英国紳士の午後

メタルマンをこよなく愛すロックマン系管理人ブログ
メタルマンはメタルブレードで死ぬ

007 Quantum of solace (2008)

2016年02月24日 00時36分48秒 | Weblog
画像は、SPECTREの組織図、一応貼っておく。

ダニエル・クレイグ007 2作目。
この作品は前作"Casino Royal"の直後の話である。
にもかかわらず、ボンドの服が変わっているのは変だよなぁ~、って前の記事にも書いたけど。

前作の直後の話なので、Mr.ホワイトを捕まえてMI6に護送するところから始まる。
なにやら悪者の車とアストンマーティンがカーチェイスを繰り広げている。
このカーチェイスのシーンは結構見応えがあり、この映画の中でもかなりいいシーンだ。
最後、マシンガンで敵を撃つところが意外に銃の重厚感がありシンプルにカッコイイ。
唯一、残念なのはアストンマーティンはこのシーン以後一切出てこないところだ。

MI6にMr.ホワイトを連れて行ったが、MI6内部に紛れ込んでいた悪の組織(最終的にはスペクター)の一員によってMr.ホワイトに逃げられてしまう。このMI6との戦いも結構いい。最後、ロープから床に落ちた銃を掴んで間一髪、敵を撃ち殺すところがいいね。

前作の敵、ル・シフルもポーカーで株の損失を取り戻すギャンブルバカだった。
そんなにポーカーが得意なら最初からポーカーやってろと言いたい。
今作の敵、ドミニク・グリーンも結構おかしなやつだ。

彼は、ボリビアに反乱を起こそうとしているテロリスト達に投資する。
そのかわりに反乱に成功したあかつきには、ボリビアにある砂漠の一区画をくれ!という。
この砂漠は油田はないけど、代わりに水資源がある。
この水資源を奪うことで、反乱成功時に水資源を独占してやる!という水資源独占悪者だ。
実際、日本でも水資源は他国に奪われつつあるらしい。
いつか水が高額になるときが来るかもしれない、と思うと恐いね。

まぁ発送はいいと思うけど、反乱に失敗したらどうするんだろう?
そういうリスクの考えが出来ないのかなぁ~、しかもボリビアの水資源を独占したところでボリビアは物価も安いし、あんまり儲けられない気がするけどなぁ~。
まぁ経済のことはよくわからんから、俺の言ってることが正しいとは言えないけど。

このドミニク・グリーンだが、各国々にも水の権利を与えることで自分が諜報機関から狙われないようにしているため、ボンドくんはMI6からもドミニク・グリーンはおっちゃだめ!って怒られちゃう。
そのような命令を受けても、命令を無視してドミニク・グリーンを殺しにいく。

途中でカミーユという女の子と一緒になったので、二人で殺しに行くことになった。
そして敵の要塞を二人で攻略!
ドッカーン!
正義は勝つ、という話。

途中でサブボンドガールみたいのが油まみれになって死んでるシーンとかは、敵の残酷さがわかっていいね。
まぁドミニク・グリーンもオイルを飲まされて殺されているのが後で発見されるわけだが。

今作のカミーユは結構、俺好みの顔していてキレイな人。

話は面白かったけど、どうもドミニク・グリーンの悪役感がイマイチ薄く、インテリヤクザ風なのが微妙だった。
ル・シフルの俳優さんのほうが悪そうだ。
実際、ル・シフルの俳優は、後年、ハンニバルを演じているぐらいだから元から悪そうな顔なのだろう笑

敵の名前も色が付いているのが興味深いね。

ダニエル・クレイグ007の中では多分一番微妙な作品だと思う。

なお、俺の中のランキングは
1位:スペクター
2位:スカイ・フォール
3位:カジノ・ロワイヤル
4位:クァントムオブソラス
であるが、まぁ皆さんも大体こんな感じだと思う。

