まさおレポート

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日本の原風景に重なるバリの棚田

2018年05月21日 13時17分04秒 | 旅(世界と日本)

私の故郷には棚田は無い、日本国内ではどこかで見かけたが地名は記憶にない、バリ島タバナンやウブドで初めて見事な棚田にお目にかかった。手つかずのバリを観るには棚田を観ると良い、島民の米に対する信仰が直に伝わってくる、なぜ感動するのか、おそらく日本と同じ米信仰があるからと思っている。

稲の神「デウィ・スリ(Dewi Sri)」を祀る祠が幟の下に見える。豊作をつれてやってくるデウィ・スリにここにひとときとどまって頂くための祠だ。

デウィ・スリは稲、豊作の神様で村や田の好きな王様の娘で性格が穏や、衣装は簡素なものを身にまとい、しばしばニシキヘビに変身しネズミから田を守ってくれるとバリの農民は信じている。

スリはバリ島でポピュラーな名前で、一時我が家に来ていたマッサージの女性もスリだった。

やや平地の棚田は階段が穏やかだ、同じ水路を利用するスバック=水利組合がバンジャールとは異なる集団を作り、強い自治権をもつ。向こうにジナンが見える、稲の神デウィ・スリを祀る神聖な棟だ。

デウィ・スリは女神だから、田は種まきが男の仕事であるように男の仕事場だったが、近年は人手不足で女性も田仕事をするようになった。

ヤシの木と棚田は相性がよい、絵になる組み合わせだ。

険しい階段の棚田。等高線地図に見える、人が作りだした風景。こんな険しい棚田をみると人が汗水たらして作りだした風景だと胸にしみる。

絵画に描かれた棚田、機械もなかった頃の日本の原風景に重なる。熱帯の厳しい太陽を柔らかく受けとめる棚田が優しい。

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