親切とおせっかい

会社帰り、人通りの少ない道を歩いていると、前をみごとな「千鳥足」のおじさんが、ふらふらと歩いていました。
私が追いつく頃に、足がもつれて停まっていた車の方へ、ヨロヨロともたれかかったかと思ったらシリモチをついてしまいました。
見かねて「大丈夫ですか？」と少し距離を空けながら声をかけると「だめぇ」と笑顔で返事をするので、「どこまで行くんですか？」と尋ねると「錦糸町」。
「錦糸町行くなら行き過ぎてますよ、この道をまっすぐ行くと浅草。錦糸町なら浅草線に乗ってJRに出るかバスですよ。」
それを聞いてもふらりと立ち上がってまっすぐ浅草方向へ歩いていきます。
「やれやれ大丈夫かなぁ」
と思いながらも先を歩いていると、少し行った所で道の端に座り込みました。
少し休めば酔いも冷めるかしら？とそのまま行こうかと歩き出しましたが、どうにも危なっかしいので思いなおし来た道を引きかえりました。

交番のある所まで戻り、おまわりさんに事の次第を告げると奥からもう1人若いおまわりさんも出てきました。
「あ～今日は浅草橋の方でも酔っ払って動けなくなった人がいてね、年の瀬で車は急いでるから危ないんだよね。」「様子を見に行って見ますから」「年はいくつくらい？服の色は？」と尋ねられてハタと、おじさんの風貌をあまりきちんと見ていなかったことに気がつきました。
「黒っぽいコートで・・・初老ですね、50～60くらい」「白髪？」「いえ、それほどでは無かったと思います。」「何分くらい前？」「ほんの少し前、ついさっきまで座り込んでいましたから。」
そこまで聞くと若いおまわりさんが自転車に乗り出動。私はその後を小走りについていきました。
しかし先ほどまで座り込んでいた所には、もう姿は無く、おまわりさんは少し先の交差点まで自転車で辺りを見ながら行きましたが、やはり見つからなかったようで引き返してきました。
「いませんね。」「もう少しこの辺りを見てみますよ。ありがとうございました。」「よろしくお願いします。」

ま、無事に電車なりバスなりに乗り込んでくれたならよいのです。


さて自宅近くのコンビニ。
卵を買おうとすると4種類ありました。多くは必要ないので6個入りの2種類を両方手にとって見ました。おや？
1つは賞味期限が一昨日。
レジのお兄さんに言っておくべき？とも思いましたが、ここはおせっかいのように感じられて言わずにもう1つの賞味期限に余裕のあるものを購入しました。

う～ん、どっちもおせっかいだったのかな。