階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。
ピーターの法則 ローレンス・J・ピーター
官房長官までは、かなりガードの甘い安倍首相を曲がりなりにも8年近く支えた。
しかしそのやり方は正道を歩むやり方ではなく、政権維持のためには改ざん・隠ぺいなどを悪びれることなく実行した。
官僚の人事権を握り「恫喝と懐柔」を繰り返すことにより有能な官僚は政権を去り、無能な者ばかりが残った。
そして燎原の火の如くに広がるコロナウイールスを前にして、目にするのは「呆然とたたずむ」哀れな宰相の姿だ。
閣僚の中にはオリンピック中止を進言した者(小此木八郎、小泉進次郎、梶山弘志など)もいたが、菅首相はまともに取り合わなかったようだ。
安倍前首相との間で「オリンピック開催」は禅譲の条件だったかも知れない。
NO2(官房長官)を長いことやると目線は必然的に低くなる。ミスを出さないように目配りするからだ。
NO1を狙う者は、この期間を極力短くするか、幹事長ポストなどのほうが人間的な幅を広げられる。
だが、世界観無き菅義偉にそんな目線の高さを望むべくもなかった。
菅首相は、自分の手で解散できなければ(総裁選で負けそうになれば)辞任すると周りに漏らしているという。
横浜市長選で菅首相が後押しする小此木候補が敗れればその可能性が出てくる。
まさに「四面楚歌」だ。
時に利あらず、騅逝かず。 騅の逝かざる奈何す可き、虞や虞や なんじを奈何せん。 項羽
虞美人をそばにおいて別れの酒宴を開いた時の歌
騅(すい)ーー愛馬の名前