経済制裁は薬で言えば「漢方薬」みたいなものだ。
じわじわと効いて来る。
もう一つ漢方薬には「毒を持って毒を制す」というところがある。
猛毒を持つ「トリカブト」は、漢方薬では附子(ぶし)といわれ強心作用や鎮痛作用がある。
ロシアに対する経済制裁は300日を経過してじわじわと効き始めている。
春ごろに石油価格は暴騰したがようやく落ち着いてきた。
ロシアがウクライナに侵攻した以前の価格に。
今回ロシアからの原油輸入価格に上限60ドルを設定、これもロシアの懐をさみしくするだろう。
BSアサヒ日曜スクープより
西側陣営はロシア産原油や天然ガスの輸入を絞り込んだため、価格が大幅に上昇して物価高騰の主要原因になった。
一方中国やインドはロシアから安値で買いたたいてほくほく顔だが、このような火事場泥棒のような行為は褒められたものではない。
何らかのリアクションを受けるだろう。
世界から顰蹙(ひんしゅく)を買って中国もインドも少し軌道修正を始めた。
ロシアの「核使用」にははっきりとNOを突き付けている。
金融とか保険は経済の血液と言われるが、ロシアがインドや中国に石油や天然ガスを輸出する場合、大部分が船になる。
その際、保険をかけるわけだが上限価格を超えた輸出は保険がつかなくなる。
(西側が保険の90%のシェアを持つ)
これはロシアにとってかなりのダメージになるだろう。
徳に順う者はさかえ、徳に逆らう者は亡ぶ 漢書