Versteck von Snufukin

日常生活の色んなことに対して文句を言ったり言わなかったりするブログ。

きゃっとふぁいと

2006-06-03 01:47:01 | Funky
ご機嫌だけど不機嫌(挨拶)

バイトからの帰り道
暗い道をサンダルを
カツカツ鳴らしながら歩いていると

道路わきの縁石を挟んで
対峙している
2匹の猫が目に入ってくる
トラ柄のと
真っ黒いの
大きさは同じくらい


「ネコだ」


思わず笑みがこぼれる

しかし
2匹との距離が近づくにつれて
少しずつおかしいことに気付く

2匹はお互いをにらみ合っている
よく聞くと低くうなり声みたいなのも聞こえる

2匹は互いの隙を狙うかのように
視線をそらさないまま横へと移動する
その光景は
まるで侍の決闘のようだ


僕が2匹の方に一歩近づこうと
サンダルの鋲が鳴ったその瞬間

トラ柄が真っ黒いやつに飛びかかった!
そしてトラ柄は真っ黒いヤツの背中に乗っかって・・・






首根っこをくわえたー!!







えぇっ!?
それって親猫が子猫を運ぶときにするんじゃないの?

クロネコヤマトの宅急便じゃないの?


なんて驚いていると
クロがトラを押しのけた

クロの反撃かっ!?

と思いきや
アスファルトの上でごろごろし始めるクロネコ


なんだ?
これ?
ケンカじゃないのか?


目の前で展開される光景を把握しきれないうちに
トラが再びクロに乗りかかる
そしてまた首裏をくわえる

そして
動かない

時が止まったかのように

トラは首をくわえたまま
クロは首をくわえられたまま
オレは未開栓のコーラを片手に持ったまま


とりあえず立ちっぱもなんなので
縁石に腰を下ろすことに


その間も微動だにしない2匹

熱帯な感じなので
とりあえずコーラの栓を開ける


音に反応して2匹がこちらを見る

トラは首をくわえたまま
クロは首をくわえられたまま
オレはコーラをくわえたまま

交錯する3対の視線

トラ「何見てんだよ?」

クロ「アンタ誰だい?」

オレ「お前ら何してんの?」


しばらく無言の会話が続いた

オレ「暑いですね」

トラ「夏も近いしな」

クロ「ボクなんか黒いから余計に暑いよ」


そんなっことを話しながら
二匹はふと
妙なマウント状態を解く

そして
クロはまたアスファルトでごろごろし始める
その間も
トラはオレから視線を外そうとはしない

クロがころころし終わると
二匹はお互いに少し距離をとりつつ
駐車場の方へと歩いていった

去り際に2匹がこちらを振り返った

トラ「じゃあな」

クロ「ばいばい」


それを見てオレも家路に着く

おやすみ

ケンカはダメだよー


梅雨も近づいた
ある夜の話