みかえる族の漫遊記 ~小林直生ブログ~

うあ!外国人だらけだ!

 24才から45才までの魂の決定的な成長期をドイツで過ごし、ふたたび50代の繊細な時期、二年間をドイツで生活した私は、日本国籍ではありますが、やはりドイツ人であります。

 おまけに、北海道は札幌生まれのせいか、私は学生時代、東京で随分と苦労をしたものです。東京の男性の言葉がみな「オネエ」言葉に聞こえ、本音を口に出さない「風習」には、驚いたものです。

 なんせ、北海道弁には、「尊敬語」や「丁寧語」と言ったものはほとんど無く、男女の言葉にもそんなに大きな差はありません。ドイツ語にも、丁寧な言い方はありますが、基本的には、北海道弁と同じです。

 ドイツ語でゴミを捨てることを、wegwerfen すなわち「ゴミを投げる」と言いますが、北海道弁でも同様にゴミを投げると言います。

 北海道では、「今日は暖かいんでないかい」と言えば、「今日は暑いね」とほぼ同義語ですが、ドイツでも「暑い」ことを、warm すなわち「暖かい」と言いますね。

 ドイツ語の起源は、もしかして、北海道弁ではないかと思うくらい、時々ではありますが、似ているところがあります。

                 

 以前シュトゥットガルトに住んでいた時、日本からある女性が私を訪ねて来て、街を案内していると、こう言ったものです。

 「うわー、小林さん、ここは外人だらけですね!」

 すかさず、私は答えたものです。

 「ここで外人はあなたですよ」

 この気持ち、今はよく分かります。池袋、東京、大阪、札幌を歩いていて、「うわー!外人だらけだ!!」と心の中で叫んでしまいました。

 私も、脚の長さが生まれつき左右違うので、変な歩き方をしますが、でも、やはり、ドイツ人と比べると、日本人の歩き方はなんか変だなあ。まだ、靴を履いて歩くことに慣れていないみたいです。草鞋とか雪駄とか、下駄を履くと決まるのかもしれません。

 それに、どこへ行っても、特にシュタイナー系の施設に行くと、皆、汚い靴をはいていて、おまけに靴ベラというものがありませんね。スニーカーを靴紐を締め直さなくともいい状態で、ユルユルに履いているみたいな人が多いですね。

 革靴をキチッと履く文化はまだ定着していないのでしょうか。

 ドイツ人が嫌がることのひとつに、「摺足(すりあし)」がありますが、基本的に畳の上を歩くことに慣れた日本人は、革靴を履いて摺足で歩くことが多いようです。これは、もしドイツやヨーロッパに行かれるようなことがあれば、やめた方が良いでしょう。

 それから、歩いていて、意味不明に急に立ち止まる人が多いのにもびっくりではあります。

 日系ドイツ人は見た!これにてスタートであります。


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コメント一覧

小林直生
ユーカリ様 そうですか、女性は皆靴が大好きかと思っておりました。良い靴は、結局健康にも良いですから、気をつけると良いですね。
ユーカリ
私には少々耳の痛いお話です。
私は前世では、草原とか砂漠とかジャングルとかで裸足かそれに近い状態で暮らしたことが多かったのではと思われるくらいに、子供の頃から今に至るまで、靴というものに一向に馴染むことができません。
自分の気に入った靴を探すのも大変だし、そもそも靴屋に行くことが苦痛なので、一度気に入って靴を一足買ったら、ぼろぼろになるまで履き続けるとことになってしまいます。
でも「おしゃれの基本が靴」というのは本当ですよね。これからはもう少し、自分の足元に気を配りたいと思います。
小林直生
Paula様 コメントをありがとう御座います。そうですか、ドイツにいらした方、ですか。ということは、もしかするとドイツでお会いしたことがありますか?

 さて、貴重なご意見をありがとうございます。確かに、気候等で、靴が傷みやすいのは確かですね。それはそうなのですが、私が言いたかったことは、靴を磨いていないとか、のレベルで、靴の手入れがされていない、ということだったのです。

 オシャレの基本は、靴ですよね。いくら良いものを着ていても、靴があまりにも安物だったり、汚かったりすると台無しですよね。

 ドイツでも、シュタイナー系の人々の靴が汚いのは結構有名です。

 日本語とドイツ語との比較もとても興味深いですね。ありがとうございました。
Paula
小林さん、こんにちは。
いつもブログを楽しく読ませていただいていますが、今回が初コメントです。
これからどうぞよろしくお願いします。

さて、
日本人の靴が汚いのは、土壌と気候の違いが大きいですよ。
ドイツの凍土では、多少の雨でもぬかるむことはまずありません。
日本は高温多湿で土がユルいので、雨が降ると一発で靴がぐちゃぐちゃになります。

だからこそ、汚いものを入れないように、屋内は土足で上がらない習慣になっています。屋内で靴下やスリッパで歩くから、転ばないように摺り足になってしまうんです。

朝靴を履いてから寝る直前まで、靴を履いたままでいられるドイツと違い、頻繁に脱いだり履いたりを繰り返さなければならない日本では、そのたびに靴紐をしっかり締め直すのは相当な手間です。
革靴文化の浸透は難しいでしょう。

それから、私はドイツ語で話す時と日本語を話す時で、自分の歩き方や身振りが変わるのを感じます。日本語の方がシラブルが多く母音が強いせいでしょう。小刻みで浮き足立った歩き方になります。
ドイツ語のときは、大地を一歩一歩踏みしめるような堂々とした歩き方に自然となります。

ドイツから帰ってきたばかりの頃、日本の子どもがちゃんと立っていられず、ぐにゃぐにゃとよく床に寝転ぶのにびっくりしました。
今では、なぜそうなるかわかります。
それは、日本語のあり方がそうなっているからです。
ドイツ語は、一語一語の粒が立っていて、下から上に伸びる力があります。
日本語は、湿り気が多く上から下に流れていきます。(だから縦書き)

ドイツ語で、独立を意味するUnabhaengigkeitは、直訳するとぶらさがっていないことを意味しますよね。
願わくば、日本語で思考しているときも、ぶら下がらず自分の足で立っていたいものです。
小林直生
chiko様 そうですね。民族のエーテル体(無意識)に深く刻まれた、畳歩きの摺足、簡単には変わりませんよね。それから、スープやパスタをズルズル音を立てて食べるのも直りませんよね。
chiko
摺り足は直りませんよ。あれは無意識ですから。

ウチの下の娘は、5歳からアメリカに住んで、今10歳になりますが、8歳くらいのクリスマスガーデン(あのぐるぐる歩いて、ろうそくに火を付けて帰ってくる行事)で、まだ摺り足で歩いていて、驚きました。普段はそうでもないのですが、緊張したり丁寧に歩こうとすると、腰が下りて摺り足になるようです。5歳からアメリカに来ていてもそうなのですから、普通に日本に暮らしている日本人は、とてもそれを変えられないでしょうね。まだあと3世代くらいかかるのかも。
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