連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その十五 2012-07-16 | 樹木・植物・動物・有職故実 御厠人〈みかはやうど〉なる者走り来て 「あな いみじ!犬を打ちたまふ。死ぬべし。 犬を流させたまひけるが 帰りまゐりたるとて てうじたまふ」といふ 心憂〈こころう〉のことや 翁丸なり・・・ (少納言が)制しにやるほどに からうじて なきやみぬ つづく(^^)
連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その十四 2012-07-13 | 樹木・植物・動物・有職故実 翁丸 追放のことありて 三〈みか〉四日〈よか〉になりぬる昼つかた 犬 いみじうなく声のすれば なぞの(どんな)犬の かく久しうなくにかあらむ と (中宮が)聞きたまふ つづく(^^;)
連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その九 2012-06-28 | 樹木・植物・動物・有職故実 (帝は)猫を 御懐〈おんふところ〉に入れさせたまひて をのこども召せば 蔵人〈くらうど〉忠隆・なりなか まゐりたれば (帝が)「この翁丸 うちてうじて 犬島へつかはせ! ただいま!」と おほせらるれば あつまり 狩りさわぐ・・・ 〈また 帝は〉馬の命婦〈うまのみょうぶ〉をも さいなみて「乳母 かへてむ いとうしろめたし(ーー;)」 と おほせらるれば かへぬ 犬は 狩り出でて 追ひつかはしつる事あり つづく(・・;)
連続戯画小説 翁丸開闢 その八 2012-06-25 | 樹木・植物・動物・有職故実 去ぬる年の いと寒き朝に 日のさし入りたる端に 眠りてゐたる「命婦のおとど」を おどす とて 乳母〈めのと〉の馬の命婦「翁丸 いづら?・・・命婦のおとど食へ!」 といふに まことか とて しれものは 走りかかりたれば (命婦のおとど)おびえまどひて 御簾のうちに入りぬ 朝餉〈あさがれひ〉の御前に うへ おはしますに (命婦のおとどが飛び込んできたのを)ご覧じて いみじふおどろかせたまふ事ありぬ つづく(^^;)
連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その五 2012-06-16 | 樹木・植物・動物・有職故実 かやうなること たびかさなりて (中宮は)伏したまうこと多く 検非違使の警護もなにかはあらむ 気取らるる(正気を奪われた)命婦のおとどの様を見るにつけても 人々 かの てうじられし(昔宮中で打ち懲らされた)犬のたたりか とぞ うち騒ぐ・・・ つづく(・・;)
連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その弐 2012-06-07 | 樹木・植物・動物・有職故実 うえに さぶらふ 御猫は かうぶり(五位の位)にて 「命婦のおとど」 とて いみじうをかし(かわいらしい)ければ (帝・中宮などが)かしづかせたまふ(大切にしていらっしゃる)・・・ (^^)つづく