東ハト・ハバネロ君が賞賛される。
「これはプロモーションとブランディングを両立させた見事な例である」
Mobile Marketing - creating effective campaign
reported by Maki kurihara
6/27 11:00
モデレーター:
シャシャン・トリパシ(マインドシェア デジタル戦略・統合室 地域マネージャー)
プレゼンター:
エマニュエル・アリックス(Group M ディレクター)
アニュ・カンナ(Affle CEO)
コリン・マイルズ(i-POP ネットワークス 上級副社長)
講演内容:
携帯マーケティングは、国ごとに技術・機能が異なるため、非常に難しいものである。また、携帯市場ではソーシャルネットワークがだいぶ拡大してきており、中国では55%が、インドネシアでは63%が、インドでは49%の携帯ユーザがすでになんらかのソーシャル
ネットワークに加入している。グラフを見てもらえばわかると思うが、アジア圏内は中でも
非常に携帯コミュニケーションが活発である。
今日は皆さんに、アジアで成功したキャンペーンをいくつか
紹介したいと思う。
<フィリピンの化粧品会社の例>
リッキー・ウェアというビューティーアドバイザーが携帯で女性の美容の悩みについて答えてくれるというもの。テキストメールでリッキーに質問を送ると、自動で答えが即座に返ってくるというキャンペーン。
<中国ナイキのZOOMキャンペーンの例>
街の中にブルートゥースを仕込んだキヨスク端末を複数箇所に設置し、その端末の場所をある時間になるとGPSで参加者に教える。参加者はその端末に表示された指令(例えば「ここから一番近いナイキストアに今すぐ走れ!一番最初についた人にナイキズームの
スニーカーをプレゼントする」など)に従う、というキャンペーン。また、参加賞として3Dのナイキグッズ(デジタルノベルティ)をプレゼントした。
<日本の東ハト“暴君ハバネロ”キャンペーン>
日本のスナック菓子「ハバネロ君」の裏にQRコードを掲載。購入者はそこからモバイルネット上に形成されたハバネロ君ワールド(バーチャルゲーム)のキャラクターを1体もらえる。
そのキャラクターを他のユーザーのキャラとオンライン上でリアルタイムに戦わせて遊ぶことができるというキャンペーン。
日本の若者は1日のうち平均2時間以上モバイルに接触しており、この東ハトキャンペーンは、プロモーションとブランディングを両立させた見事な例である。
他にセールスに直結しているキャンペーンといえば、電子クーポンだが、このクーポンというのは非常に難しい。小売店の教育、リーダーの設置など、各国ではまだまだ課題が多く足踏みしているのが現状である。
そうなると、携帯キャンペーンというのはまずコンテンツありきで、それに対して消費者が行動を起こすようなものが望ましいし、コンテンツの質は今後ますます問われていくことになるだろう。また、アプリケーションのダウンロードも重要なキーになっていくだろう。
所見:
アジア・パシフィック地域のネットキーマンたちがモバイル広告について何を語ったのか?アジアでは欧米と比較してモバイル利用が活発である。インターフェイスを使いこなす(手が小さいから?それとも短気だから?)フィリピンや中国の最新事例は、日本で2~3年前に流行した手法と思われる。日本でも賞賛された、”ハバネロ君”事例がこちらで見事とされていた。
これは日本にとって素晴らしいことだと思う。
日本のモバイル会社が、中国をはじめアジアに進出しはじめている。需要があろうことは、このセッションからもう伺い知ることができた。当然、短期的には成功するだろう。
小さなニュースに火をつけて売る! ~‐パワーブロガーはお客をこうつかむ 価格:¥ 1,554(税込) 発売日:2008-07-23 |
これは次世代広告界ドキュメンタリー。
日本CGM界にものすごーく濃い布石を打ってきたEA松本氏、渾身の処女作。ブログ、ソーシャルネットワークをどのようにプロモーション活用していくか?著者の豊富な体験を元に、解説していく。画像が多く、初心者でも読みやすい文章。また、著者は元広告代理店マーケッターであり、プロもうなるの解説が数多く掲載されている。おそらくコミュニケーション業界に携わる方は必読の書と言っても過言ではない。
家族愛に溢れた著者の生き方を語る部分、ここは多くの共感を呼ぶことだろう。
サンフランシスコからの情報
google元従業員らが新しい検索サービス”cuil ”を公開したという。
早速、使ってみるとかなり斬新。
整理しましたー!
そんな検索結果。
まだ日本語は対応していない。けど、ためしにjapanとかいれてみよう。
「なるほどねー」と、思うに違いない。
Former employees of Google are unveiling a search engine that they promise will be more comprehensive than Google’s and that they hope will give its users more relevant results.
