暁の雲(平安語調平成日誌)

花をめで 鳥をうらやみ 霞をあはれびつつ
露をかなしぶこころ ここに記す
秋の月を見るに 暁の雲に会へるがごとし

連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その九

2012-06-28 | 樹木・植物・動物・有職故実

(帝は)猫を
御懐〈おんふところ〉に入れさせたまひて をのこども召せば
蔵人〈くらうど〉忠隆・なりなか まゐりたれば
(帝が)「この翁丸 うちてうじて 犬島へつかはせ! ただいま!」と おほせらるれば
あつまり 狩りさわぐ・・・
〈また 帝は〉馬の命婦〈うまのみょうぶ〉をも さいなみて「乳母 かへてむ いとうしろめたし(ーー;)」
と おほせらるれば かへぬ
犬は 狩り出でて 追ひつかはしつる事あり
つづく(・・;)

連続戯画小説 翁丸開闢 その八

2012-06-25 | 樹木・植物・動物・有職故実

去ぬる年の いと寒き朝に
日のさし入りたる端に 眠りてゐたる「命婦のおとど」を おどす とて
乳母〈めのと〉の馬の命婦「翁丸 いづら?・・・命婦のおとど食へ!」
といふに 
まことか とて しれものは 走りかかりたれば
(命婦のおとど)おびえまどひて 御簾のうちに入りぬ
朝餉〈あさがれひ〉の御前に うへ おはしますに
(命婦のおとどが飛び込んできたのを)ご覧じて 
いみじふおどろかせたまふ事ありぬ  
つづく(^^;)

連続戯画小説 翁丸開闢(かいびゃく) その五

2012-06-16 | 樹木・植物・動物・有職故実

かやうなること たびかさなりて
(中宮は)伏したまうこと多く 検非違使の警護もなにかはあらむ
気取らるる(正気を奪われた)命婦のおとどの様を見るにつけても
人々 かの てうじられし(昔宮中で打ち懲らされた)犬のたたりか
とぞ うち騒ぐ・・・
つづく(・・;)