007 Casino Royale (2006)

2016年02月22日 05時42分22秒 | 映画レビュー
というわけで、早速"007 Casino Royale"を見直した。
もう10年近く前の映画なんだよなぁ~。
やはりジェームズ・ボンド=ピアース・ブロスナンという意識が非常に強かったためか、当時の自分にはダニエル・クレイグが受け入れられなかったのだと感じた。
しかも秘密兵器もほとんど出ない、話もわかりにくい、と大学生の自分にはつまらなかっただろうと思う。
あれから9年も経つとわりと面白かった。

だが、この映画のストーリーはちょっとおかしい。
今回の悪役であるル・シフルは、非常に悪いやつだ。
こいつはまず
①テロリストからお金を借ります。
②ある飛行機会社の株をテロリストのお金で空売りします。(ようは売りで入ること)
③飛行機会社の新しい飛行機にテロを起こします。
④株価は暴落、空売りしていたのでお金がたくさん儲かります。
というやつだ。

頭がいいのか悪いのかよくわからん。
ネットで調べると9.11のときに、同じ手法で儲けた人たちがいたらしくそれをネタにしたのではないか、という意見があった。
そう考えるとわりと的を得ている、と言えなくもない。
実際、テロリストにテロをさせることでお金を儲けている悪い人たちもいるのかもなぁ。

まぁしかし上記の目論見は、ボンドくんの必死の抵抗によって阻止されるのでした。
この飛行機テロを阻止するときに、爆弾をテロリストのズボンにこっそり付けておくシーンはカッコいい。
このシーンのアクションは結構見応えもあり、ハラハラさせられた。

さてその後、空売りに失敗しちゃったル・シフルくんはお金を取り戻すために得意のポーカーをやることにします。
そのポーカー大会にボンドくんも参加することに。
うーん、いくらポーカーが得意だからってそういうお金の取り戻し方は良くないんじゃないかなぁ。
実際、映画の最初でお金を投資してくれたテロリストの人に殺されそうになってたし。
これにはル・シフルくんもビックリ。けどボンドくんがこっそり殺してくれててラッキー☆
けど俺でも投資した相手がポーカーとかで金使ってたらムカつくなぁ。

ポーカー大会は、ボンドくんがお金全部すっちゃうんですけど、CIAの諜報部員(フェリックス)がお金を貸してくれて、そのお金でポーカーに勝ってラッキー!見事、ポーカー大会はボンドくんが優勝しました。
しかし勝ったからさようなら、とはならずル・シフルくん達に監禁されてお金の暗証番号を答えろと脅される。
金玉を執拗に責められるが、突如入ってきたMr.ホワイトがル・シフルくんを撃ち殺して助かった!

その後、ヴェスパーと二人で暮らそう、MI6もやめようと思ってたボンドくん。
しかしヴェスパーは実はボンドを助けるために、ボンドを裏切ってた。
最後、ヴェスパーはほぼ自殺に近いかたちで死んでしまう。
なんかここが納得いかないんだよなぁ、別に死ななくても良かったのに・・・
けどそれじゃあ話にならないか。
ちょっとここのヴェスパーの心情はよくわからない。
ちょっと前までボンドといちゃいちゃしてたのに、突然自殺かよ!と思ってしまうが。

最後、裏で手をひいていたMr.ホワイトを見つけて追い詰める。
そこで自己紹介、「ボンド、ジェームズ・ボンド」。
うーん、カッコイイ。
どうでもいいのだが、この最後のシーンでボンドが着ているスーツが、"Quantom of Solace"では変わっている。
ベストも着ているはずなのだが、シャツも違うしいつのまに着替えた!?って感じになっている。
ここは未だに納得出来ない。

しかしこの映画だけ見ても話がやはりよくわからない。
これの続編がある、という前提で見ないと結構語られない部分が多いのだ。
Mの本名とか、ヴェスパーの元カレとか。
だからこの映画のみの評価としてはやはり悪い。
ダニエル・クレイグ007の一連で見れば面白い。
アクションシーンもかなり見応えがあるし、映像としても結構おしゃれだ。
アストンマーチンDB5もなぜか出てくるし。