Getting involved in the Social Web
Moderator:
Drew lanni,ad:tech chair
Presentetor:ブラッド・ガーリングハウス
Yahoo! 上級副社長
アドテックシンガポール2日目、朝の基調講演は、yahoo!のブラッド・ガーリングハウス氏。
要約:(reported by Maki Kurihara)
今、ウェブ環境はソーシャルネットワークによって大きく変貌している。
今日は消費者とのコミュニケーションがソーシャルネットワークにより今後どのように変化しいくのか私の考えを話したいと思う。
現在、全世界には8億人のネット利用者がいて、その中の2億6千万人がヤフーメールにかしらの形で登録をしている。また、アメリカではネット利用者人口の43%が、日本では42%の人口がソーシャルネットワーク上にプロフィールを掲載している。
これらのソーシャルネットワーク利用者は、myspaceだったり、facebookだったりと複数SNSに自分のアカウントを持っており、コミュニティがあちこちに乱立している状態だ。
(ブラッドはこの状態を『Wall Garden』と呼んでいる)
私は、『これらの様々なSNSは個々の独立したサイトではなく、インターネット全体がソーシャルになるべきだ』と考える。
Every destination would be socialized!
例えばitunesなどでは今現在、世界中で人気の曲がランキング表示されているが、これらがSNSと連携されれば自分の友達の周りで今何が一番人気の曲かランキングが表示されたり、気に入った曲の情報を友達とシェアしたりできるようになる。
また、Yahoo!のマイアカウントの中に登録されているマイフレンドのリストを他のSNSに持っていくことが可能になれば、いちいち他のSNSで新たなフレンズを作らなくていいし、amazonなどのショッピングサイトでも友人と気軽に情報交換(友達が何を買っていて、何が一番人気なのか?等)ができるようになるのだ。
例として、『Fantasy football』というオンラインゲームがあるが、(自分でチームを編成して遊ぶゲーム)チームメートを探すのにも、わざわざあちこちのSNSコミュニティで声をかけるよりYahoo!フレンズリストの友達の中でこのゲームをしている人を友達伝いに探していくほうが断然楽にチームメートを組むことができる。
またフレンズリストを「特に親しい友人」「音楽が好きな人」「仕事つながりの人」などにカテゴリー(ランク)分けできれば、ユーザーにとってはコミュニケーションが取りやすくなるし、マーケターにとってもより良いターゲティングが可能となっていく。
またモバイルのアクセス履歴から、よく連絡を取り合う近しい友人を割り出し、このフレンズリストと統合(integrated)するようなことも可能になると思っている。
SNSのサイト同士を隔てている『Wall Garden』はいずれ崩壊するだろう。
Drew:「でもAppleはWall Gardenで成功してるけど?」(と、突っ込む)
Brad:「スティーブジョブスは特別だよ(笑)彼ならできるかもね!」
解説:ソーシャルネットワーク上で交わされるコミュニケーションの中に、どのようにブランドロイヤリティを創出する広告施策を盛り込んでいくかは今後の大きな課題である。
最後に氏は、YAHOO!が組織改革により内部が大きく変動していることを語り、客席からの「あなたは今後どうするか?」という質問に対し、自分が今月末でYAHOO!を退社し、転職するつもりでいる、との爆弾発言まで飛び出した。
所見:
Wall gardenと呼ぶ事象は日々感じることができる。日本におけるSNSは、フレパやGREEにはじまり、Mixiで盛り上がり、個別SNSが乱立しはじめたところで、Myspaceが上陸、これはなんとなく音楽需要だねーってとなったところで、Facebook。なにやらシリコンバレーではLinked inらしい。全部登録すると徘徊するだけでも30分ほどかかってしまう。それにブログをリーダーに登録してるとなるといっぱいいっぱいな雰囲気だ。
彼が語る”Every destination would be socialized!”この考え方を聞いて、ハッとした。
ところで、日本ビジネスコミュニケーション界は,Web2.0の恩恵に授かってないような気がする。例えば、ad:tech会場で人と知り合うと、そのビジネスパーソンとは必ずと言っていいほどSNSでつながることができる。日本社会ではまだまだ少ないので残念だ。
Web2.0ビジネスコミュニケーションのメリット
1.何より名簿の改訂が不必要なこと。 名刺管理と比較にならないほど便利だ。
2.いつも触れ合っているような気がする、すなわち頻度の高いコミュニケーションが実現する。 言わば、”生産者消費オリエンテッド”な情報交換。
3.画像や映像を含めて交流することができ深度のあるコミュニケーションが可能である。