ab Cuore 

帰国した時ノンポリだった私が見たのは≒無政府状態の日本。
ショック、怒り、希望をこのブログに書きました。

6/22-23 中村浩子 And then 第40話

2024-06-23 11:18:43 | あほ


6/22-23 中村浩子 And then 第40話


益田は内田洋のことを同業者だと考慮していた。

医者が医者に何をききたいのですか?

益田は内田の顔を見るなり言った。


内田はいろんな”手”を使うつもりだった。


一般論として益田先生は女性は医者に向いていると思いますか?

益田は言った。

料理人と同じで外科医なんか結構力が要りますからね、

女性がなるなら腕力・筋トレも必要でしょう。

しかし能力的にはと内田が言いかけると

能力的に女性が外科医に向かないなんてことは絶対にない。

と益田はむすんだ。


僕は同業者と結婚しましたが、益田先生はどうですか?

僕は忙しすぎて、結婚どころかほどんど付き合いもなかった。

見合いは何度かしましたが、デイトもよく忘れて結婚相手に向かないと

言われたもんです。


ここで内田は方向を変えた。

益田先生は浩子さんを殺害した動機は女性であることが関係あるのですか?

内田はさらに、常識的に見れば、患者を傷つけることは考えられない。

益田の中にチェレンジしてみようと言う気が起きた。


浩子さんは僕をなぜか気に入って、僕と寝たいと言い出した。

好みの問題以前に人妻だし、僕はそんなに誰とでも寝たいと思わないもんで。

それはわかります。 僕も患者と肉体関係は持たないでしょうと益田が言った。

何度も電話をもらいまして、でも時間が作れなかった。

休暇が決まったとき、会うことにしました。

浩子さんに病院に来てもらってそれから外出するつもりでした。

彼女が来て、僕の控室というか、そこに招きました。

隣室で刑事たちに緊張が走った。


浩子さんは僕と寝たいと言ったくらいだから僕にまとわりついてきた。

それから階段から落ちた原因は恐らく・・・・

益田は慎重になった。今度は医者が相手だ。

腰とか、とにかく診察しましょうと言うことになって、

浩子さんを診察したんです。

浩子さんは還暦とは思えない見事な体で、とてももう不妊の体に見えませんでした。

診察台でも彼女は僕に抱きつこうとした。

婦人科の診察台じゃなかったので、ひざをひもで固定にして

膣内を見ました。

彼女は触られるだけで感じてしまう、そのたびに子宮も収縮して

女性の体って始めて目の当たりにしました。

子宮をつかんでみると、浩子さん、喜んだのです。

産婦人科の医者ならどう思ったでしょうね。


益田はしゃべり過ぎたと思った。


益田が黙ったので、内田が言った。

僕は産婦人科じゃありませんが、女性は妊娠することで

肉体的に、性的に満たされる場合もあるようです。

益田は言った。

疲れましたよ、先生。

またにしてくれますか?


益田はあの日の浩子に対する嫌悪感が湧き上がり

続けていけなかった。


益田は一人になってから考えた。

浩子は幸子とはまったく違って子供だった。

年齢と性欲は必ずしも同じに発達しない。

浩子をあんなふうに傷つけることはなかったかもしれない。


でも自分を求めてくる浩子は益田は許せなかった。


益田は寝付くとごく初めに同じ夢を見た。

それは益田が浩子の切り離した子宮を引っ張り出すあの瞬間だった。


臓器を体内から引っ張り出すことは外科手術であった。

しかし、浩子の他の臓器から切り離した子宮を引っ張り出すことは

意味が違っていた。

それは浩子の性欲を崩壊させる目的だった。


それによって浩子が死ぬのはわかっていた。

だけど、ただ殺すのは望まなかった。


なんでそんなに子宮が憎いのか、益田は考えるのを避けた。


夢の中では引っ張りだした子宮を浩子の鼻づらにもっていき

益田はこれがお前の子宮だと浩子に見せていた。

浩子の表情は目が覚めると思いだせなかった。




















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