英国紳士の午後

メタルマンをこよなく愛すロックマン系管理人ブログ
メタルマンはメタルブレードで死ぬ

007 Casino Royale (2006)

2016年02月22日 05時42分22秒 | 映画レビュー
というわけで、早速"007 Casino Royale"を見直した。
もう10年近く前の映画なんだよなぁ~。
やはりジェームズ・ボンド=ピアース・ブロスナンという意識が非常に強かったためか、当時の自分にはダニエル・クレイグが受け入れられなかったのだと感じた。
しかも秘密兵器もほとんど出ない、話もわかりにくい、と大学生の自分にはつまらなかっただろうと思う。
あれから9年も経つとわりと面白かった。

だが、この映画のストーリーはちょっとおかしい。
今回の悪役であるル・シフルは、非常に悪いやつだ。
こいつはまず
①テロリストからお金を借ります。
②ある飛行機会社の株をテロリストのお金で空売りします。(ようは売りで入ること)
③飛行機会社の新しい飛行機にテロを起こします。
④株価は暴落、空売りしていたのでお金がたくさん儲かります。
というやつだ。

頭がいいのか悪いのかよくわからん。
ネットで調べると9.11のときに、同じ手法で儲けた人たちがいたらしくそれをネタにしたのではないか、という意見があった。
そう考えるとわりと的を得ている、と言えなくもない。
実際、テロリストにテロをさせることでお金を儲けている悪い人たちもいるのかもなぁ。

まぁしかし上記の目論見は、ボンドくんの必死の抵抗によって阻止されるのでした。
この飛行機テロを阻止するときに、爆弾をテロリストのズボンにこっそり付けておくシーンはカッコいい。
このシーンのアクションは結構見応えもあり、ハラハラさせられた。

さてその後、空売りに失敗しちゃったル・シフルくんはお金を取り戻すために得意のポーカーをやることにします。
そのポーカー大会にボンドくんも参加することに。
うーん、いくらポーカーが得意だからってそういうお金の取り戻し方は良くないんじゃないかなぁ。
実際、映画の最初でお金を投資してくれたテロリストの人に殺されそうになってたし。
これにはル・シフルくんもビックリ。けどボンドくんがこっそり殺してくれててラッキー☆
けど俺でも投資した相手がポーカーとかで金使ってたらムカつくなぁ。

ポーカー大会は、ボンドくんがお金全部すっちゃうんですけど、CIAの諜報部員(フェリックス)がお金を貸してくれて、そのお金でポーカーに勝ってラッキー!見事、ポーカー大会はボンドくんが優勝しました。
しかし勝ったからさようなら、とはならずル・シフルくん達に監禁されてお金の暗証番号を答えろと脅される。
金玉を執拗に責められるが、突如入ってきたMr.ホワイトがル・シフルくんを撃ち殺して助かった!

その後、ヴェスパーと二人で暮らそう、MI6もやめようと思ってたボンドくん。
しかしヴェスパーは実はボンドを助けるために、ボンドを裏切ってた。
最後、ヴェスパーはほぼ自殺に近いかたちで死んでしまう。
なんかここが納得いかないんだよなぁ、別に死ななくても良かったのに・・・
けどそれじゃあ話にならないか。
ちょっとここのヴェスパーの心情はよくわからない。
ちょっと前までボンドといちゃいちゃしてたのに、突然自殺かよ!と思ってしまうが。

最後、裏で手をひいていたMr.ホワイトを見つけて追い詰める。
そこで自己紹介、「ボンド、ジェームズ・ボンド」。
うーん、カッコイイ。
どうでもいいのだが、この最後のシーンでボンドが着ているスーツが、"Quantom of Solace"では変わっている。
ベストも着ているはずなのだが、シャツも違うしいつのまに着替えた!?って感じになっている。
ここは未だに納得出来ない。

しかしこの映画だけ見ても話がやはりよくわからない。
これの続編がある、という前提で見ないと結構語られない部分が多いのだ。
Mの本名とか、ヴェスパーの元カレとか。
だからこの映画のみの評価としてはやはり悪い。
ダニエル・クレイグ007の一連で見れば面白い。
アクションシーンもかなり見応えがあるし、映像としても結構おしゃれだ。
アストンマーチンDB5もなぜか出てくるし。

しかし今作は、前作までの007と本当に全く違う。
今までのステレオタイプなスパイ映画からいい脱却を果たしている。
やはり007と言えば秘密兵器が欠かせない。
時計型爆弾、ペン型爆弾、ボンドカー、その他諸々、何かに擬態したスパイツールがたくさん出てくるわけだ。
だが我々の実際の技術が進歩したことによって、それらの秘密兵器に魅力を感じられなくなってしまった。
最新機器というより、一種のノスタルジーすら感じるようになってしまったのだ。

去年、キングスマンという映画を見たが、この映画は傘型多機能戦闘兵器が出てきた。
時計もなんか多機能。
いかにもよくある昔のスパイ映画っぽさがあった。
キングスマンはまぁ言ってみれば昔のスパイ映画のパロディ映画と言えるだろう。

車からミサイル?TVウォッチ?車が潜水艦に変形?
なんならちょっとださいと思ってしまう。
今作の秘密兵器はと言えば、アストンマーチンのダッシュボードの上にこっそり隠された解毒剤、簡易AEDぐらいのものだ。
秘密兵器でもなんでもない。
だが、それがよりリアルなスパイっぽさを演出しているのだと感じる。

ダニエル・クレイグ007はこの後の作品でも秘密兵器の活躍はわりと懐かしさとして描かれている気がする。
スカイ・フォールなんかは特にそうだ。
スペクターは、結構秘密兵器出てきたけど。



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