そうし登場

　今日は高校時代の友人「そうし」を紹介しよう。

彼との共通点はロック好き、チョコ好き、釣り好き、ギタリストである、ということだ。

　中学校が隣で、たまたま同じ高校に進学した。同じ中学の友人たちと塾が一緒だったためすぐに知り合いになったが、当初はそれほど親しくなかった。が、彼がギターを弾いているのを知ったのを境に、いつからだったか急に親しくなっていったのだ。

　高３の時なんかは暇があればギターを持って彼の家にちょこちょこ遊びに行ってたし、高校最後の文化祭ではBLANKEY JET CITYのカバーをしたいという彼の要望で、サポートという形で彼のバンドでベースを弾いたこともあった。

　彼の家に行った時はお決まりのスタイルがあった。たいていコーヒーを飲みながらチョコをむさぼり、俺が持参したＲＯＣＫＩＮ’なＣＤやビデオを見ながら、ギターをつま弾き、釣りの話や学校の裏話をするのだが、それがなんとも言えず楽しかったのだ。

　高校卒業後も偶然にも２人とも福岡県内にある専門学校と大学に進学し、車を走らせれば４０分で会える距離に住んでいるので、数ヶ月置きに遊んだり、同時期に里帰りした時には釣りに行ったりしている。

　そんな彼が久々に俺の部屋を訪れてきた。用件は貸していたＣＤとリズムマシンの返却だ。電話が鳴り、駐車場へ降りると彼がいた。

「たこ焼パーティーを抜け出してきた」

という彼はダブルのライダースジャケットに白いラバーソールという出で立ち。

「ほほう、そちらではロックファッションでたこ焼を食べるのが流行ってるのか」

と妙に納得し、高校卒業後歩いてきた道の違いと、軽いカルチャーショックを味わいつつ部屋へ移動。

　しかし部屋へ上がった彼を見た瞬間、愛猫ＯＺＺが毛を逆な立たせた。パンクロッカー風彼にグラムロックよろしくな逆毛ヘアーで対抗しているわけではない。

彼の何かが無性に気に入らず怒っているのだ。

　俺は「そうそう怒りを持つアティテュードこそパンクだ」

などとは勿論思うわけなく、ただその光景を楽しんだ。

　彼が触ろうとすれば威嚇し、なぜか彼の足を何度か襲い、彼が何もしなければ部屋の中を猛ダッシュしまくるＯＺＺを彼は可愛いと言ってくれたが、

結局彼が帰るまでなつく事はなかった。

　次回、彼はローンで買った念願のグレッチのギターを持ってきてくれるそう。楽しみにしてるぞ!!

最後に仲よさそうに見えるＯＺＺとそうしの写真を貼り付けとこうっと。