山風 ひややかに吹きたる夜に
すずろなる人(気を留めぬ人)も 所がら ものあはれなり
信州信濃の秋風よりも 良きものありて(^^)入る・・・・・(^^)(ーー)(ーー;)・・・・・・・
この湯屋には 湯屋権現殿おはして その名を「昼の神」とぞいひける
湯殿には 天蓋に「昼狐」住まふ
いづくよりかは知らねど 吼かい(こんかい)の声(狐の鳴き声)聞こゆる心地す
「あやし・・・ひが耳(空耳)にや?」
仏の御しるべ(案内)には 暗きに入りても さらにたがうまじかんなるを(決して違うはずはないというのに)・・・
この宿に 取り寄ろふおどろおどろしき(恐ろしげな)面の数々
おぼめき(不審に)まうさむも ことわりなれど
いと あてやかなるも
いやしきも
恥がましき面も・・・
さるにては(それにしては)
かく 乾(ひ)がたうはべるものを(湿度が高くて乾きにくいだろうに)
いかで
置きたまへることぞ・・・と
さまざま あやしみけり
♪・・・まくらゆふ 今宵ばかりの露けさを 深山の苔に 比べざらなむ・・・♪(源氏・若紫)