってしまったらしくて余分に配ってくれたらしい。
何も参加してない(つーか、行ってないし・・)私の分も?^^;
ってことで今夜晩御飯作りませ~~ん。
楽チンだ~~い。
今夜は楽チンついでに温泉行ってもっと楽チンしたい~~。

楽チン。。楽ちゃん。。今ごろ何処で何してるんだろ?爆