しかし今作は、前作までの007と本当に全く違う。
今までのステレオタイプなスパイ映画からいい脱却を果たしている。
やはり007と言えば秘密兵器が欠かせない。
時計型爆弾、ペン型爆弾、ボンドカー、その他諸々、何かに擬態したスパイツールがたくさん出てくるわけだ。
だが我々の実際の技術が進歩したことによって、それらの秘密兵器に魅力を感じられなくなってしまった。
最新機器というより、一種のノスタルジーすら感じるようになってしまったのだ。

去年、キングスマンという映画を見たが、この映画は傘型多機能戦闘兵器が出てきた。
時計もなんか多機能。
いかにもよくある昔のスパイ映画っぽさがあった。
キングスマンはまぁ言ってみれば昔のスパイ映画のパロディ映画と言えるだろう。

車からミサイル?TVウォッチ?車が潜水艦に変形?
なんならちょっとださいと思ってしまう。
今作の秘密兵器はと言えば、アストンマーチンのダッシュボードの上にこっそり隠された解毒剤、簡易AEDぐらいのものだ。
秘密兵器でもなんでもない。
だが、それがよりリアルなスパイっぽさを演出しているのだと感じる。

ダニエル・クレイグ007はこの後の作品でも秘密兵器の活躍はわりと懐かしさとして描かれている気がする。
スカイ・フォールなんかは特にそうだ。
スペクターは、結構秘密兵器出てきたけど。




007 Spectre (2015)

2016年02月12日 20時38分22秒 | 映画レビュー
ダニエル・クレイグの007、4作目である。
この人の007は、スカイ・フォールは好きだが、カジノ・ロワイヤル、QUANTUM OF SOLACEは正直話の展開がよくわからなくてあんまり好きじゃない。

スカイ・フォールは007の昔からのファン向けの映画という印象が強かった。
俺自身は007は全作品の半分ぐらいは見ていると思う。
この映画は、ボンドの幼少時代やM(ジュディ・デンチ)に焦点があてられる映画だった。
またマニーペニーが出てきたりと007ビギンズみたいな映画だと思ってる。
Mも新しい人になるし。
昔から見てる人なら感慨深いと思うが、この作品が007初見だとちょっときついだろうなぁ。

カジノ・ロワイヤル、QUANTUM OF SOLACEの2作品はほとんど印象がない。
この2作品の頃は、ピアース・ブロスナンのイメージが強すぎて、ダニエル・クレイグって何やねん、と思っていた。
とりわけ俺は007の中でもボンドカーが活躍する作品が大好きだ。
ピアース・ブロスナンの最終作、"ダイ・アナザー・デイ"はボンドカーがめちゃくちゃ大活躍する映画である。
ボンドカーが大活躍する007映画ランキングでは確実にこの映画が1位だろう。
これでなければ"トゥモロー・ネバー・ダイ"かな。
"ダイ・アナザー・デイ"でのアストンマーティンは、ミサイル、機銃、脱出機能はもちろんだが、光学迷彩、スパイクタイヤなども搭載しており、スパイ映画というよりはメタルヒーローみたいだ。

前置きが長くなったが、"スペクター"について書こうと思う。
あらすじなどはインターネットで検索すればいくらでも出てくるので、感想文を書くことにする。

冒頭のメキシコでの死者の祭のシーンは、結局、死んだと思ってた人間が生きていた、みたいなことを暗示してたのね。
ターゲットポインタが、標的のタバコの煙で見つかってしまったのはちょっと間抜けだなぁと思ってしまった。
結局、建物も爆発しちゃうし、ヘリコプターの中で格闘してるから一般人にはめっちゃ見られたろうし。
ツイートされまくりだろう。
その後、オープニングが挿入される。
オープニングでは今までの作品の登場人物(ルシフルとか)がちょいちょい出て、今作が前作までと繋がりを持つことがわかる。
オープニングが終わると、上司Mに怒られてるボンドくんが出てくる。
ボンドくんがMを"サー"と呼ぶのは、「俺の中ではまだ前のMが上司だし。」という中二病を発症しているのだ。
けどあんな目立つことしたらそりゃダメでしょ、結局、仕事の無期限停止になっちゃいました。

