ラッパ吹き:どうだ。
伝達兔:いつものとおり、あの場所に敷物を敷いてひなたぼっこをしております。
ラッパ吹き:そうか、その双眼鏡を貸せ。
ラッパ吹き:おお、手はずどおり来たではないか。
伝達兔:そうですか。双眼鏡をお返しください。私は首兔に報告する勤めがございます。
ラッパ吹き:どうだ。動物たちを見てるか。
伝達兔:まったく、興味なさげです。
伝達兔:ん。
ラッパ吹き:ん、なんだどうした!!
伝達兔:あっ、ちょっ、離してください。見逃すじゃないですか!
ラッパ吹き:なぁ。片方ずつ覗かないか?
ラッパ吹き:なんだ。立ち上がって、手を振ってるな。
伝達兔:どうもあの牛を呼んでるようですね。
伝達兔:あ、牛が向かったようですね。
伝達兔:あ!
ラッパ吹き:どうした!
伝達兔:あの牛、アリスなんですね。
ラッパ吹き:はぁ!?
伝達兔:ほら、服がアリスじゃないですか。
ラッパ吹き:アリス服の牛ってなんだ?
伝達兎:アリスも色々いるんですねぇ。
ラッパ吹き:牛に何か渡したな。
伝達兔:中華まんの包みみたいです。
伝達兔:パンダまんと桃まんですね。おいしそー!
ラッパ吹き:歩いてるやつらのことはもう全然、見てないじゃないか!
伝達兔:なんだか、とても楽しそうにおはなしに夢中みたいですね。
ラッパ吹き:コック服のりすがガン見してる!
伝達兔:アリスは牛アリスに夢中みたいですね。これが狙いだったんですか?
ラッパ吹き:想定外だ!!!!!
<中編 下 へ つづく>
プチブライス:スケートデート