吉松真幸のボランティア報告書

鹿児島在住、吉松真幸(仮)の東日本大震災ボランティアレポート ボランティアから帰っても、他の形の被災地支援を模索中。

心が痛むを通り越し…

2011-04-02 19:31:45 | 活動報告
今日は繁華街にある料理店の、泥出し、畳出し、ごみ出しで一日が終わった。

昨日までの活動でも、変わり果てた街の様子に、ショックを受けた。
しかし、それらすら忘れてしまいそうな、心が粉々に吹き飛んでしまいそうな、激しい衝撃を受けた。

料理店は、大通りから入った路地にあった。
路地の向こうはがれきで埋まり、そのがれきの上に、大きな船が乗り上げていた(写真では分かり難いかもしれないが)。

建物の中にたまった泥は、どんなにかき出しても、一向に減らなかった。

店の前には、向かいの家から倒れてきたブロック塀が、十数メートルにわたって道を塞いでいた。
店から出した泥は、一輪車に積んで、大通りに近い広場に運んだ。
倒れたブロック塀の上を、一輪車を押したり、畳を運んだりした。

誰かが、
「この塀の下に、人が埋まっているんじゃないか」
と、真顔で言った。

一瞬、そんなバカな、と思った。
けど、塀を上げて調べた形跡は、ぱっと見た感じでは見られなかったから、あながちあり得ない話でもないと気付き、すこし背筋が冷たくなった。

あらゆるものが、泥にまみれていた。
しかも、重油を含んで真っ黒い泥だ。
宮城県第二の都市、石巻の中心部は、震災前には見せていただろう華やかさは、少しも見せていなかった。

活動を続けながらも、切なくて、つらくて、どうしようもなかった。

体力的にもだけど、それ以上に、精神的にこたえた、今日の活動だった。

それは僕だけではなかったようだ。
帰りのバスの中、
「俺、やっぱりもう帰るわ」
そんな声を聞いた。


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