けどメキシコでやらかしたのは、Mの前任者(ジュディ・デンチ)のビデオレターで命令を受けてたからでした。
マジかよ。
そしてボンドくんはスペクターの集会に行くのですが、バレてしまいもらったばかりのDB10とかいう超限定車で逃げるのでした。
結局、なんとか逃げおおせるのですが、DB10は川にドボン。
なんてもったいないんでしょう。

今回、ボンドカーについて気になったのは秘密兵器の起動スイッチについてだ。
まずダニエル・クレイグの007のボンドカーは、ビックリ秘密兵器を搭載しない方向性である。
今回搭載してるのは後部火炎放射器、後部機関銃、脱出機能、音楽再生機能(?!)である。
なんとなくボンドカーのスイッチは、車内のどっかに隠れている印象が強いと思う。
例えば有名な例だと、DB5のシフトレバーの上部がフタになっており開けるとボタンがある。
今回のDB10では、操縦席のメーターのすぐ横のとこにレバーのスイッチがついていてそれでON・OFFにするだけだ。
なんかアナログチック。
最新のマシンに、しょぼいスイッチ。
しかもご丁寧にどのボタンがなんのスイッチかは、ラベルがいちいちはられている。
そのラベルもなんか古いやつだ。(調べてみるとエポッシング・テープライターというらしい)
うーん、このミスマッチがかっこいいなぁ。

ボンドカーのこと書いたらなんか飽きてきたぞ。

そのあと色々あって敵の基地をボンドガールと逃げつつ爆破!
なんとスペクターという組織は、今までの映画の宿敵みんなを裏で操っていた黒幕だったのだ!
しかも組織の首領(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドだが以後首領)は、ボンドの育ての親の息子。
まぁお兄さんみたいなものらしい。

最後は、旧MI6本部でボンドガールを助けて脱出!(スカイフォールで爆破されたよね)
ヘリで逃げる首領を高速艇で追いかけて、ピストルでヘリコプターを撃ち落とす。
やったね!

最後の橋の上のシーンは印象的だった。
橋の一方にはボンドガール(スワン)、一方にはMがいる。
橋の真ん中でボンドが首領を追い詰める。
首領が「撃てよー」っていうけど、結局ボンドは撃たない。
そしてボンドガールのところに戻っていく。
この端の両端に、ボンドガールとMを配置したのは、結局ボンドが今後、00エージェントを続けるか続けないかの比喩なんだなぁと感じた。うーん、こういう細かい所にも深い意味があるんだなぁ、考える人は凄い。

最後、ボンドがQのところにDB5を取りに来て、ボンドガールとロンドンの街に消えるところで終わり。
カッコ良かったなぁ。

やっぱり今までの作品が、全てスペクターのシナリオ通りだった、と考えると凄い面白いし今までの作品を見直したくなるよね。
劇中でルシフル(写真のみ)、ホワイト、シルヴァ(写真のみ)なども出てきたことで、こいつら全員、そういう関係だったんだ!と思うとわくわくしてくる。もちろんこれは後付設定だと思うが。

けどこんなに凄い作品にしちゃうと次回作、もう撮れないんじゃないかな。
まぁやるとしたら「女王陛下の007」のオマージュとして、スワンが死ぬ展開だと思うが。
けどそれってカジノ・ロワイヤルでやっちゃってるからどうするんだろ。
恋人が殺されて復讐するって展開はなんか暗いから好きじゃないなー。

おそらく次回作はまた2、3年後だと思うが、そのとき新作が出たらまたレビューしようと思う。