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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

私の(生まれた)あのお城

2011-02-16 20:04:08 | Weblog
アンナ・ボレーナではありません、母の発語です。

「ここは私のお城。あんたも自分のお城に帰るんだよ。」
「みんなが私を世話してくれるから、私のお城みたい。」

住んでいるところを「自分のお城」だと思いなさい、といいたかったらしい。
今日は私を認識でき、ご機嫌よくケーキとココアでお茶しました。

先週の入浴後から、急激にADL低下し、立ち上がりも起き上がるのもできなくなり横になっているようです。
トイレへ行くことが出来なくなって、食べることやオムツ介助をしてもらい、その心境の変化から出た言葉。
ヘルパーさんたちを受け入れる気持ち、甘えてよいという気持ちが言わせたのか。

体調が少し戻ったようです。
一時は誕生日までもつか?と思いましたが。

1週間前の入浴後、急に頬が真っ赤になり原因がわからないという連絡でした。
ないか、皮膚科と見ていただいたけれど不明だとのこと。
自分で食べる元気もなく、発熱し、
ふと気付いたのが毛細血管の炎症。
ずっと昔、狭心症で薬が手放せなかった。
でも、もうなにもしなくていい。

会津士族の誇りを持つ人らしく、過ごさせてほしい。
住む施設の一部屋を「私のお城」と思ってくれるようになったのが嬉しい。


同じ仕事をしている私にとっても、重く受け止められた言葉だ。

ゆ~きやこんこ

2011-02-14 21:07:57 | Weblog
夕方から雪になりましたね。
今日は、セント・バレンタインの日。
チョコレートを頂いた方、差し上げた方、いらっしゃるでしょう?

まわりの人は連休に旅行していたので、お土産がありました。
チョコならぬ、漬物とケーキ!
京都へ行ったようです。
ケーキ、先に切って良いのかどうか判らず、そのままにしてあります。

うちはチョコ好きなので一年中チョコは切らしてませんが、
イベントはイベントとして価値がある!?(笑い)


週末はオペラ「ボエーム」を鑑賞。
小劇場ですが、良く仕上がってプッチーニの音楽に引き込まれました。
主宰もかねているHくんは、得意のマルチェッロ(売れない詩人)。
このブログでもおなじみのクマさんは、ショナール(音楽家)。
伴奏がHくんの奥さんで、私と同じ名前のこちらも長い付き合い。

「ボエーム」はボヘミアンのこと。自由人といえばよいのかしら。
お金はないけど、心は豊かな若者たちの世界。
プッチーニはなんてロマンチックなメロデイを作曲できるんでしょう!
このオペラ、ミミ役をフレーニで演奏しているビデオを持っていますが、何度見ても泣けます。

ア~ア、も少し前には、ミミの声に合ってるよって言われたこともありましたっけ・・・。

こういうのを観ると、オペラを歌いたくなりますねえ、やっぱり!
今年は何とか本番回数を増やしたいと思ってはいるんですが、
会場予約が一番大変なので、そこがクリアできれば、と思っています。
母の様態が安定しなくなってきたので、予測が出来にくくなったこともアリ。
まだ裏方だけに徹しきれないですね。


明日の朝は凍っているかもしれません。
お互い、足元に気をつけましょう!


雪が降る(∵)あなたは……

2011-02-11 08:10:35 | Weblog
長生きにお付き合いするのも楽ではありません。
チョー高齢者の母は、私が判らなくなりました。

分かっていても情けない〓思いが駆け巡りましたね。ものを投げつける、たたく、と、言っても力がないのでたいしたことないのですが。

でも、笑って相手するしかないですよ。

介護現場では、この状態を「不穏」と表現されます。
私は「せん妄」を取ります。
怒る本人の負担にもなるので軽い安定剤を処方されます。が、歩ける人には服用はやめたいですね。
フラつくもと。


帰りは、電車がスムースに動いてくれるか?
積もりそうですヨ!
足元の準備はよし!スノーブーツ履きました。今年初めてのデビューでーす。

〓megu

休みの前日は・・・

2011-02-08 23:28:00 | Weblog
心が軽い。
これまでそれほど感じなかったが、今は明らかに違う。

ものすごく多忙でも、ものすごく体力を消耗するのでもないのに、
知らないうちに歯を食いしばる癖がついてしまった。

かかとや足首が痛む。
こじんまりした施設なので、そんなに歩いていないし、どちらかと言うと立っている方が多い。
昨年の5ヶ月間の休業は筋力低下させることになったのかもしれない。

休日は放っておくと昼まで寝てしまうかもしれないので、適度に目覚ましをセットすることにした。
一日が何もしないで過ぎてしまう。

もったいないじゃない・・・。


連休は取れないし、4日に1日と振り分けているが何かと予定があって完全休日は?
無いよねえ。

シアワセなことです。
あちこち痛むのは仕方ないにしても、大きな持病は無いもの。


勤務先では、インシデントが人数の割りに多い。
恐らく、入居者の体調変化にスタッフが付いていけていないのが原因だと思える。
1年ごとが高齢者にとっては大きく変わる。
認知力も変わる。高まることは無く低下していくのみ。
年をとって物事の判断力がなくなったり、今した事を忘れてしまったりしても、
否定したり、馬鹿にした態度をとらないでほしい。
「全てをその人だと含めて受け入れる」のがケアの原則だから。

数歩先のケアを提唱していくのが私の役目だろう。

レベルダウンしていくご入居者の後を追いかけていては、とうてい間に合わない。

ピンチヒッターのお礼に

2011-02-05 19:41:47 | Weblog
どちらも忙しくてなかなか伺えず、とうとう2月になってしまいましたが、12月のサロンコンサートの伴奏をしてくださった、R・Fさんのお宅へ伺いました。

メンバーの一人のKさんも一緒です。

「楽譜ももって来て!」といわれ、いくつか持参。
特に奥様から要望されていた「今の歌声(una voce)」.
この曲を教えてほしいとの強い希望に負け、私の出来る範囲ならと引き受けました。
1年がかりで歌えるようにしたいということなので、
(それならいいかな・・・と。)
人に教える(とまでは行かないですが)ことは、なによりも自分の勉強になりますね。

かわるがわるですが、2時間ほど歌い、自分も満足!(笑)
マタマタ伴奏に徹してくださった旦那様に感謝で~ス!
ご自分も歌いたかったようですが、何せ私もピアノがままならず・・・、ごめんなさい。

奥様が二重唱をしてくれないそうなので、私がお付き合いすることをお約束。
お二人のやり取りを聞いていると、大笑いすることばかりで!
うらやましくなっちゃいますねエ。

こういう旦那様ならほしいな、ナ~んて!(笑い)

普段はイギリスにいる息子さんともお会いできました。
お父様ソックリ!ハンサムです。
来週にはイギリスに帰るそう。
帰る?なのかな?

御礼に行ったのか?
歌わせてもらいに行ったのか?

ま、いいや。
アチラも楽しまれたようだし。
宿題も出したので、そのうちまた・・・。
だんな様は地球をまたに駆けて仕事をされているので、
帰国なさっている余裕のある時に。


NHK「スーパーオペラレッスン」
バーバラ・ボニーさんのレッスンで「ボエーム」。
こういう公開レッスンは、受講者の持つ能力もあると思いますが、
短時間で素晴らしく持ち味が良くなるのを目の当たりにします。
教える能力の高さかもしれません。
「30年以上、歌い続けてきたのは教えるためだったのかもしれません。」
と、仰っていました。

「声よりも個性が出せるかどうか」だそうです。

同じことが他のところでも生かせる言葉ですよね。