ロックダウン(都市封鎖)を求める声が続々出ているという。
全国知事会からもそんな声が上がった。
菅首相は今のところ、「日本においてロックダウンという手法はなじまない」と述べているから、慎重だ。
しかし本音はよくわからない。虎視眈々とそれを狙っているかもしれない。
知事は、江戸時代で言えば「藩主」みたいなものだ。
ノー天気なアホ殿なら「よきに計らえ」になってしまうが、今はその地域の国民から選ばれたトップである。
安易にロックダウンなどと口走ることの危険性をどこまで認識しているのだろう。
このような言葉を口走るということは、力を以てしなければ県民に言うことを聞いてもらえぬ自らの無能力を認めることであろう。
米沢藩の藩主で名君と謳われた上杉鷹山は、長い間閉校になっていた藩校を再開させた。
「謙譲の徳を興す」という意味を込めて興譲館とした。
享楽に身を任せる幸せは、鷹山の理念と相いれない。天から預かった領民を「人の道」へ導くことを目指したのだ。
このような考えを「青臭い」とバカにするのは簡単だが、しかし長い目で見ればこちらの方が勝利するのではなかろうか。
10年近くにわたる安倍・菅政治は「徳」や「仁」を無視した「利」の政治であった。
国の指導者に「徳」や「誠」がなくては国民は彼らの言うことなど聞くまい。