昨日、休みを取って観に行ったのがこの
スーパーオーケストラ2009
私が吹いている吹奏楽のバンドのメンバーの多くが
管楽器を担当しています。
吹奏楽バンドとこのオケ、同じ先生が「言いだしっぺ」なのです。
「オーケストラでソロを吹ける管楽器奏者」
として吹奏楽畑で吹いてきたメンバーを鍛えたかったようです。
弦楽器、管楽器それぞれ先生のお眼鏡にかなう人間を集めた
「スーパーオーケストラ」というわけなのです。
その第1回目のコンサートのプログラムは
・ベートーヴェン:交響曲第1番
・プロコフィエフ:ピーターと狼
・コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
そう、以前ピーターと狼の絵本やCDを借りていたのは
この曲の読みを担当するかもしれなかったから。
幸い(笑)他に喋りのプロのあてがついて
私はのんびり客席で楽しむことができたわけですが
なんと面白いことに読みを担当したのは女流落語家。
どこからどうやってそんな方を呼んできたのかわかりませんが
なかなかソソラレるプログラムと内容でしょう?
実際、飽きないステージでした。
ベートーヴェンの1番ってお恥ずかしいんですが
正直聴いたこと無かったかも・・・
初期の作品とあって、人気曲と比べると古典的なのかな。
「ピーターと狼」
曲名を聴いてもピンと来ない方でも、曲を聴けば
「ああ!この曲ね」と思われるでしょう。
有名で親しみやすいフレーズが何度も出てきます。
音楽劇仕立てで、登場人物それぞれに楽器とテーマが割り当てられ
お話のスジと曲がリンクして進行。
曲中にはナレーターを入れる指示もあるので、
子供が初めてオーケストラの演奏を聴くシーンに最適な1曲です。
演奏面ではとりわけ小鳥=フルートは大活躍ですのでソリストの技量が問われます。
しかしそこは無問題、ソリストはフルートの先生ですから。
○ッキーさん、おつかれさまでした。
しかしやはりオーケストラの管楽器というのは小さな音でも
そのままホール全体に聴こえるので、ちょっとした音の欠け、吹き損じも
「あら」
となるので怖い。吹奏楽とは緊張感が違うだろうなぁ。
クラリネットなどは特に。
吹奏楽ではクラは各パート2~3人態勢で3パート。
総勢6~9人が平均的。時には大編成で15人とか20人とか。
むしろ「吹きすぎないこと」、「皆で揃えること」が重要視されます。
オケの管楽器奏者は全員がソリスト。各楽器1パート1人。
当然しくじればフォローしてくれる人はいません。
先生が「鍛える」というのは、オケを経験することで
ソロを(技術的にも精神的にも)任せられる人間を増やして
バンドの底力をあげよう、ということなのかな、などと考えました。
さて、ピーターと狼。
指揮台の隣に高座をしつらえて・・・不思議なステージセッティングが完成。
私の一番の興味はこの「読み」でしたから
演奏よりむしろこの女流落語家さんの読みに集中。
リラックスした「枕」での伸びやかな喋りが、一転
曲が始まると硬くなってしまったのでしょうか、少し早読みで
言葉が観客に届く前に読み進んでいるような印象になりました。
1人心の中で「あ~、今のところはもっと“立てて”読んだ方が」とか
「もっと間が欲しい」とか考えてしまいました。
変に勉強したもんだから純粋に楽しめないのが考えもの。
でも、これはオケとのキャッチボールですから、「朗読」とは違います。
自分の読みたいスピードで読んでいては曲からはみ出すかもしれません。
「難しいんだろうなぁ~」
でも今回聴いていて、保留していた「朗読サロン」の申し込み
やっぱり申し込もうか・・・という気持ちが盛り上がってきちゃいました。
う~ん。
そうそう、そしてプログラム最後は「ハーリ・ヤーノシュ」。
これまた私はきちんと全部聴いたことが無く、大変新鮮で楽しみました。
「ピーターと狼」同様ストーリー仕立て。
場面ごとに音楽も特徴的で、楽器編成も独特。
ハンガリー民謡と、どうやら実在した「ハーリ」の手柄話(ホラ話)に
モチーフを得たという「ハーリ・ヤーノシュ」。
ツィンバロンというハンガリーの民族楽器を使うところは
今回は電子チェンバロで。さすがにツィンバロンの演奏者は呼ばなかったか・・・。
ツィンバロン:ツィターやハンマーダルシマーの類。
演奏するところを見てみたかった・笑
来年の第2回目の演奏会も開催が決まっているそうです。
2010年11月13日(土)18:30~
大田区民ホール アプリコ大ホール
ベートーヴェン:交響曲第2番ほか
お気づきでしょうか。
ベートーヴェンは今回第1番。
来年第2回に第2番。
順調にいけば第3回には第3番(笑)
毎年聴きに行けば9回でベートーヴェン・チクルスですよ♪